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2022年09月29日23:22

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ストロング小林さん追悼(264)

77年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」参加外国人選手のプロフィールの続きです。

「英国の魔豹」ピート・ロバーツは前76年5〜6月の「ゴールデン・ファイト・シリーズ」以来7か月ぶり4度目の来日。

前回の来日では開幕戦の5月28日、後楽園ホールで猪木とシングルマッチで対戦し、8分22秒、バックドロップからの体固めで敗れています。その後直ぐに猪木はモハメド・アリ戦特訓で欠場に入りました。

軽量ながらも卓越したテクニックで猪木、坂口征二、ストロング小林のビッグ3と互角に渡り合える実力者。このシリーズ、その後長年に亘り「親友関係」となるスタン・ハンセンと日本でお互いに運命的な出会いを果たすことになります。

ブルータス・ムルンバは前76年1〜2月の「新春黄金シリーズ」以来約1年ぶりの来日。前回の来日では2月5日、札幌中島スポーツセンターでタイガー・ジェット・シンとのタッグで、猪木が負傷の為に返上した北米タッグ王座決定戦を坂口&S小林組と行って2−1で敗れました。

今回もシンの子分というポジションでシリーズを引っ掻き回すことが出来るか?坂口&S小林組に復讐を誓っての来日となります。

初来日のデビット・テイラー(デーブ・テイラー表記の文献もあり)は57年(生年は55年説もあり)5月1日、イギリス・ヨークシャー州出身の当時19歳。これを考えるとやはり55年生まれの21歳説の方が正しい気がします。

祖父はオリンピック出場歴を持つアマレスの選手であり父のエリックもプロレスラー。3代続くレスリング一家。父の指導で幼少よりレスリングを初め、74年にスウェーデンでデビュー。キャリア2年の新鋭です。

先の前76年「闘魂シリーズ第2弾」では試合が組まれるどころか乱入すらなく姿を全く見せなかった上田馬之助の存在も不気味です。開幕戦早々に何らかのアクションがあることは確実。

シリーズのビッグマッチは1月14日、坂口の地元、福岡九電記念体育館でシン&ムルンバ組が坂口&S小林組の北米タッグ王座に挑戦。

シリーズ最終戦2月10日は猪木vsウィリエム・ルスカ、(76年2月6日)vsモハメド・アリ(同年6月26日)の「格闘技世界一決定戦」以外での新日本プロレス初のプロレスオンリーでの興行が行われ、シンが猪木に挑戦するNWFヘビー級選手権試合が行われることになりました。

シンは前76年2月6日、新日本プロレス初使用となる日本武道館大会は、自分と猪木のNWF世界ヘビー級選手権試合になると思っていましたが、ルスカに横取りされた形となり、開幕戦はクリーンファイトに終始していたものの、「狂虎」の本性を剥き出しにしたクレイジーファイトに逆戻り。

1月9日、福岡九電記念体育館(両者リングアウト)、1月29日、大阪府立体育会館(猪木の反則勝ち)と猪木との2度に亘るノンタイトルのシングルマッチは、シンが猪木を窮地に陥れ、大阪では、ルスカ戦を1週間前に控えた猪木の左目と鼻の上をサーベル攻撃で裂傷を負わせ、猪木は北米タッグ王座を返上に追い込まれてしまいました。

1年後、ついに日本武道館で猪木のNWFヘビー級王座に挑戦が決定。試合内容がとわれるのはもちろんですが、前76年8月5日、蔵前国技館での猪木vsシンのNWF世界ヘビー級選手権試合は発表が8,800人発表で満員には成らず、この8,800人という数字も、翌日の8月7日付「東京スポーツ」には7,500人発表と掲載され、後日「ゴング」、「月刊プロレス」のプロレス熱戦譜で8,800人に上方修正されています。

私は会場に行っていますが、シビアに捉えれば最初の7,500人説が合っていると思いました。それだけに、客入りも重要なファクターになって来ます。「純プロレス」の猪木vsシンという新鮮味には欠けたカードで蔵前国技館よりさらにキャパの広い日本武道館を埋められるかどうか、という勝負でもありました。

全日本プロレスとの興行戦争ですが、全日本プロレスは前76年の年間最終シリーズ、「スーパー・パワー・シリーズ」に豪華メンバーを集めた反動からか、1月2、3日、後楽園ホール昼興行で開幕の「新春ジャイアント・シリーズ」はマーク・ルーイン、キング・イヤウケア、カリプス・ハリケーン(サイクロン・ニグロ)、ザ・クルセーダーズ1&2号(ビリー・レッド・ライオン&ディウィ・ロバートソン)、クラッシャー・ブラックウェルといった地味なメンバーで、東京の大会場での興行はなし。

シリーズ終盤の1月28日に後楽園ホール大会が入っており、1シリーズに計3回、後楽園大会を開催。

大阪府立体育会館は先攻が全日本プロレスの1月6日、後攻の新日本プロレスは2月2日。大規模会場での1か月以内のニアミスは府立のみの闘い。しかし、大阪での集客力が高いシンがいるだけに新日本プロレスの勝利は確定かと思われます。
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