理事長室にはいるとすでにリルムとミーナもいた。律音と3人で抱き合って「ただいま〜☆」「おかえり〜」をやっている。
「貴女が野咲輝莉ちゃんね。理事長のコーデリア・ローレンサイトです」
コーデリア・ローレンサイト。名前は知っている。律音の母親の愛架とミーナの母親のアリエルとユニットを組んでいた。ASSOCIATION・・・・というユニット名前だったはず。アリエルの姿はここにはないが、この3人も律音や輝莉と同じ年頃の時にエトワールユニットとして活動していた。どうやら現役引退をして結婚し、フリステスの理事長を受け継いだ様だが・・・・。
とりあえず挨拶をしておこう。
輝莉「は、はじゅめまちて。野咲輝莉です!!」
思い切り噛んでしまった。悲しい。そんな輝莉に微笑んで「緊張する事は無いわ」と・・・・小鳥のさえずりのようにささやく。ああ・・・・なんて心地いい声なのだろうか・・・・。自分もこうなれるのかとても不安だ・・・・。
コーデリア「アリエルもいたらよかったのだけど・・・・あいにくと仕事でね」
聞くとミーナの母親アリエルはテレビ番組に出ている頃だという。
コーデリア「ここに呼んだのは、貴女に直接会ってみたかったのと、VRANO=METRIAに入るとは聞いているけれど、最終確認を。ここでやるという意思を言えば、エトワール試験を受けてもらいます。明日」
明日とはまた急だ。留学初日からテストか。
輝莉「き、急なんですね・・・・どんな試験を・・・・」
コーデリア「まずは学科を受けていただきます。音楽の知識ではなく勉強を、ね。貴女は中学1年生という事らしいので、それ相応の数学、理科科学、もちろん音楽の試験もあります。問題用紙は全て日本語で書いてありますからそこは安心してね」
どうやら一般教養をまずはみるらしい。成績は悪くはないが・・・・まぁ良くも悪くも普通レベルだったのでちょっと不安だ。こんな試験があるなら律音も前もって言ってくれればいいのに。とりあえずここで落第してもエトワールになれないだけで編入取り消しにはならないらしい。そこはまず安心??だ。
コーデリアは次に音楽学校よろしく、基本的要素をみるらしい。発声、声量、滑舌の良さなど。ただしここからは全生徒の前で披露してもらうとのこと。そして数曲歌い、皆・・・・全生徒の規定パーセントの生徒が認めれば晴れてエトワールの仲間入り、という事らしい。
輝莉「歌うとは言っても・・・・一体なにを・・・・」
コーデリア「貴女は日本のスカウトキャラバンで歌ってきた曲がありますよね。それで構いません」
どうやらEcriture時代のを歌っていいらしい。しかも日本語の歌詞で良いと来た。それなら明日にでも歌えそうだ。練習とリハの時間が欲しいけど。そう言うと、「夕方からにしましょうか」という事に。
という訳で明日は午前中は歌唱科の皆への挨拶をして皆と交流をしてもらうとの事。午後からならリハしていいらしい。そして夕方に本番・・・・という訳だ。
リルム「頑張ってね」
ミーナ「キラリもエトワールなるデース!!」
律音「気負わなくていいからね。エトワールじゃなくてもVRANO=METRIAで活動は出来るんだし」
輝莉「ですが、1人だけエトワールじゃないというのは・・・・」
ミーナ「ジャー、落ちたら、イチからパーティー見つけて活動するデース?」
それはそれでとてつもなく不安だ・・・・。皆日本人じゃないし・・・・律音達が日常会話を教えてくれてもカタコトじゃあ言葉通じないだろうし。
そう呟くとコーデリア含めて4人が応援してくれた。これは頑張らないと。
勝負は明日。旅疲れもあるので早々に寮へ帰った。
律音「じゃあ寝よっか。ああそうそう、フリステスの制服はまだ無いから、今までの制服あるでしょ?それ着てて」
輝莉「今までって・・・・日本で着てた??」
律音「そうそう。まだ発注してないから」
輝莉「えええ・・・・私が留学する事って大会優勝後くらいから決まってましたよね・・・・」
律音「あのね、エトワールってね、普通の生徒と制服が違うんだ。だから受かるか落ちるかが決まらないと」
そう言って律音は2種類の制服を見せた。左手のハンガーにかかっている制服は・・・・白いセーラー服に腰に大きなリボンのある制服。どこかで見たようなと思ったらそういえば理事長室に行く途中で出会った生徒が皆着ていたやつだ。そして右手のハンガーにかかっているのはその赤い色で、胸に大きなリボンがあってスカートにもリボンがたくさんついていて、どこか赤いゴスロリドレスっぽい。これがエトワールの制服らしい。胸に音符のバッジが付いており、これが歌唱科エトワールのエンブレムらしい。なるほど、まったく別物っぽいデザインだし、どうなるかわからない時点では発注できない訳だ。できればエトワールの制服を着たいが・・・・
律音「コッチが着られるように頑張ろうね☆」
律音がエトワールの制服を上にあげてそう言った。輝莉は頷いて・・・・律音と一緒に眠った--------------
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