夜。買い物を終えた蛍は自室にて軽く買った服を着てみた。
・・・・何というか、似合わない・・・・という程ではないが、どちらかというと、パーティ用礼服より、パーティ用のミニドレスの方が似合いそうである。今まで女装していたのでそう思うだけ・・・・だと思いたいが、転校して今まで誰にも男だと感づかれなかったこの女顔が恨めしい。かといって、八坂竜司のようにいかめしい顔をしていれば(失礼な!!)男前に見える訳でもない。どちらかというと、草薙ほろとのようにちょっとさわやか男のほうがいい。
今の自分には無理なのだが。
・・・・やめよう。無いものねだりは。
とりあえずネクタイも締めてみる。なんとなく恰好だけはついたが、まだ男装感が拭えない・・・・。まぁ小学4年生に男前を追求するのもいかがなものか。まだ幼い顔立ちは仕方がないが、クリスマスパーティで告白するつもりの蛍にはちょっと男前が欲しい。
蛍「・・・・告白・・・・か・・・・」
蛍はテーブルの上の蒼い細がないメガネケースのような箱を・・・・あけた。そこには恋美のツインテールに合わせて買った銀の髪留めが2つ入っている。音符の形をしており、なかなかにオシャレなものをチョイスしたものだが、渡すのは男装感が拭えない男子・・・・。
蛍「き・・・・決まらない・・・・」
自分が恋美の立場ならどうだろうか。女顔の男の子からプレゼントをもらって告白-------
自分で想像してももうちょっと男の子っぽい人からのほうがなんとなく良い気がする。とはいえ、無いものねだりしている場合ではない。
悲観している時間はない。ただ、告白の練習くらいはできるだろうか?
・・・・・・・・練習ってどうやって。目の前に恋美がいると想像して告白の練習。それもいいかもしれないが、もうちょっとリアルな練習がしたい。
とはいえ、告白の練習になりえそうな女の子もいない。
・・・・いや、いたか?
蛍は電話をかけた。誰に?
セリカに。告白の練習と聞いてわたわたはわわしていたが、練習には付き合ってくれるそうだ。応援もしてくれると。
ロキに子供用礼服のアドバイスをもらい
博人にはいろいろと運動会の時といい、いろいろと世話になり
愛瑠にも旅立ちの最後まで気にかけてくれていた。
そして今回、セリカにも練習に付き合ってもらう。
皆に手伝ってもらった恋。なんとか成就させたい。
断られるかもしれないが、それでも悔いのない最後を。
練習はもう猶予がないので明日、行われる。
本人にいう訳ではないが、あいては想像でも妄想でもポスターでも写真でもない生身の女の子。練習相手にはいいだろう。
・・・・ただ、告白の練習相手・・・・セリカは良い気分じゃないだろう。そこは練習終わった後にお詫びしよう。
そして問題は。
蛍「セリカさん相手でも言えなければ・・・・本番もムリなんだろうなぁ・・・・」
問題項目は自覚していた。練習相手に言えなければ本人にも言えないだろうと。
蛍「あ、明日はが、頑張らないと・・・・!!」
いやいや。頑張るのは明日ではなくて、本番のクリスマスだぞ。
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