雑誌ゴング84年8月号にスクープとして全日本プロレスと新日本プロレス興行(以外、新日本興行)の業務提携興行第1弾となる8月26日、田園コロシアム大会で馬場が「2代目タイガーマスクをデビューさせる」という巻頭記事が掲載されました。
内容は馬場が深夜自宅マンションでタイガーマスク(佐山聡)のビデオテープを熱心に見ていた、という部分から入り、梶原プロダクション関係者(おそらくユセフ・トルコ?)の証言などを交えながら新しいタイガーマスクが全日本プロレスにリングに上がる可能性大ということが書かれておりました。
気になる正体は「新間との関係でUWFを離れたグラン浜田らしい」、「現在メキシコに遠征の越中詩郎か三沢光晴のどちらかが帰国してタイガーマスクになるらしい」などとある面正体暴きにも軽く触れられています。
タイガーマスクの代理人を務めていたショウジ・コンチャ(曽川昌司)はUWFにもタイガーマスクを売り込んでいましたが、新日本プロレス時代からコンチャの人柄をよく知っている関係者の多いUWFではコンチャが金額をふっかけて交渉決裂。
馬場に対してもコンチャがタイガーマスク売込みのアプローチをしました。馬場はタイガーマスクの商品価値を高く買い、最初は乗り気でしたがコンチャがやはりギャラをふっかけて来たのとコンチャをよく知る新日本興行の大塚直樹社長から引き留めが入り最終的にはタイガーマスクの全日本プロレス入団は見送りになりました。
タイガーマスクはザ・タイガーとして7月23、24日に行われたUWFの無限大記念日に参戦いたしますが、これはタイガーマスクとコンチャの関係が切れたことによるものです。
週刊ゴング84年7月26日発売号には表紙に2代目タイガーマスクが登場、マスク越しに見える眉毛と目で大方のファンはその正体を見抜きました。
2代目タイガーマスクは7月31日、蔵前国技館で「リング初お目見え」することが発表されています。
7月31日、蔵前国技館大会の前日、東京・永田町のキャピトル東急ホテルで記者会見が行われ、メキシコUWAと全日本プロレスとの業務提携が発表されました。
会見には馬場とUWA代表のカルロス・マイネス(フランシスコ・フローレス会長は病気療養中)、グラン浜田が出席。UWAと言えば新日本プロレスと親密名関係がありましたがUWFから退陣を発表した新間寿が旗揚げシリーズに外国人選手をブッキングしてもらった見返りに馬場にセッティングしたものでした。
新間を恩人と慕う浜田は新間がUWF設立に動いていた時に新日本プロレスを離れ、UWFの旗揚げメンバーとなりましたが新間の退陣と共に離れており、次期「スーパー・パワー・シリーズ」から全日本プロレスのリングに参戦することになりました。
大型選手の多い全日本プロレスにUWAの小柄なルチャドール達が本当に必要かどうかは甚だ疑問で、全日本プロレスは同じNWAのメンバーにサルバトーレ・ルッタロース3世率いるEMLL(現CMLL)の方が付き合いが古くEMLLから1月にリスマルクを呼んでいますがほとんどルチャドールは呼んでいません。
ルッタロースはドリー・ファンク・ジュニアと親交が深く2代目タイガーマスクの対戦相手となる選手のブッキングとなればまずは同じNWAのメンバーであるルッタロースに声をかけるのが普通だと思われました。
しかしUWAにはペーロ・アグアヨ、ベビー・フェイス、ブラソ・デ・オロ&ブラソ・デ・プラタのロス・ブラソス、フィッシュマン等佐山タイガーと好試合を行い、テレビ朝日で高視聴率をあげて日本でもよく知られたルチャドールが多数いたのは間違いなく、2代目タイガーマスク誕生と新日本プロレスへダメージを与える為の業務提携発表だったかと思います。
ログインしてコメントを確認・投稿する