蛍「すいませんご足労願いまして・・・・」
博人「いや。別にかまわねぇよ。で?」
東京駅前通りにあるファーストフード店に博人を呼び出した蛍は昨日の顛末を話すと・・・・博人はどこか遠くを見つめるように仰ぎ見た・・・・・・・・。
博人「そうか。恋美も普通の恋をみつけたか。でもまぁ自分から離れていくのは寂しいよなぁいつも」
蛍「いつも・・・・?」
博人は転生を運命づけられる前、2人の妹がいた。華蓮と知佳。両親死後、遺された兄妹は仲は良かったが、それぞれ恋人をみつけ、やがて離れていったのを今でも覚えているらしい。それは十数年後にも娘の祈莉も彼氏をみつけて父親と遊ばなくなったのをやはり寂しく思ったとか。
博人「まぁ寂しいっていっても、俺には陽子と希望・・・・お前の姉がいたから孤独って訳でもなかったけどな」
蛍「ああ・・・・確か、フタマタだったんでしたっけ・・・・?」
博人「そう言われるのは仕方ねぇけどな・・・・。まぁ、片方を選べばもう片方が死ぬって状況だったからな」
死ぬとかどういう状況だったのだろうか。魔族との戦いが理由だろうか。とりあえずそこには触れてはいけない気がして蛍は追求しなかった。
博人「んな事よりお前のデートの事だよな。今はお前女の子の恰好だけど、当日はさっきの話にあった通り、男の恰好で行くんだよな。れっきとしたデートだな。頑張れよ」
蛍「博人さんは恋美ちゃんと遊園地にも行ってるってお姉ちゃんに聞きましたけど・・・・どんなプランで1日過ごしたんですか?」
と蛍が尋ねると、博人は別にプランなどないという。現地行ってから2人で決めているらしい。それでいいのだろうかという疑問にも博人は答えてくれた。夏休みの遊園地は混む。とにかく。チョー混む。たとえ土曜日曜でなかったとしても。なので予定を立ててアトラクションに乗ろうとしても1時間以上待たされるのもあるのだとか。なのでどう回るかは当日2人で決めたほうがいい。そういうアドバイスだった。確かにそうかもしれないと蛍も思う。
博人「まぁ恋美がどうしても待ってでも乗りたいというならそうしたほうがいいだろうけどよ、とりあえずは空いてるトコから行った方がいいぜ。お前、待ってる間の恋美と話する話題とかあんまなさそうだし」
話題。確かに待ってる間も女の子を退屈させてはいけない。博人の言う通り、かなり待たされるのは目に見えているので・・・・当日までに話題作りの為にテレビみたり雑誌で話題を仕入れたほうがいいだろう。ついでに博人は恋美は絶叫系がお好みという情報を提供してくれた。絶叫系好き・・・・なんとなく恋美らしいといえばらしい。
とりあえずは話題作りの情報収集だ。博人にお礼を言い、ファーストフード店を出ると、博人に呼び止められた。
博人「最後にもう1つ恋美攻略のヒントをくれてやるよ。恋美はいつもツンツンしてて絶叫系好きだが、反面、幽霊とかが駄目なんだぜ。あの恋美が愛瑠の幽霊退治に付いていって怖くて怯えてるんだぜ?想像できるか?というわけで、攻略の糸口は----------」
蛍「・・・・・・・・オバケ屋敷・・・・・・・・?」
博人「あとはお前が男らしく引っ張ってやれればだな。デートの時は男らしくいけよ。じゃあな」
蛍「は、はい。ありがとうございます」
博人は背中で手を振りながら去っていった。
さて・・・・情報収集はこれでいいだろう。しかしあの勝気でツンツンしてる恋美に弱点があったとは。まぁ人間だれしもダメなものの1つや2つはあるだろう。
あとは・・・・自分が幽霊に耐性をつけなければ。一緒に怖がっていてはマイナス印象であろう。幽霊退治はまだ天宮神宮があった頃に姉についてやったこともある。つまりは本物の悪霊と戦った経験はある。これは大きい。とはいえ・・・・気が弱い蛍なので、姉の後ろで霊術を使っていただけだが。
デートでは自分が恋美の前に立たなくては。特訓も必要だろうか。姉に連絡をして1つ幽霊退治の仕事を回してもらい、その仕事を1人でやりきると自信もついてくる。
話題作りも並行しておこない、これで大丈夫だと思えるようになったのは・・・・デート前日だった。
そして・・・・当日を迎える----------------
-----------------------------------SCENE5へ------------------------------
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