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2022年04月03日06:56

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ストロング小林さん追悼(87)

73年国際プロレス「ビッグ・ウィンター・シリーズ」11月14日、長野市民体育館(観衆2,500人発表)大会、メインイベントは11月9日、和歌山県那智勝浦観光会館大会での再戦、新IWA世界ヘビー級王者、ワフー・マクダニエルに前王者、ストロング小林が挑戦するリターンマッチが行われました。

試合前に小林は「今日はビル・ミラーから初めて王座を獲得した時(71年6月19日、ミネソタ州ダルース、実際には試合は行われていない)の気持ちに立ち返る。その時のフィニッシュだったバックドロップを使う」とバックドロップでの王座奪回を誓っていましたが…。

1本目は14分8秒、小林がブレーンバスターから体固め、2本目はワフーが3分58秒、トマホークチョップから体固め、決勝の3本目、小林が満を持して放ったバックドロップはワフーがロープを蹴って共倒れ、両者後頭部を強打してダウン、阿部脩レフェリーはカウント10を数え2分5秒に両者KO、1−1の引き分けでワフーがタイトル初防衛に成功しました。

吉原功社長は「小林は勝てた試合だったけど残念だった。ワフーからは、最終戦までにもう一度タイトルマッチOKの返事はもらってある。挑戦者は小林とは限らない」と暗に小林を2度目の挑戦から外すことを示唆するような発言をしているのですが…。

セミファイナルはグレート草津&田中忠治組がジン&オレイのアンダーソン兄弟と45分3本勝負で対戦。1本目は12分15秒、日本組の反則勝ち、2本目は8分35秒、オレイが田中を体固め、決勝の3本目は1分55秒、草津がオレイを足4の字固めでギブアップさせて2−1で草津&田中組が勝利を飾っています。

ラッシャー木村とレッド・バスチェンのシングルマッチは16分3秒、木村のリングアウト勝ち。マイティ井上&寺西勇組とビル・ハワード&デーブ・ラーセン組は20分3秒、井上がラーセンを体固め。

181cmで210kgの巨漢クロンダイク・ビルはこの日アニマル浜口&大磯武組と1対2ハンディキャップマッチで対戦しましたが、14分35秒、何と日本組にフォール負けを喫してしまいました。怪物性を強調する為のハンディキャップマッチですが、これでは何にもなりません。

しかし、浜口、大磯ともセミファイナルやメインイベントを務めている選手であり、シングルで対戦してもKビルに勝ってしまう可能性は大有り。この時点であれば米村勉、栄勇あたりを持ってくるべきでしょう。人選ミスによるマッチメイクの失敗でした。

11月22日は小林の地元、福生市民体育館(テレビ収録、観衆3,000人満員発表)大会。メインイベントは木村&草津組の持つIWA世界タッグ王座に今シリーズ来日外国人レスラー最強タッグチームと言っていいワフー&バスチェン組が挑戦。

1本目は11分11秒、日本組の反則勝ち、2本目は6分16秒、ワフーが草津を体固め、決勝の3本目は2分35秒、草津が半回転エビ固め(ジャックナイフ式)でバスチェンをフォール。苦しい勝利ながら、2−1で木村&草津組が3度目の防衛に成功しています。

小林はセミファイナルでKビルとシングルマッチ45分3本勝負で対戦、1本目は12分40秒、ビルが体固め、2本目は3分38秒、3本目は1分6秒、いずれも体固めで小林が連取し2−1で小林の勝利となりました。

自宅のある青梅の隣である福生での凱旋興行なのですから、メインイベントのIWA世界タッグ選手権試合は動かせないにしても、メイン後の最終試合でオレイ・アンダーソンとの金網デスマッチを組んであげるべきではなかったかと思います。Kビルはどちらかと言えば怪物系であり、流智美さん風書き方をすれば「ゲテモノ」です。仕事のキッチリ出来る相手とのカードを組んで欲しかったですね。

オレイは浜口とシングルマッチで対戦、16分34秒、体固めで勝利。ジンは寺西を17分27秒体固めで撃破しています。井上とラーセンのシングルマッチは11分52秒、体固めで井上がフォール勝ち。ハワードは大位山勝三を10分55秒、体固めで降しています。

