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2022年05月29日22:39

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ストロング小林さん追悼(143)

75年新日本プロレス「第2回ワールド・リーグ戦」総評の続きです。

単独第8位は8勝7敗、8点の山本小鉄。小鉄は前「ビッグ・ファイト・シリーズ」は4大会しか試合に出ておらず、謎の欠場はありましたが、今リーグ戦は見事に復調。

4月24日、松山市愛媛県民館で誰も勝てなかったキラー・カール・クラップを後方回転エビ固めで押さえ込んでカウント3を奪う大金星。69年日本プロレス「第11回ワールド・リーグ戦」で外国人側決勝進出最有力候補だったゴリラ・モンスーンを破ったという「大物食い」を再現してみせました。5月6日、広島県立体育館での星野勘太郎とのヤマハ・ブラザーズ対決は日本プロレス時代の先輩・星野に勝ちを譲り、リーグ戦を勝ち越しで終えたのは上出来と言えます。

前年の第1回大会は予選落ちした為実現しなかった前述の星野戦を始め、猪木、坂口征二との同門対決、ストロング小林、大木金太郎との一騎討ちなど小気味いいファイトぶりで観客を沸かせました。

同点第9位は7勝8敗、7点の星野とマンマウンテン・マイク。星野は小鉄とのヤマハ対決は制したものの番狂わせは起こせず、上位7人とマイクに負けて負け越し。しかし4月11日、福島県会津若松市体育館での猪木との公式戦はテレビ生中継され、猪木にジャーマン・スープレックスホールドを出させたのはさすが星野と言えます。

190cm、288kgの元祖・人間山脈マイクは外国人勢で唯一、日本プロレスの71年「第13回ワールド・リーグ戦」参加経験者ですが、星勘定と勝った相手は中堅以下で内容的にはほぼ変わらず。星野には勝ちましたが、上位8人負けて、負け越し。得意のフライング・ボディプレスに持ち込めれば強さを発揮しましたが、寝かされてキャメルクラッチ(ラクダ固め)でギブアップ負けすることが多かったです。

第11位は5勝10敗、5点の永源遙。上位陣には全敗でした。第12位は3勝12敗、3点の柴田勝久。上位陣の他は来日したばかりのファザール・シンにも負けており、2人とも暴れっぷりが足りず、元気がなかったと言えます。

同点第13位は初来日外国人白星配給係、サングレ・フリアー、ジョン・ガニア、Fシンの3人が2勝13敗の2点で仲良く星を分け合いました。内訳はフリアーがFシンに勝ち、終盤負傷棄権の木戸に不戦勝。JガニアはフリアーとFシンのどん尻2人に勝ち。Fシンは来たばかりで手の内がよくわかってない柴田に勝ちで木戸から不戦勝。

3人の中では2人との直接対決を制しているJガニアが一番出来がいいと言えますが実際には似たりよったり。フリアーは最終戦の前日、5月15日、大阪府立体育会館で柴田とのシングルマッチ(公式戦外)で7分44秒、エビ固めで敗れた際、マスクを剥がされてしまいましたが、素顔になっても誰かはわかりませんでした。

最下位第16位は1勝14敗、1点の木戸修。勝ったのはJガニアのみ。14敗のうち5試合は肘の負傷による棄権での不戦敗でした。詳しくは本連載(134)に書いてありますので重複部分は割愛しますが、次年度以降のリベンジに期待したいところです。

最終戦の5月16日、日大講堂でブラジルのバーリ・トゥード(当時はバルツーズ、あるいはバリツーズという表記)王者だった留学生イワン・ゴメスがデビュー。ゴメスは前74年12月、猪木ら新日本プロレス勢がブラジル遠征ツアーを行った際にサンパウロの会場に現れ猪木にバーリ・トゥードルールで挑戦を表明しました。

ゴメスは39年12月ブラジル・カンピナグランデ出身の35歳と猪木より年上。少年期からボクシングとブラジリアン柔術を学び60年代にはグレイシー一族とも闘っています。しかしプロ格闘家としては当時ではマイナーな立場であり、猪木も流石にゴメスと対戦するメリットは見いだせず。

猪木はゴメスに日本に来て新日本プロレスの道場に入り、プロレスを勉強してみないかと提案。1月に来日して野毛の新日本プロレスに入門、合宿所入りしました。

新間寿営業本部長の話では「ゴメスは試合前の新日本プロレスの若手の練習を見て、その凄さに恐れをなし、『入門させて欲しい』と頭を下げて弟子入りを直訴した」と言うことですがこの話は眉唾ものでしょう。

ゴメスのデビュー戦は藤原喜明との20分1本勝負で、14分38秒、腕固めでギブアップ勝ちを収めています。
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