この81年の暮れも全日本プロレスの老舗ブランドとなる世界最強タッグ決定リーグ戦と第2回となる新日本プロレスのMSGタッグ・リーグ戦の興行戦争となりました。
新日本は前年同様全日本より1週間早い11月20日、志木市民体育館からリーグ戦が開幕。
前年度優勝の猪木、ボブ・バックランド組はエントリーせず、猪木、藤波組、スタン・ハンセン、ディック・マードック組のテキサス・ロングホーンズ、アンドレ・ザ・ジャイアント、レネ・グレイ組、坂口、木村健吾組、長州、谷津嘉章組、ラッシャー木村、アニマル浜口組、パット・パターソン、バッドニュース・アレン組、ザ・サモアンズ1&2号、カネック、スーパー・マキナ組の10チームがエントリー。
さらにハルク・ホーガン、ダスティ・ローデス、ローラン・ボックが特別参加。全日本に負けない豪華外国人メンバーを投入して勝負に出ました。
東名阪における興行戦争も熾烈で愛知県体育館(全日本11月30日、新日本12月1日)、大阪府立体育会館(全日本12月3日、新日本12月10日)、蔵前国技館(全日本12月13日、新日本12月8日)と全て近く、両団体が意地と面子を賭けて観客動員を競うことになります。
新日本は2年連続、優勝決定戦の舞台を蔵前は避けて大阪府立体育会館に持って来たのは賢明な判断でした。
全日本は11月27日、後楽園ホールからスタート。
入場セレモニーの時、この年からお馴染みの日本テレビスポーツテーマに代わり、「王者の魂」が使用されました。
この81年は年の冒頭に馬場がバーン・ガニア(1月18日)、ハーリー・レイス(2月15日、いずれも後楽園ホール)と前年達成した3000試合連続出場突破記念試合を行っていますがそれを記念して日本テレビ系列のVAPから、
「16文・前人未踏連続3000試合出場 心優しきリングの巨人・ジャイアント馬場物語」というレコード(カセットテープ)が発売されました。
王者の魂はこのアルバムのメインテーマ曲であり、86年にデビューした輪島大士に日本テレビスポーツテーマを譲った馬場が晩年の入場テーマ曲に使用しました。
開幕戦のメインはドリーとテリーのザ・ファンクスがタイガー・ジェット・シン、上田馬之助組の凶悪コンビと対戦。
先のジャイアント・シリーズでは6人タッグで何回か対戦している両チームですが、4人だけの対戦はこれが初めて。
シン、上田組は凶器攻撃、チョーク攻めで試合の主導権を握りましたがファンクスもじっくりと反撃。
上田の持ち込んだ椅子をテリーが奪いシンの脳天を一撃、と思いきや、椅子はレフェリーのジョー樋口に誤爆。10分37秒、ファンクスの反則負けとなり、シン、上田組がまず2点獲得。ファンクスは黒星発進となりました。
セミファイナルはザ・シーク、マーク・ルーイン組と天龍、阿修羅・原組の対戦。僅か3分53秒、ルーインがドリルアホール・パイルドライバーから片エビ固めで原をフォールし2点をあげています。
馬場、鶴田組は開幕戦は公式戦はなく、ラリー・ヘニング、キラー・カール・クラップ組に反則勝ち。
この年も行われたもう1つのお楽しみ、夢のシングルマッチでレイスはブルーザー・ブロディと対戦し両者リングアウトとなりました。
第2戦は11月28日、長野市民体育館、公式戦初戦となった馬場、鶴田組はレイス、ヘニング組と対戦し馬場が鶴田とのツープラトンのカウンターキックから片エビ固めで先ずは白星スタート。
シーク、ルーイン組はグレート小鹿、大熊元司組と対戦しルーインが大熊を体固め。
シークは前年が弱体パートナーのグレート・メフィストとのチームで割を食っていましたので強豪ルーインとのコンビで早くも4点。
夢のシングルマッチは75年12月のオープン選手権で名勝負を展開した(12月9日福岡九電記念体育館)ドリーとバロン・フォン・ラシクが一騎討ちを行いドリーが回転エビ固めで勝利。
第3戦は11月29日、鶴田の地元、山梨県石和町・小松パブリックホール。
メインはレイス、ヘニング組vsシン、上田組の公式戦でシン、上田のダーティファイトに怒ったレイスが上田の竹刀を奪って攻撃し反則負け。
シン、上田組も4点をゲット。
ファンクスは小鹿、大熊組を相手に余裕の試合運びを見せ、テリーがスピニング・トーホールドで小鹿からギブアップ勝ち。
地元の鶴田はルーインと夢のシングルマッチを行い両者リングアウト。ノーテレビの地方大会とは言え、UNヘビー級、インターナショナル・タッグの二冠王者ですから、大物とは言え当時44歳とピークを過ぎていたルーインには勝ってもらいたかったです。
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