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2020年12月31日22:51

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ありがとう!横浜文化体育館(114)

プロレス団体の興行ではないですが、私が会場観戦した中でやはりこれは入れておかなければならない、と思ったのが01年8月18日に横浜文化体育館で行われた「DEEP2001」です。

DEEP2001はカメラマン出身で格闘技好きの佐伯繁が好きが昂じてしまいPRIDEに刺激を受け、総合格闘技ブームにあやかり自ら代表となって01年1月8日、愛知県体育館で旗揚げ興行を行ったMMAのイベントタイトルでした。

所属選手はこの時はまだおらず、各団体から選手を集めて興行を打っていました。この日は全9試合が組まれています。

佐伯代表は格闘技イベントの主催者に辿り着く前は大のプロレスファンで自腹でプロレスの興行を買っていたことがあり、メキシコからルチャドールを呼んで総合の試合をやらせるという、かつてない試みに挑戦。メキシコのルチャ・リブレはこの時67年の歴史を持ち、「ジャベ」と言われる複合関節技の奥義を誇っていたことから、「面白いだろう」と思って招聘しました。

総合とルチャと言えばこれより遡ること16年半前、まだ総合格闘技という概念のない時代84年7月23日、旧UWF後楽園ホールでの「無限大記念日」第1試合で、エル・ガジョ・タパドが山崎一夫になす術なくやられてしまったインパクトが強く、ミスマッチの声も高かったことは事実でした。

この日は全9試合が組まれていますが、いつもとは逆に第1試合から振り返ってみることに致します。(試合は全て5分3ラウンド)

第1試合は大久保一樹(U−FILE CAMP、田村潔司主宰)vsルチャドールのカト・クン・リー(CMLL、カト・カン・リー表記の文献もあり)。リーはブルース・リー主演の香港映画「グリーン・ホーネット」の役柄であるカトーとクンフー(カンフー)とブルース・リーからつけたリングネームで、全盛期は身体が小さかったこともあり日本には呼ばれず、90年11月にユニバーサルプロレスに初来日しています。

しかし46年パナマ生まれのリーはこの時55歳とロートルの域に達しており、視界不良のマスクを被った状態でのMMAスタイルの試合はあまりに酷で、1R3分5秒、大久保の腕ひしぎ逆十字固めにギブアップ負けを喫してしまいました。

第2試合、窪田幸生(パンクラス横浜)と上山龍紀(U-FILE CAMP)の一戦は5分3R闘い、ドロー判定。

第3試合にドスカラスJr(後のアルベルト・デル・リオ)が登場、謙吾(パンクラス東京)と対戦、父ドスカラスがセコンドに着きました。腕の差し合いからドスカラスJrは謙吾の両腕をカンヌキに決めた状態での反り投げ、手をついて落ちた謙吾は動けなくなり僅か1R56秒、レフェリーストップ負け。

敗れた謙吾は試合後の診断結果で右肘関節部骨折という重傷を負いました。父ドスカラスの話によればドスカラスJrが見せたカンヌキからの投げは「チリマ」と言われ、ルチャに古くからある投げ技とのことでした。

第4試合、郷野聡寛(GRABAKA)とダスティン・デニス(ブラジリアン・トップチーム)の一戦は5分3R闘い、郷野の判定勝ち。

第5試合、リングスを退団した坂田亘(EVOLUTION)が退団後初の試合出場、エイドリアン・セラーノ(アメリカ、柔術、フリースタイルグラップリング)と対戦。セラーノは坂田をテイクダウンさせて足を取りに行くことに成功、アキレス腱固めに捉えましたが、坂田は余った右足の踵でセラーノの顔面を蹴って抵抗、すると坂田の踵がセラーノの眼球を直撃、ここで1R終了のゴングが鳴りましたが、セラーノが目に異常を訴え、レフェリーは試合続行不可能と判断、1R終了レフェリーストップにより坂田の勝利。

第6試合、小川直也と共にUFOに所属していたこともある藤井克久(軍鶏侍、フリー)がアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジリアン・トップチーム)と対戦、ホジェリオはこれがMMAデビュー戦となり、兄のホドリゴ・ノゲイラがセコンドに着いています。顔や身体付きは兄のホドリゴに似ていますが、やはり試合運びに難点があり1R3分59秒、藤井の腕ひしぎ逆十字固めの前にギブアップ負けとなりました。

第7試合は菊田早苗(GRABAKA)とジュマック・クルス(コロンビア・マーシャルアーツジム)が対戦、菊田が圧倒的な強さを見せて1R1分52秒、マウントパンチの連打によるレフェリーストップ勝ちを収め、GRABAKAの大将としての面目を保ちました。

第8試合、村浜武洋(大阪プロレス)vsジョン・ホーキ(ブラジル・ルイス&ペデネイラス柔術)の一戦、修斗の選手である村浜はこの時スペル・デルフィンが代表を務める大阪プロレスに所属しプロレスの試合もしながら総合にも出ており、DEEP旗揚げ興行である01年1月8日、愛知県体育館大会ではホイラー・グレイシーと対戦し、10分2ラウンドを闘って判定で引き分ける健闘ぶりを見せました。

しかし、ホーキは思わぬ強豪で、1R4分29秒、腕ひしぎ逆十字に村浜を捕らえ、村浜は無念のギブアップ負けを喫してしまいました。

第9試合は近藤有己(パンクラス東京)がパウロ・フィリヨ(ブラジリアン・トップチーム)と対戦5分3ラウンド闘い、判定勝ちを収めています。

佐伯代表はDEEPと並行してPRIDEのマネージャーとしても活躍、女子格闘技JEWELSを受け継ぎ現在もDEEP&JEWELSとして興行を開催しています。PRIDEやRIZINに比べて資金面では勝てないものの、佐伯代表は「借金で苦しい」と言いながら自腹で若い格闘家の面倒を見るので人望があり、青木真也を初め多くの格闘家から慕われておりそれが経営陣が代わることなく20年続けて来られた証だと思います。
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