成功ののちに幕を下ろした’STAR-LIGHT-PROJECT’大会終了を1ヶ月も立たずに第2回大会が発表された。
世間は活気づいていた。次はどんなグループが優勝するのかと。
途中で志半ばで負けたグループも再挑戦の場があるという事でこちらも活気づいていた。もちろん次が初参加の人達も。
だが開催会見から数日後、2回目の会見の際にもたらされた出場条件。’中高生に限る’という条件を突き付けられ、大学生グループなどは出場できなくなり、残念そうではあった。さらに’未発表の曲を有する者’という条件までつけられた。
主催者側も苦渋ではあったが、応募が殺到してしまったので、やむを得ずの処置だった。作詞作曲から振り付け、衣装まで全てが出来るユニットの中高生のみという狭き条件の中での大会開催となった。
STAR-MINEの皆が通う中学校でもこの話は話題ではあったが、
曲作りができない、振り付けも考えられない、衣装デザインが難しい等の理由で皆出場を渋っていた。
そんな中。
1人の少女がアイドル研究部の部室のドアの前にいた。名前を野咲輝莉といった。アイドルに憧れ、いつかアイドルになりたいと本気で思っている中学1年生である。いつかオーディションをうけたいとカラオケで練習してはいたのだが、自信がつくまではと思っているうちに第1回大会は終わってしまった。
ドアの前にいるということは・・・・自信がついたのだろうか?そこそこの自信はついたのだが、1人ではちょっと心細い。だがしかし友達には一緒にやる事を断られた。なので1人でやってきた。
あとはこのドアを叩くだけ--------------
輝莉「よーし、勇気だぞー、勇気をだすんだ。ゆう・・・・ぐきゃっ!!」
勇気つけをしていると不意にドアが開いて顔面激突。床にしりもちをついてしまった。
「キミ、大丈夫?」
中から出てきたのは男の人。髪をオールバックに決めていてちょっと軽そうな印象の笑顔で手を差し出してきたので起き上がらせてもらう。
「大丈夫?ケガしなかった?」
輝莉「だいじょうぶれしゅ」
「君、ここに何か用事?」
輝莉「私、1年の野咲輝莉といいます。アイドル部に入りたくて来ました!!」
「ああ、入部希望者?いらっしゃい。中にはいって」
中に入ると・・・・狭い。教室1つ丸丸が部室なのにも関わらず・・・・ああ、と輝莉は思った。クローゼットがスペースをとっていた。第1回大会優勝ユニットSTAR-MINEの着ていた衣装--------
「彼女達の衣装を見たいだろうけど、まずは面談をさせてくれるかい?」
輝莉「あああああすいません」
彼の事務デスクの前にパイプ椅子が置かれ、会社の面接っぽい感じになってはいるがただの部活動の面談だ。
「まずは自己紹介から。僕は風祭燿。一応STAR-MINEのプロデュースをさせてもらってたよ」
輝莉「知ってます!!名プロデューサー!!」
燿「ははは。おだてても合格にはしないよ」
輝莉「ああ・・・・やっぱり落とされることもあるんですね」
燿の話だと、STAR-MINE優勝後から入部希望者がたくさん来たそうだが、基礎体力もない歌もボロボロなただSTAR-MINEとお近づきになりたいだけのような人もいたとの事。なので面談を設けてしまったらしい。
なら、と、輝莉はSTAR-MINEの曲を歌いだした。曲も何もかかっていないアカペラで。
燿はすなおに拍手した。
燿「へぇ・・・・ソラで歌えるんだ。音取りもできてるし、結構歌い込んだ?」
輝莉「はい!!なんども動画を再生してカラオケで!!」
カラオケで。いいのだろうか。カラオケの機器を使わずにマイクだけというのは。まぁいいの・・・・だろうか。カラオケ屋で会議をする人もいるというし。
燿「うーん・・・・君、なかなか可愛いし、歌も十分だし。合格、といいたいけど、あとは体力テストするからグラウンドに出て」
体力テスト。STAR-MINEのコピーを完全にするため、体力作りももちろんしていた彼女は燿に合格をもらえ、晴れて部員となった。ニコニコと嬉しそうに下校する輝莉を見送ると、背後から聞き覚えのある声がする。振り向かなくとも分かる。アイリーンだ。
燿「今日は仕事で来れないんじゃなかったの?」
アイリーン「レッスンや仕事で休みがちなわたくし達の為にと先生方が作成した課題プリントの提出を人数分してきましたの。あの子は新しい入部希望者?」
燿「うん。体力は十分あるし、君達の曲をソラで歌えるだけ歌えるようだし音取りも十分。あれはかなり歌い込んでるね。STAR-MINE結成直後の皆くらいの実力はもうあるとみた」
アイリーン「それはなかなかの有望株ですわね。やはり第2回大会を見据えての入部ですの?」
燿「多分ね。ただ、1人ではキツイね。後で言おうと思うけど、何人かで参加したほうが心強いだろうね」
入部希望が1人。大会にはソロ参加者も当然いるだろうが、おそらく心細いだろう。悩みや苦しみを分かち合える仲間がいたほうがきっと気持ち的に楽な筈。燿は翌日早速彼女のいる教室へ赴き、その旨を伝えた。輝莉は何人か探してみると言っていたが・・・・果たして見つかるだろうか?
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