11月28日、横浜文化体育館(テレビ収録、観衆4,000人発表)大会のメインイベントでは、IWA世界ヘビー級王者であるワフーと草津がワフーがアメリカで最も得意とする試合形式であるインディアン・ストラップマッチが国際プロレスならではの金網デスマッチとの併用で対戦しています。

両者の左腕をストラップ(革紐)で結んだ状態で対戦、相手を倒して身体を引きずったまま、リング内の4隅のコーナーをタッチしたところで勝敗が決するルール。

この試合はTBSで放送はされていませんが、05年12月にポニーキャニオンから発売されたDVD−BOX「伝説の国際プロレス」に監修者である竹内宏介氏所有の8ミリ素材のダイジェスト映像が収録されています。

試合はワフーが前半有利に試合を進め、草津を流血に追い込み、勝利を確信してコーナーポストをよじ登って金網の外に脱出(金網の外に出れば勝ち、というのは外国人共通の認識)を試みるも、草津が革紐を引っ張ってワフーはトップロープからリング内に転落し攻守逆転。

ワフーも最後の力を振り絞って草津を倒し、コーナーポストにタッチしますが草津は3つ目のコーナーをタッチされたところでこれを阻止。最期はブレーンバスターを決めて草津がワフーの身体を引きずって4つのコーナーをタッチ、その瞬間に草津はダウン。阿部レフェリーは倒れている草津の右手を上げ、18分13秒、草津のカウントアウト勝ちを制しました。

結局、ワフーのIWA世界ヘビー級王座へは、シリーズ最終戦の11月30日、後楽園ホールで小林が再挑戦することが決まりましたが、この2日前に現役のIWA世界ヘビー級王者が、いくら「金網の使い方は不慣れ」というハンディがあったにせよシングル無冠の団体のナンバー3である草津に自ら得意とするインディアン・ストラップマッチでKO負けしてしまっては、タイトル戦の価値もなくなろうと言うもの。

マッチメーカーである草津がこの勝敗を考え、吉原社長もこれに同意したというのが全てを現しています。

小林はセミファイナルに登場し、木村と組んでジン&オレイのアンダーソン兄弟とタッグマッチ45分3本勝負で対戦。1本目は13分7秒、オレイが小林を体固め、2本目は2分26秒、木村がジンを体固め、決勝の3本目は4分9秒、木村がオレイを体固め、小林が取られ、木村が2本取って2−1で小林&木村組が勝利を収めています。

バスチェンは大位山とシングルマッチで対戦、11分25秒に片エビ固めでフォール勝ち。井上とラーセンのシングルマッチは16分43秒、井上が体固めで勝利。Kビル&ハワード組は寺西&米村組と対戦、18分30秒、Kビルが米村を体固めでフォールしています。

シリーズ最終戦、11月30日、後楽園ホール(テレビ収録、観衆2,000人発表) 大会。メインイベントはワフーのIWA世界ヘビー級王座に小林が挑戦、今回王座奪回に失敗すればベルトは海外流失となり、小林は本当にタイトル戦線から外されてしまうでしょう。

試合は3度び流血戦となり1本目は12分56秒、ワフーがトマホークチョップから体固め、2本目は2分51秒、小林が反則勝ち、決勝の3本目は3分15秒、小林が今度はリング中央でバックドロップを成功させ、念には念を入れてとばかり逆エビ固め、ワフーはギブアップし2−1で小林が21日ぶりにベルト奪還に成功、第6代王者に返り咲いています。反則勝ちが1本入っていますがそこは敢えて突っ込まず…。

セミファイナルは木村&草津&井上組vsジン&オレイのアンダーソン兄弟&Kビル組の6人タッグマッチ45分3本勝負。1本目は12分11秒、オレイが井上を体固め、2本目は3分7秒、井上がオレイを体固め、決勝の3本目は5分1秒、草津がKビルを足4の字固めでギブアップさせて2−1で木村&草津&井上組が最終戦を勝利で飾りました。

最終戦でバスチェン&ハワードの第6代IWA世界タッグ王者チームがコンビ結成、田中&大磯組と対戦、16分37秒、バスチェンが田中を体固め、後楽園ホール向けの好カード、寺西と浜口のシングルマッチは20分時間切れ引き分けとなりました。
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