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2018年11月20日08:52

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ジャンボ鶴田怪物伝説(409)

ジャパン・プロレスリングユニオン(以下ユニオン、90年代に旗揚げし後にDDTの傘下団体となったユニオンプロレスとは別)という組織がありました。

ユニオンは日本プロレスの興行を買っていたプロモーター達が日本プロレスの興行活動停止に伴い「買う興行がなくなってしまい」50万円の加盟金にて後進の新日本プロレス、全日本プロレスの興行を買いやすくする為の協同組織で、専従には元日本プロレスリング・コミッション事務局の門茂男が就任してしました。

そんな中、全日本プロレスに吸収合併された日本プロレスの残党から、力道山のプロレスの師匠であり、長らく日本プロレスでメインレフェリーを務めていた沖識名の引退興行を行い、興行収益の中から沖にいくらかの餞別を渡してあげたいという要望が上がりました。

上田馬之助が中心になりユニオンに働きかけ、ユニオンは馬場にこれを打診。ユニオンが切符(チケット)の半分を売るから、創立1周年の蔵前国技館大会は全日本プロレスとユニオンの共催ということにしてみてはどうか?と提案。

馬場も、蔵前大会が一杯になるなら悪い話ではないと当初73年10月7日に蔵前国技館で沖識名引退興行をやることで合意。会場はユニオンが押さえました。

馬場はもう一つとして猪木の新日本プロレスが同じ73年10月14日に同じ蔵前国技館で開催する猪木、坂口組vsルー・テーズ、カール・ゴッチ組の「世界最強タッグ戦」に東京スポーツが主催者に名を連ねていることが面白くなく、日本テレビの全日本プロレス中継の解説をしていた山田隆氏に「東スポは猪木のところだけ支援するのか!?ウチの蔵前も主催して貰えるように社長に話してもらえないか」と要望を出しました。

東スポの井上博社長はユニオンの専従がかつての自分の部下で、懲戒処分に近い形で去っていった門氏であることに強い嫌悪感を示し、(門氏は元東スポ記者)「ユニオンとの共催ならば協力出来ない、馬場君のところが主催ならば協力する」との方針を決めました。

これを聞いた馬場はあっさりとユニオンとの約束を反故にし、改めて10月9日に全日本プロレスの名義で蔵前国技館を借りて7日はキャンセルして欲しいとユニオン側に申出。東スポのスポンサードを取り付けました。

馬場の裏切りに門氏、上田とも呆れた様子でしたが、日本プロレスに長らく貢献して来た沖識名が引退興行もなく日本から去らなければならないのはあまりに気の毒であり、日本プロレスを追放・除名処分になった猪木のところへは話を持っていけるはずもなく、交換条件として大会ポスターに「沖識名引退記念興行」と入れること、メインイベントに予定されているインターナショナル・タッグ選手権への挑戦者チームの内1人は日本プロレスの選手とすることを申し入れ、ユニオンは共催から外れましたが、チケットはユニオンが半数を売ることで妥協しました。

しかし馬場はインターナショナル・タッグ王座挑戦のパートナーは鶴田以外には考えておらず日本プロレスの残党であるロートルの大木金太郎や上田では客が集まらないとばかり、これもまた反故にし、当日はドリー・ファンク・ジュニア、テリー・ファンク組のザ・ファンクスvs馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ選手権試合、ザ・デストロイヤーvsミル・マスカラスのPWF認定USヘビー級選手権試合のダブル・メインイベントとすると発表。

当日の蔵前大会は11,000人(超満員)発表となり、全日本プロレスとしては初の万単位での観客を動員。メインイベントでは半年間に亘るアメリカ修行の成果を見せた鶴田が1本目23分47秒、ジャーマン・スープレックスホールドでテリーから鮮やかなフォール勝ち。まさに「スター誕生」の瞬間でした(2本目は17分54秒テリーが鶴田から取り返し3本目は61分時間切れ引き分け)。

この日沖識名の引退セレモニーが行われましたが、餞別があまりに少なかったことに対して上田が激怒。武闘派と言われた松岡厳鉄と共にこの蔵前大会を最後に全日本プロレスのリングを去り、大木もシリーズ一杯で全日本から去っています。当初から日本プロレスの残党は「必要ない」と言っていただけに馬場にとっては好都合と言えました。

馬場は国内デビューしたばかりの鶴田に初戦でベルトを与えてしまっては判官贔屓の日本人のファン気質に合わないと考え、長期的なスパンで鶴田との王座奪回計画を立てました。

初戦から1年2か月後の74年12月26日、テキサス州アマリロ・スポーツアリーナでの「ドリー・ファンク・シニアメモリアル・ナイト」で再びファンクスに馬場、鶴田組が挑むも2−1で敗戦。

75年2月5日、テキサス州サンアントニオ・ミニュシパル・オーデトリアムで「三度目の正直」で馬場、鶴田組がファンクスを2−1でついに破りベルト獲得。

馬場も72年9月に王座返上して以来、2年5か月ぶりに吉村道明、猪木、坂口と組んで保持していた「歴史と伝統」のインターナショナル・タッグ王座のベルトを腰に巻きました。
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