翌日。自由行動の日を迎えた。リビングで待ち合わせた響介とののかはさっそく海水浴場へと向かっていった。北海道の海水浴場。涼しい気候にも関わらず。たくさんの人でごったかえしていた。
先に着替え終わった響介はアイリーンに借りてきたビーチパラソルを立て、地面にシートを敷き、仰向けに寝っ転がり、考える。
考えるは・・・・昨日の夜の事。
実は・・・・ののかが今日の海デートの話をして出ていったあと、鳴鈴もやってきた。観光に行かないか、と。しかし既にののかと約束しているので断ったにのだ。その時の悲しそうな顔を・・・・・思い出す。それはまさに・・・・フラれた時の女の子のような表情で・・・・。
心が痛む。痛むが、今日はののかと海デートなのだ。ほかの女の子の事を考えているのはご法度だ。ののかに楽しんでもらわないと。
「おっまったせ〜☆うにっ☆」
その声に振り向くと、白いビキニの水着姿のののかがいた。こんな事を言っては失礼だが、ののかは幼児体型で、背も低ければ、女性らしきくびれや膨らみにも欠けた。しかし・・・・その幼児体型さが・・・・激萌えだ。上目づかいで頬を赤らめて「どうかな・・・・?」なんて聞かれたので、「可愛いよ」とだけ答えたが、実は即、抱きしめたいくらい萌えていたのだが・・・・それをやると嫌われるだろうと思い、何とか理性を保つ。これが2人きりの部屋だったら速攻理性のタガなど外れていただろう。
ののか「ありがとううに・・・・♪それじゃあさっそくなんだけど、お願いがあるんだ」
響介「なんだい?」
ののか「日焼け止めを塗ってほしいうに。ほら、一応アイドルの卵なわけで、県大会に日焼けした状態で出る訳にもいかないでしょ?まぁ北海道だし、陽射しはそんなでもないけど、紫外線対策で。・・・・いい・・・・かな?」
響介「もちろんやらせていただきますとも!!」
それからの響介はまさにとても腹を空かせた犬がごちそうを前にして10分以上おあずけをくらっているかのごとく、理性を保つのに必死だった。ここで好感度を下げる訳にはいかないと。
しかし・・・・あちこちに日焼け止めを塗るたびに、艶っぽい吐息がののかの口からもれる度に、何度も理性が飛びそうになる。基本的にこういう我慢は恭介はしたことがない。いつも欲望に忠実に生きてきた。しかしののかを’攻略する’為に我慢している。
なんとか塗り終わると砂浜で少し話をする事になった。特にこれと言って話題があった訳でもない。互いの事をよく知るために、趣味や好きな食べ物、生年月日、そんな話をしていた。そしてしばらく会話を楽しむと、海へ。
8月の夏真っ盛りの海。ののかの心も夏真っ盛り。2人は1日中海水浴を楽しんだ。
良い思い出は出来た。明日からまたトレーニングがある。しかしののかの心は軽かった。
ののか「あ〜・・・・今日は楽しかった〜。あんたは?」
響介「オレっちもだよ。明日からまたお互いに頑張ろうね」
ののか「うにに☆今日はありがと♪それじゃあかえろ☆」
2人は別荘に帰るまで、手をつないで帰った。もちろん別荘に着く直前で手は放したが。
夜。ののかはベッドに入り、響介に撮ってもらった写真をみた。そこには水着姿で2人で笑っている写真がその手にはいあった。響介もこの写真はもっている。
ののか「今日は楽しかったな〜。・・・・でもののは・・・・あいつの事、どう思ってるんだろ?・・・・今日は崖から落ちたのを助けてもらったお礼に誘ったけど・・・・」
まだ自分の気持ちが何なのかはわからない。好きなのか・・・・ただの友人なのか。明日からまたトレーニングが始まる。とりあえずは寝よう。少々自分の気持ちに悩んだが、いつの間にか眠ってしまっていた-------------------
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