76年新日本プロレス「闘魂シリーズ」もいよいよ終盤戦。第26戦、10月2日、和歌山県立体育館(観衆3,500人満員発表)大会。
メインイベントはテリー・ルージが今シリーズ初のメインイベント出場、アンドレ・ザ・ジャイアントとタッグを組んで猪木&柴田勝久組と対戦しました。
1本目は14分21秒、猪木がルージを体固め、2本目は3分2秒、アンドレが柴田をベアハッグでギブアップさせて1−1。決勝の3本目は3分52秒、アンドレが柴田を体固めで破り柴田がアンドレから2本取られてアンドレ&ルージ組が勝利を飾りました。
セミファイナルは坂口征二とブラックジャック・モースのシングルマッチ45分1本勝負で、11分24秒、坂口のリングアウト勝ち。
ストロング小林はセミ前に出場、クルト・フォン・スタイガーとシングルマッチで対戦、9分41秒、逆エビ固めでギブアップ勝ちを収めました。
第27戦は10月4日、静岡・駿府会館(テレビ収録、観衆3,000人超満員発表)大会。メインイベントは猪木がモースとシングルマッチ60分1本勝負で対戦、4分34秒に猪木がモースの2mの長身を二つ折りにし、弓矢固め(ボーアンドアロー・バックブリーカー)でギブアップ勝ち。
試合は短時間で呆気なく終わってしまいましたが、シリーズ終盤戦に来て猪木がモースとシングルのメインイベントをテレビ収録マッチで行う(結局、放送はされず)ということはモースの将来性に期待していたのでしょう。
セミファイナルは坂口&木戸修組とアンドレ&ルージ組の45分3本勝負。1本目は17分40秒、木戸がルージを回転エビ固め、2本目は1分21秒、アンドレが木戸を体固め、決勝の3本目は6分18秒、坂口がルージを体固めに決めて2−1で坂口&木戸組に軍配が上がりました。
この試合は10年7月にビデオパック・ニッポン&ポニー・キャニオンから発売されたDVD−BOX「史上最強オールスター外国人烈伝」に収録されており、現在でも流通しているところから視聴可能です。
S小林はセミファイナルに出場、ビル・ドロモとシングルマッチ30分1本勝負で対戦、11分5秒、逆エビ固めでギブアップ勝ち。
この日の静岡大会は10月15日の「ワールドプロレスリング」で、シリーズ終了後の10月10日、韓国・ソウル市奨忠体育館で行われた猪木にパク・ソンナン(朴松男)が挑戦したNWFヘビー級選手権試合の後に、セミの坂口&木戸組vsアンドレ&ルージ組のみ放送されました。今シリーズ、ルージ唯一のワールドプロレスリング登場となりました。
第28戦、10月5日、愛知県豊橋市体育館(観衆3,500人満員発表)大会。メインイベントは猪木&木戸組がアンドレ&カール・フォン・スタイガー組と対戦。1本目は12分20秒、木戸がカールを体固め、2本目は5分29秒、アンドレが木戸をカナディアン・バックブリーカーでギブアップさせて1−1。決勝の3本目は4分47秒、猪木が弓矢固めでカールからギブアップを取り、2−1で猪木&木戸組が快勝しています。
セミファイナルはS小林とモースがシングルマッチ45分1本勝負で対戦、12分29秒、体固めでフォール勝ちを収めました。
シリーズ大詰め、10月6日、大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆6,600人満員発表)大会。
8月7日、ブラジル遠征シリーズのリオデジャネイロ大会でバーリトゥード王者イワン・ゴメスと壮絶な死闘を展開し、柔道では禁じ手とされている「当て身」(拳打ち)の連発でゴメスの目の上を流血させるラフファイトを見せリングアウト勝ちを収めましたが、そのダーティな試合ぶりでリオデジャネイロの体育協会から出場停止処分を食らい、怒ってオランダに帰ってしまったウィリエム・ルスカが急遽参戦。
ルスカはオランダに帰国後、猪木に2月6日、日本武道館で敗れた試合の再戦を要求、日本に乗り込んで来たものでした。
この日ルスカは木戸と30分1本勝負で対戦、上半身には柔道着のジャケット、下は黒のロングタイツを着用、木戸を鮮やかな払い腰で投げつけると裸絞め、3分45秒、木戸を絞め落としています。
そこへ柔道着の上着を着用した元柔道日本一の坂口が入ってきてルスカに襲いかかり、互いに柔道着の襟を掴んで激しい揉み合い、坂口は「俺が猪木さんの代わりに柔道ジャケットマッチをやってやる」というアピールでした。
試合を終えたルスカは翌10月7日、蔵前国技館での猪木vsアンドレの「格闘技世界一決定戦」の勝者に挑戦を表明。メインイベントの猪木の試合を客席後方から視察。
また、8月5日、蔵前国技館での猪木vsタイガー・ジェット・シンのNWF世界ヘビー級選手権試合終了(12分43秒、両者リングアウトの引き分け)後、リングに上がって猪木に挑戦状を叩きつけ、猪木にこれを破かれて乱闘となった上田馬之助も私服姿で会場に姿を現し、観客席から猪木をじっと見つめていました。
猪木は前門のアンドレ、後門のルスカ、上田、そしてこの場にはいませんでしたが、次期「闘魂シリーズ第2弾」に来日が決定しているイワン・コロフとまさに「包囲網」に囲まれてしまった感じです。
大阪大会メインイベントはこちらも久しぶり、7月29日、同じ府立でのジート&ボロのザ・モンゴルズ戦以来2か月ちょっとぶりのタッグ結成となった猪木&S小林組のニュー・ゴールデンコンビがアンドレ&モース組と対戦。猪木入場の際、ルスカがリングサイドに現れ「俺と闘え」と迫りましたが手は出さず。
1本目は11分8秒、アンドレがS小林をジャイアント・プレスから体固め、2本目、猪木がモースをフォールにいったところを、カットに入ったアンドレがフォールの体勢で上になっている猪木にジャイアント・プレス。
しかし背後にアンドレの気配を感じた猪木は間一髪これをかわし、アンドレのジャイアント・プレスは下になっていたモースを直撃。「しまった!」という表情のアンドレを尻目に猪木はジャイアント・プレスを受けて動かなくなったモースをフォールして4分46秒、体固め。
決勝の3本目はジャイアント・プレスのダメージでモースがダウンしたまま起き上がれず、試合放棄となり2−1で猪木&S小林組の勝利となりましたが試合後、観客席にいた上田が退場しようとする猪木に襲いかかり大乱闘。上田は「明日の蔵前にも行く!」と連夜の殴り込みを宣言しました。
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