夜の都立公園の噴水前にて2人は向かい合う。「ちょっと話でもしよう」とののかを噴水前まで連れてきた鳴鈴は・・・・ののかに背をむけたままおし黙っていた。
何か言いにくい話でもする気なのかと思って言うのを待っていたが、鳴鈴が口を開いたのは2人が噴水前についてから30分も後の事だった。
鳴鈴「私・・・・響介が好きなの」
ののか「・・・・!!」
急にそんな事を言い出す鳴鈴。突然の告白に、何も言え無いまま、ののかは1歩後づさる。
ののか「え、えっとぉ、今なんて言ったうに?」
確認の言葉しかでなかった。鳴鈴は同じことを同じトーンで口にした。振り返った時の表情は・・・・真面目そのもの。嘘を言っている様子ではない。
なので、ののかは真面目に聞くことにした。
鳴鈴「あなたはどうなの?随分と響介と仲が良いようだけど」
仲が良い?とちょっと考える。そう思われるフシは・・・・思い当たった。
日頃の練習の時や休憩時、ライブ映像収録時など、交流頻度は多い。
そして・・・・夏休みに北海道へ合宿に行ったときも・・・・デートと思われても仕方ない時を過ごした気もする。
改めて聞かれると・・・・どうなのだろう。そんな事、改めて考える必要はない。
鳴鈴「あなたは響介の事どう思ってるかしらないけど。ね?協力、してくれる?」
ののか「協力?」
鳴鈴「別に大したことは頼まないわ。これからも今まで通り、取材やライブ映像収録とかでアイドル活動部には顔を出す筈。その時でいいのよ。それとなく私と響介が一緒にいられる時間を創ってくれれば。あいつとの接点、同じクラスでもないし、部活の時くらいなのよ。だから部活の時、時間つくる協力だけしてくれれば。いいでしょ?」
ののかは想像した。自分が鳴鈴と響介のためにチャンスをつくってやる手助けをする様子を。
答えは・・・・決まっていた。
ののか「・・・・私は・・・・イヤよ」
ののかはキッパリと拒否した。いつもの一人称の’のの’が’私’になって。
ののか「悪いけど、それには協力できないわ。私だって六土先輩と一緒にいたいから」
鳴鈴「それはあなたも響介が好き、という答えとして受け取っていいのよね」
ののか「そーなるわね」
そのやり取り後、2人はしばらく見つめ合う。・・・・いや、にらみ合うと言ったほうがいいのかもしれない。お互いにどう牽制したものか・・・・探ってるかのようだ。
鳴鈴「そう。まぁあなたの答えなんて、聞く前から分かってたけど。じゃあ私達はライバル、ということでいいのかしら?」
ののか「そうね。私とあんたはライバル」
鳴鈴「でも大会が終わったらどうなるのかしらね。私はまだ部活で一緒だけど、あなたは部活も違えば学年も違う。接点なくなるわね」
ののか「ふん。大会がおわっても活動は続いていくわ。広報部が取材に来る事もわりとあると思うけど?まぁリーダー兼部長兼発起人の律音先輩がいなくなる訳だから、ユニット名は変わっちゃうかもだけど」
そしてまた牽制するような睨み合いを続ける2人。どうやら2人共、身を引く気はないようだ。
ならばと・・・・鳴鈴は勝負にでた。
鳴鈴「この大会の決勝・・・・つまり明日、私は告白するわ」
ののか「なっ・・・・!!あ、明日!?」
鳴鈴「別に大会に出るのはあなただし、別になんの区切りでもないけど、私は響介にコクるわ。・・・・・・・・話はそれだけ。それじゃあまた明日」
鳴鈴は言う事だけ言うと、踵を返して立ち去って行った。それを見送るののかは棒立ち。
ののか「あ、あしたって・・・・。もしアイツがそれを受け入れたら・・・・。ののは・・・・どうしたら・・・・」
その場で立ち尽くし、しばらく考えたが、どうしていいか分からなかった。あの2人がくっつく。それはイヤというのははっきりしている。
では自分はどうしたらいいのか。結果をただまっているだけでいいのだろうか・・・・。
ののかは悩みに悩みつつ公園から立ち去った。どうしていいかわからないまま・・・・。
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