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2023年11月14日20:16

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ストロング小林さん追悼(565)

「黒い猛牛」バッドニュース・アレンは78年9月の「ブラディ・ファイト・シリーズ」まではバッファロー・アレンのリングネームで新日本プロレスの留学生として日本に滞在していましたが修行を終えてアメリカに帰国。

新日本プロレスと親密関係にあるロサンゼルスのNWAハリウッド・レスリング、ニューヨークのWWFでヒール修行を積み、今回、外敵として初めて新日本プロレスに乗り込んで来ることになりました。

これまで、新日本プロレスの外国人留学生は日本プロレスにも在籍していたはシンガポール出身のドナルド・タケシ、ブラジルのバーリ・トゥードの王者だったイワン・ゴメスがいましたがいずれも帰国後は来日していません。

そういった意味では留学生が外敵として新日本プロレスのリングに上がるというパターンを最初にやってのけたのはアレンで、以後、ダリル・ピーターソン、クリス・ベノワ(ダイナマイト・クリス、ペガサス・キッド)、ブライアン・アダムス、プリンス・デヴィット、バッドラック・ファレ、ジェイ・ホワイト、デビット・フィンレーらの先人と言えます。

79年は8月10日にロサンゼルス・オリンピック・オーデトリアムで坂口征二のNWF北米ヘビー級王座に挑戦、12月17日、ニューヨークMSGでジョジョ・アンドリュース(ザ・カサバブ)と組んで坂口&長州力組の北米タッグ王座に挑戦、前座からメインイベンターへと進化しました。

新日本プロレスのリングには1年4か月ぶりの登場であり、成長した姿を見るのは楽しみであります。

NWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王者、スティーブ・カーンは75年4〜5月の「第3回チャンピオン・カーニバル」以来4年本名ステファン・ポール・カーン、1951年9月10日、フロリダ州タンパ出身の当時28歳。

エディ・グラハムが主宰していた地元フロリダのCWF(チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ)で72年にデビュー。同年代のディック・スレーターやマイク・グラハムと競い合い、75年4月には全日本プロレスの「第3回チャンピオン・カーニバル」に初来日、ボブ・オートン・ジュニア(カウボーイ・ボブ・オートン)、マイク・ジョージと並んで初来日の若手三羽烏として注目を集めました。

チャンピオン・カーニバル公式戦は予選トーナメント1回戦でザ・デストロイヤーに足4の字固めで敗れましたが若手らしいイキのいいファイトで高評価を得ています。

以降もフロリダを主戦場にベビーフェイスとして活躍。若手時代のボブ・バックランドともタッグを組み、76年6月29日、ボブ・ループ&オートン・ジュニア組を破りフロリダ・タッグ王座を奪取。78年10月2日にはキラー・カール・コックスを破りフロリダ版のブラスナックル王座を獲得。翌週の10月10日にはザ・スポイラー(ドン・ジャーデン、スーパー・デストロイヤー)を降してフロリダ州ヘビー級王座を獲得するなどメキメキと頭角を現しました。

1979年12月10日、マイアミビーチで行われた(とされる)前王者ネルソン・ロイヤルの引退で空位となっていたNWA世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメントにて、決勝でチャボ・ゲレロを破ったとして新王者となった、とされています。

NWA世界ジュニア・ヘビー級王座は、ロイヤルが78年に引退後、空位となっており、オクラホマのプロモーターであるレロイ・マクガークが管理していました。79年10月、国際プロレスに引退していたはずのロイヤルが王者を名乗り来日、10月5日、阿修羅・原と防衛戦を行って物議を醸しましたが、新日本プロレスの新間寿営業本部長は「ロイヤルは王者ではない、オクラホマで10月に新王者決定トーナメントが行われると聞いているがそれに藤波辰巳をも参加させたい」とコメントしています。

結局、オクラホマではこの時は王座決定トーナメントは開催されませんでしたが、マクガークのもとでブッカーとしてナンバー2の座にいたカウボーイ・ビル・ワットがマクガークと衝突して離れ、新団体MSWAを旗揚げしていた時期でそれどころではなかったのが実情でした。

これを察知したエディ・グラハム、ビンス・マクマホン・シニア、マイク・ラベールらの反主流派、親・新日本プロレス派のプロモーター達が「マクガークが動かないなら自分達で王座を復活させる」とNWA世界ジュニア・ヘビー級王座決定トーナメントを行い(実際には架空のトーナメントだった可能性大)、Sカーンを王者に認定し、新日本プロレスにブッキングしてきました。

この為、シリーズ開幕前はSカーンはNWA世界ジュニア・ヘビー級王者として新日本プロレスに来日すると発表されていました。藤波はジュニア・ヘビー級ながら猪木が果たせていない「NWA世界」の名称がついたタイトルを獲得するまたとないチャンスを得たことになります。

SカーンのタイトルがNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に改称するのは来日してからの話になりますのでこのあたりは順を追って書いていきたいと思います。

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