律音「ただいま〜・・・・」
軽めにした練習・・・・という’てい’のスパルタから帰ってきた律音。これのどこが軽めの練習なんだと呻きつつ、玄関にヘタりこむ。そして・・・・ふと玄関に見慣れない靴があるのに気づいた。赤い靴に白い靴。ハイヒールとかではなく、普通の靴とはいえ、何かの革靴っぽい。ちょっと大人っぽい雰囲気のある靴。小学生の萌音はこんなのは履かない。母親の愛架が新しく買ったものであろうか。
ここは純粋にお客さんが来ていると思うのが自然だろう。疲れてはいるが、ここはきちんと挨拶しなくては。
リビングに行ってみると、2人の女性がいた。金髪の女性は手をあげて「やぁこんにちはアイカちゃん!!」と笑顔を向けてくる。エメラルドグリーンの髪色の女性はニコニコしながらお辞儀してきた。
年の頃は・・・・愛架くらいだろうか。となれば母親の友人だろうが・・・・どうにも顔が日本人ぽくない。
女性たちは金髪さん(そういう呼称もどうかとおもうが)がアリエル、エメラルドグリーン髪さんがコーデリアと自己紹介をした。
名前に引っかかりを覚えて記憶をたどると・・・・そうだ。母親がフリステスからの留学から帰ってきた時に組んでいたASOCIASTION。そのメンバーだった2人だ。律音は緊張してカチコチになりながら、同様に固くなっている萌音の隣にすわった。兄の征刃と父親の翔は普通に話していた。父親は面識はあるだろうが、兄は面識あるのだろうか・・・などと思いつつ、会話になんとなく入っていく。相談する機会を失いながら。
その時が来たのは夕食後の事だった。しばらく泊まる事になっていたアリエルとコーデリアを交えて話を始める。
3人は律音の為だと、曲を探してくれることになった。安堵の息をはきながら感謝を述べると、3人は愛架と翔の部屋へ向かっていった。
翔「しかし祭りのステージで歌うとはな。八咫の夏祭りは鈴鳴よりは規模は小せぇけど、結構大きい祭りだ。頑張って練習して失敗するなよ?」
征刃「またそうプレッシャーを・・・・。とはいえ、関東予選の票にも影響出るかもしれないから、頑張れとしかいえないけど」
萌音「でも・・・・アリエルさんとコーデリアさん、何をしに日本へ?観光?それともお母さんに会いに?」
翔「聞いてねぇけど、両方なんじゃねぇの?」
征刃「聞いてないんかい。」
律音「でもよかった〜。曲使わせてくれて〜。ダメっていわれたらどうしようかってところだったよ〜・・・・」
征刃「その時は即興でやるしかなかったな」
翔「それはそれで観てみたかった気もするけどな」
萌音「お姉ちゃんにそんな事は無理です」
律音「なんかキッパリとヒドイ事言われたっ!?」
翔の予想は当たっている。両方共。しかし実はもう2つ、用事がある事は・・・・愛架しか知らなかったとさ。
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