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2016年02月14日21:39

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ジャンボ鶴田怪物伝説(233)

79年ジャイアント・シリーズの10月12日、旭川市体育館で馬場、鶴田組はアブドーラ・ザ・ブッチャー、初来日のレイ・キャンディ組に2-1で敗れインターナショナル・タッグ王座から転落。

キャンディはジョージア地区を中心に活躍していた黒人のホープでこの時29歳、ブッチャーは大木金太郎、ボボ・ブラジルとパートナーを代えて3度目の連続挑戦でようやくベルト奪取に成功。

大木、ブラジル共50歳を超えてロートルの域に入っていたことから若手のキャンディの抜擢は正解だったと言えます。

10月19日、郡山市総合体育館で馬場、鶴田組はリターンマッチに挑み、2-1で王座奪還に成功。ブッチャー、キャンディ組は7日天下に終わりました。

キャンディは初来日のこの時が一番出来がよく、80年3月の第8回チャンピオン・カーニバル、8月のサマー・アクション・シリーズ2ではやや精彩を欠きました。

81年2月にはエース格で国際プロレスに来日しますが体重増加で動きが鈍くなっており、84年3月にはムハマド・カリムのリングネームでエリージャ・アキム(レロイ・ブラウン)とのザンビア・エキスプレスとして新日本へ参戦。

日本人抗争が主軸となっていた新日本でも活躍には至らず、ウェイトオーバーはさらに加速し86年10月にはスーパー・マリオマンなるマスクマンにさせられ、初来日の時に一緒だったビッグ・レッド以上のイロモノにされてしまいました。

このシリーズ、天龍源一郎が2度目のアメリカ修行から帰国して参戦していますが、タイガー戸口より扱いは下でした。

10月22日、ノーテレビの長岡市厚生会館(現アオーレ長岡)で鶴田はクラッシャー・ブラックウェルとUNヘビー級王座の防衛戦を行い、1本目両者リングアウト、2本目鶴田が丸め込みのエビ固めで勝ち、王座防衛に成功。前回の防衛戦が5月25日、大宮でのビル・ロビンソン戦であり5か月ぶりの防衛戦でした。

シリーズ後半戦にNWA世界戦が組まれていた為か、テレビ中継にもあぶれ、挑戦者のブラックウェルは180kgの巨漢ながら動きも良く器用なドロップキックもこなす選手でアメリカでもそこそこの選手でしたが、鶴田のUNに挑戦資格があるか、と言えば?であり鶴田はマッチメークでもこの辺り冷遇されていたと言えます。

10月26日、松本市総合体育館からNWA世界ヘビー級王者ハーリー・レイスが特別参加。

レイスは来日前の8月21日、フロリダ州タンパでダスティ・ローデスに敗れ王座を失うも5日後の26日フロリダ州オーランドで奪回に成功していました。

この辺りからNWAは徐々に組織としてのガバナンスが弱くなっていきます。

レイスが短期間ベルトを明け渡したローデスは同じ日から新日本の闘魂シリーズに来日しており、「前NWA世界ヘビー級王者」の肩書きは新日本にとっては美味しかったと思われます。

松本大会でトップバッターとしてレイスに挑戦したのは鶴田で(このシリーズのNWA世界戦は全て60分1本勝負)、30分29秒に両者リングアウト。

10月31日、愛知県体育館では馬場が満を持してレイスに挑戦、18分29秒、ランニング・ネックブリーカードロップからの体固めで勝利し同王座2度目の獲得を果たしました。

前回5年前の74年12月の初戴冠時には、猪木に「実力日本一を決めよう」と繰り返し挑戦を表明され、それに対して「俺は日本一より世界一」という猪木に対する「解答」だったと書きましたが、この時の背景は何だったか?

新日本の闘魂シリーズ終盤戦にWWFヘビー級王者ボブ・バックランドが来日、11月30日、徳島市立体育館と12月6日、蔵前国技館の2回猪木とタイトル戦を行う。

過去3回のタイトル戦はいずれもワンマッチでした。

「今度は猪木がWWFのベルトを獲る」

馬場でなくとも予想はつきます。馬場は猪木のWWF王座獲得を見越して先制攻撃として再びNWA世界ヘビー級ベルトをその腰に巻いた、と思われます。

第55代王者となった馬場は11月5日、宮崎県串間市民体育館でレイスのリターンマッチを受け、20分38秒、フライング・ボディシザースドロップからの片エビ固めで初防衛に成功。

11月7日、尼崎市記念公園体育館でレイスの2度目のリターンマッチを受けた馬場はダイビングボディアタックをレイスに切り返しされて20分58秒、片エビ固めでフォール負けし王座転落。前回同様7日天下でした。

シリーズ最終戦11月8日、後楽園ホールでは王座奪回したばかりのレイスに日本でのヒール人気爆発のブッチャーが挑戦。

2000人規模の会場である後楽園ホールでのNWA世界戦開催はタイトルの権威を損ねる、と批判の声も一部にはありました。

試合は5分8秒、両者リングアウトに終わり、内容に特に見るべき点はなかったです。

この日、凱旋帰国した天龍は高千穂明久と組んでグレート小鹿、大熊元司組のアジア・タッグ王座に挑戦しました。

1本目19秒でブレーンバスターから大熊を体固めに決めたものの、2本目に大熊のフライング・ヘッドバットでフォールを奪い返され、3本目は極道コンビの連係の前に高千穂が取られて敗戦。

天龍は2度目の凱旋でも内容と結果を残すには至りませんでした。
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