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2023年11月12日23:57

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ストロング小林さん追悼(563)

79年12月20日東京・銀座キャピタルホテルで、東京スポーツ新聞社制定79年度の「プロレス大賞」の選考会が開催され、79年度のプロレス大賞が決定しました。

最優秀選手賞(MVP)は馬場(全日本プロレス)が投票の結果、馬場が16票中、過半数超えの10票を獲得、75年以来4年ぶり2度目の受賞、10月31日、愛知県体育館でハーリー・レイスを破り、5年ぶりにNWA世界ヘビー級王座に返り咲いた事が評価され受賞となりました。他には猪木がノミネートされています。

最高殊勲選手賞(準MVP)は猪木が投票の結果、過半超えの10票で猪木が初受賞、猪木は4年連続のMVP受賞を逃しました。11月30日、徳島市立体育館でボブ・バックランドを破り、日本人初のWWFヘビー級王座に就いた事が評価され受賞となりました。他には馬場がノミネート。

年間最高試合賞(ベストバウト)、馬場&猪木組vs対アブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シン組(8月26日、プロレス夢のオールスター戦、日本武道館)。投票の結果、馬場&猪木組vsブッチャー&シン組が13票で他を圧倒して決定。他にノミネートされた試合はNWA世界ヘビー級選手権試合、レイスvs馬場(10月31日、全日本プロレス愛知県体育館)、WWFヘビー級選手権試合バックランドvs猪木(11月30日、新日本プロレス徳島市立体育館)。WWFジュニア・ヘビー級選手権試合藤波辰巳vs剛竜馬(10月2日、新日本プロレス大阪府立体育会館)。

最高タッグチーム賞は該当チームなしノミネートされたチームと投票結果は馬場&鶴田組(全日本プロレス)3票、坂口征二&長州組(新日本プロレス)4票、マイティ井上&アニマル浜口組(国際プロレス)2票、猪木&長州組(新日本プロレス)2票、猪木&藤波組(新日本プロレス)4票、棄権1票で投票の結果、どのチームも過半数に達せず該当チームなしとなりました。

殊勲賞 阿修羅・原(国際プロレス)
投票の結果、原が9票獲得、僅か2年のキャリアで5月6日、後楽園ホールでミレ・ツルノを降しWWU世界ジュニア・ヘビー級王座奪取と6度の防衛が評価され初受賞。他にノミネートされたのは長州。

敢闘賞 長州(新日本プロレス)
投票の結果、長州が10票獲得で、6月15日、ロサンゼルス・オリンピック・オーデトリアムで坂口と組んでヒロ・マツダ&マサ齋藤組を破り北米タッグ奪取などの活躍が評価され受賞。

技能賞 藤波辰巳(新日本プロレス)
投票の結果、藤波9票で、高千穂明久(全日本プロレス)の6票を上回り受賞。WWFジュニア・ヘビー級王座から1度は転落も2日後に奪回。日本国内のみならずアメリカ、メキシコでも防衛戦を敢行し、試合内容の安定感を評価され受賞。

大衆賞 テリー・ファンク
投票の結果、テリー14票を獲得、一連のブッチャーとの抗争、世界最強タッグ決定リーグ戦での活躍が評価され受賞。

各団体から1名選出される努力賞は新日本プロレスから荒川真(投票の結果、荒川11票)、全日本プロレスから大仁田厚(投票の結果、大仁田9票)、国際プロレスからは高杉正彦(投票の結果、高杉10票)が選ばれました。

その他、特別功労賞としてジョー樋口レフェリー(全日本プロレス)、山本小鉄(新日本プロレス)、猪木の異種格闘技戦のレフェリーとして知られる鈴木正文京都・日本正武館館長が受賞。国際プロレスからの選出はなし。

小鉄は現役としては1月に星野勘太郎とのヤマハ・ブラザーズとしてグレート草津&浜口組を破り、国際プロレスの看板タイトルであるIWA世界タッグ王座を獲得していますが、プレーヤーとしてではなく、テレビ朝日解説者、オールスター戦のレフェリーとしての功績が評価されたのでしょう。

特別功労賞については鈴木正文館長よりも6月にアメリカに帰国したザ・デストロイヤーを入れるべきであったと思います。

プロレス大賞選考委員は委員長が高橋典義(東京スポーツ新聞社取締役編集総長) 。

委員が田鶴浜弘(プロレス評論家)、鈴木庄一(月刊プロレス、ベースボール・マガジン社顧問)、竹内宏介(ゴング)、小池幸雄(フクニチスポーツ)、山浦力(レジャーニュース)、大加戸康一(デイリースポーツ)、佐藤匠市(デイリースポーツ)、井上義啓(週刊ファイト編集長、新大阪新聞社)

東京スポーツからは桜井康雄(テレビ朝日ワールドプロレスリング解説者)、門馬忠雄(東京12チャンネル国際プロレスアワー解説者)、長田基、永島勝司、白石孝次、堀内良夫、川野辺修、松田隆の計16人。この年何故か山田隆(日本テレビ、全日本プロレス中継解説者)の名前がありませんでした。

やはり東スポは新日本プロレスと全日本プロレスのパワーバランスに配慮した印象が強いです。この年は馬場がNWA世界ヘビー級、猪木がWWFヘビー級王座を奪取した年で、両巨頭の台頭が顕著でしたが、やはりベルトの格がNWA>WWFであり、馬場が猪木を制してMVPに輝いた訳です。

しかし「年間を通して」となると、2月10日にシカゴでブッチャーから奪回したPWFヘビー級王座は、1回しか防衛しておらず。

インターナショナル・タッグ王座も1回転落、挑戦者チームもバロン・フォン・ラシク&キング・イヤウケア組、ザ・デストロイヤー&ビリー・レッド・ライオン組、ブッチャー&大木金太郎組、ブッチャー&ボボ・ブラジル組と、ベルト移動の危機感のあるチームはなし。ブッチャーと初来日のレイ・キャンディ組にあっさりベルトを奪われてしまいました。(1週間後には奪回)。

チャンピオン・カーニバルも最強タッグも優勝しておらず、NWA世界王座奪取だけでMVP受賞というのも何か変な気がします。「プロレス夢のオールスター戦」への出場に関して色々難癖をつけて最後は馬場&猪木組を勿体つけて了承し東スポに「貸しを作った」という感じでの見返りのMVPでしょうか?

その点猪木の方がNWFヘビー級王座を年間10回防衛(シンとの2度のノーコンテストはノーカウント)。しかもアメリカ、メキシコ、カナダでの防衛戦もありました。MSGシリーズ2連覇、異種格闘技戦はミスターX、レフトフック・デイトン、韓国でのウィリエム・ルスカ、キム・クロケード、後付けに異種格闘技戦のカテゴリに入れられたパキスタンでのジャラ・ペールワン戦があり、Xとクロケードはハズレとしても、年間通しては猪木が数段上だったと思います。

年間ベストバウトはプロレス夢のオールスター戦主催者の東スポならではの選定ですが、まさに夢のBI砲再結成でこれは文句のつけようがないでしょう。

ラッシャー木村、鶴田、坂口は不受賞、よってストロング小林がノミネートされる余地はないのはやむを得ないと言わなければなりません。
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