話を国内に一旦戻したいと思います。81年6月24日蔵前国技館で新日本プロレスはワンナイト興行「創立10周年記念スーパーファイト」(テレビ生中継、観衆11,000人超満員発表)が開催されました。私はこの興行は生観戦しています。
当初発表されたカードは猪木&ダスティ・ローデス組vsスタン・ハンセン&タイガー・ジェット・シン組。キラー・カーンvsアブドーラ・ザ・ブッチャー、藤波辰巳vsタイガー戸口、タイガーマスクvsビジャノ�靴裡澗腑�ードでした。(他にマーシャルアーツの試合としてドン・ホシノ・ウィルソンvsアシュラフ・タイが発表された)
しかしこの中で実際に行われたのはタイガーマスクvsビジャノ�靴世韻埜紊魯�ードが大幅に変更されています。
先ず、ローデスが「ハーリー・レイスのNWA世界ヘビー級王座への挑戦が決まった。タイトルマッチに専念する為に来日はキャンセルしたい」と申出があり来日中止に。
レイスとローデスのNWA世界戦はローデスのホームであるフロリダ、ジョージアを中心に何回も行われており、来日直前にタイトル戦が組まれたことは今まで何回もあったはず。これは「今回、レイスに勝ってNWA世界ヘビー級王者になることが決まった。なので次の日から決められたコースで防衛戦のサーキットに入らなければならなくなったので、日本には行かれない」という意味でした。
ローデスは6月21日(現地時間)ジョージア州アトランタ・オムニセンターでレイスを破り第61代NWA世界ヘビー級王者となっています。
パートナー不在となった猪木はWWF修行中の谷津嘉章に一時帰国命令を出してパートナーに指名。一旦は猪木&谷津組vsハンセン&シン組に変更と発表されました。
次にシンが「トリニダードトバゴでの試合のスケジュールがあり、出られない」とキャンセルを表明。シンはこの年、トリニダードトバゴでプロモーター活動を開始したと一部で報じられ、3月の「WWFビッグ・ファイト・シリーズ第1弾」に2週間遅れて参戦していますが、それはその為だと言われています。
とはいえ新日本プロレスのスケジュールを最優先させて来たシンが蔵前国技館のビッグマッチをキャンセルするのは考えにくく、ブッチャーを引き抜かれた馬場が、シンを引き抜き返すのでは?と憶測が流され、馬場も「売られた喧嘩は買う」と報復宣言をしていたことから、このシンの来日キャンセルは全日本プロレスからストップがかかった、ということはほぼ間違いなしでした。
よもやのシンの来日キャンセルにカード再変更で大幅見直しを余儀なくされ、セミファイナルに廻っていたブッチャーをメイン登用せざるを得なくなりメインイベントは猪木&谷津組とハンセン&ブッチャー組。
Kカーンはこれが新日本プロレス第1戦となる戸口とセミファイナルでシングルマッチとなりました。
いずれにしても谷津にとっては荷が重すぎる相手となった訳です。この日はテレビ朝日「水曜スペシャル」で午後7時30分より90分枠で生中継。
メインイベントは60分3本勝負、レフェリーはブッチャー引き抜きに暗躍したとされるユセフ・トルコ。1本目、谷津はハンセンに先制のドロップキックを見せましたが見せ場はそこだけで後はハンセンの情け容赦ないエルボー、膝を入れられ抵抗出来ず。
ブッチャーにも地獄突き、ヘッドバット。さらに場外に落として鉄柱攻撃で流血させなぶり殺し状態、9分16秒、ハンセンのウェスタン・ラリアート一閃、上手くタイミングをずらして大きく倒れてダメージを少なくする術を知らない谷津はモロに受けてしまい、ハンセンが谷津を体固め。
当時は我が家にビデオデッキはなく時計で計っていましたが生中継はここで終了。
2本目のゴング、戦意喪失の谷津にハンセン、ブッチャーが追い討ちをかけて僅か39秒、日本組の反則勝ち、決勝の3本目は外国人組の反則に怒った猪木がビール瓶を持ち出してハンセン、ブッチャーを攻撃して1分16秒、猪木の反則負けが取られ、2−1でハンセン&ブッチャー組が勝ちましたが、2、3本目は余計だったと思います。
セミファイナルは新日本プロレス初登場となる戸口がKカーンとシングルマッチ60分1本勝負で対戦、戸口は全日本プロレス時代と同じ「スリー・パー・ホールド」のテーマ曲で入場。新日本プロレスの中でも巨漢のKカーンは戸口と試合テンポが同じで波長は合っていたか。
試合は戸口がレフェリーの死角を突いて急所攻撃からのKカーンをフォールしましたが、9分45秒、反則と見做され判定は覆りKカーンの反則勝ち。
セミ前はタイガーマスクとビジャノ�靴�60分1本勝負。15分55秒、タイガーマスクのリングアウト勝ちとなりました。
カードからあぶれた藤波はブラック・キャットとシングルマッチ30分1本勝負で対戦。テレビ生中継はここから入りました。藤波が格の違いを見せつけ4分39秒、ブレーンバスターから体固めでフォール勝ち。
IWGPアジア・ゾーン予選、30分1本勝負、長州力と木村健吾の一戦は6分56秒、長州がバックドロップからの体固めで完勝しています。
ここまでのIWGPアジア・ゾーン予選は猪木が3戦3勝。坂口征二が4戦3勝1敗、藤波が4戦2勝2敗、長州が4戦1勝3敗、木村健は3戦3敗です。
マーシャルアーツ世界ライト・ヘビー級選手権試合、2分6ラウンドは王者ドン・ホシノ・ウィルソンがアシュラフ・タイに2ラウンド1分55秒、KО勝ちしています。
※観戦チケットをアップ致しました。
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