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2022年04月20日05:32

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ストロング小林さん追悼(104)

(前回より続く)

竹内宏介「そろそろ時間も遅くなって来たので最後の本題に入ろうと思いますが、今でも猪木選手への『再挑戦』への意思に変わりはない?」

ストロング小林「もちろんです。何の為に僕がアメリカで血みどろの努力を続けているのか?その答えは『打倒・猪木』以外の何物でもありません。猪木さんに実力日本一の看板をおろさせるまではトコトン戦い抜く覚悟です。」

竹内「具体的に再挑戦の時期などは考えている?」

小林「日本では色々、噂されているようですが、再挑戦問題に関しては現時点では白紙です。猪木さんに勝てる自信さえ付けば明日にでも帰って挑戦状を叩きつけます。

その自信が付く日が明日になるか10年後になるか…それは今後の僕自身の大きな課題だと思います。」

竹内「最後に日本全国の小林ファンに一言。」

小林「3月19日に蔵前国技館で飲んだ無念の涙を勝利の涙に変える自信が付くまでは小林は帰りません。しかし、その日に向かって全力投球致します。」

WWWF地区でヒール修行を積み、精神的に逞しくなって来ているのが感じ取れるインタビューになっています。猪木への再挑戦の時期に関してははぐらかしたような応答をしていますが、おそらくこの時点で年末に再戦ということは決まっていたでしょう。

一方で小林を撃破、ワールド・リーグ戦の優勝と意気上がる猪木、新日本プロレスは、5月24日、足立区体育館から開幕の「ゴールデン・ファイト・シリーズ」にNWA認定北米タッグ王者チーム、カール・フォン・ショッツ&クルト・フォン・ヘス組の「ナチの戦犯コンビ」を招聘。

ショッツ&ヘス組は無類の強さを見せ、日本で初めての2人がかりのクローズラインを披露、開幕戦では猪木&星野勘太郎組を2−0のストレートで撃破、しかも2本目は猪木がショッツにフォールを奪われる衝撃の完敗でした。

6月7日、札幌中島スポーツセンターでは猪木&坂口征二の黄金コンビがショッツ&ヘス組の北米タッグ王座に挑戦も1−1からの3本目、猪木が外国人組の反則連携に怒り、暴走して反則負けとなり王座奪取は成りませんでした。

シリーズ後半にはタイガー・ジェット・シンが来襲、猪木は小林戦の2日後、3月21日、NWFの主要テリトリーであるオハイオ州クリーブランドに遠征し、アーニー・ラッドを相手に辛うじて1−1で引き分けNWF世界ヘビー級王座2度目の防衛を果たしていましたが、6月20日、蔵前国技館と6月26日、大阪府立体育会館でシンとNWF世界王座を賭けての2連戦で激突。

初戦の6月20日、蔵前国技館(テレビ収録、観衆8,800人発表)では1本目は20分51秒、猪木が卍固めで先制のギブアップ勝ち。2本目、コーナーでうずくまったまま立ち上がらないシンに業を煮やした猪木が近づいたところ、猪木の顔面に火炎攻撃、目をやられた猪木はダウン、1分21秒、猪木の反則勝ちとなり2−0のストレート勝ちで猪木が3度目の防衛を果たしましたが、大阪での再戦に向けてダメージを残しています。

シリーズ最終戦の6月26日、大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆8,900人超満員札止め発表)では1本目は11分25秒、両者リングアウト、2本目は猪木がシンの右腕をアームブリーカー、コーナーポストに叩きつけるなどの攻撃で骨折をさせる(後に亜脱臼説もあったが、実際には骨折はしていなかった)アクシデントで9分46秒、レフェリーストップ勝ち。2−1で猪木が4度目の防衛、猪木は「ダーティ・ファイトのシンは日本永久追放にしてやる」とアピール。

このように、猪木とシンは従来のプロレスとは一線を画す激しいプロレスを展開、ファンを釘付けにしていきます。

7月5日、群馬県藤岡市民体育館(テレビ生中継、観衆4,100人満員発表)から「サマー・ファイト・シリーズ」が開幕。7月30日、愛知県名古屋市吹上ホール(テレビ収録、観衆9,500人超満員発表)では前73年12月10日、東京体育館で猪木にNWF世界ヘビー級王座を奪われた前チャンピオンのジョニー・パワーズが猪木にリターンマッチを挑みました。

1本目は8分28秒、猪木がアバラ折り(コブラツイスト)、2本目は5分45秒、パワーズが足8の字固め(パワーズロック)、決勝の3本目は4分28秒、猪木の「猫手チョップ」でパワーズが額から大流血、自分の大流血を見たパワーズは怒り狂い、猪木の首をチョークで絞めた挙げ句、レフェリーに暴行を加えての反則負けとなり2−1で猪木が5度目の王座防衛に成功。

8月1日、大阪府立体育会館、8月8日、日大講堂の2大会では、猪木とカール・ゴッチによるゴッチの保持する実力世界一のベルトを巡っての実力世界一決定戦二番勝負が行われています。特別レフェリーはルー・テーズ。

初戦の8月1日、大阪府立体育会館(観衆8,800人超満員発表)では21分59秒、猪木がエビ固めでゴッチを丸め込んで先勝。猪木はシングルマッチで初めてゴッチからフォール勝ちを奪いました。

第2戦目はシリーズ最終戦の8月8日、日大講堂(テレビ収録、観衆8,800人発表)で行われ、猪木がレフェリーのテーズの反則チェックに怒り暴走、テーズをボディスラムで投げようと抱え上げたところ、ゴッチがテーズの背中を押し、猪木はテーズの下敷きに。そのままゴッチがエビ固めに押さえ込んでカウント3。試合時間は奇しくも大阪と同じ21分59秒でした。猪木とゴッチの二番勝負は72年同様、1勝1敗。

また、この日、新日本プロレスとしては初のキャリア組入団となる72年ミュンヘン五輪アマレス韓国代表の吉田光雄(長州力)がデビュー、エル・グレコ(後にメキシコから来日するオカマギミックレスラーとは別人)を5分24秒、サソリ固めで破りました。

猪木は私生活でも71年11月2日に挙式した倍賞美津子さんとの間に長女寛子さんが誕生、公私共に最も充実していた時期でした。

ゴッチ戦の大阪、東京2連戦の合間に、猪木はシリーズを欠場して渡米し前年に続いてNWAに加盟申請を行いましたが、馬場派プロモーターの妨害に遭い、反対多数で2年連続否決されています。

シリーズ終了後に再渡米した猪木は坂口と組んで8月16日、ロサンゼルス・オリンピック・オーデトリアムでショッツ&ヘス組の北米タッグ王座に再挑戦。2−1で勝ちタイトル獲得。新日本プロレスにタッグのベルトをもたらしており、これでNWF世界ヘビー級王座と併せ、興行の看板であるシングルとタッグのベルトが揃ったことになります。
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