12月。ゆく年くる年迫るこのころは皆忙しい。社会人も。学生も。
もちろん小学生も。
蛍は姉のやっていた天宮再建の為に奔走していた。建築会社とのやりとりに建築現場での監督とのやりとり。そして生存者との面会と毎週週末は忙しい。というか時には平日も。
忙しい中でも考えるは・・・・クリスマス告白。
今でも一緒に登下校している。誘ってくれたり誘ったり。少しくらいは望みがあるんじゃないかとは思うが、告白を受け入れる程ではないかもしれない。そこでクリスマスというイベントにあやかろうという事で。
12月中旬。この日も一緒に下校していた。街はクリスマス装飾で煌びやかだったが、ぶっちゃけそれどころではない。隣では「綺麗な飾り付けね」とか言ってるが、どう告白するか考えるので精いっぱいだったり。この日は街の飾りつけを見ただけで別れたが、いつか言わなければならない。
何を?それはもちろんクリスマス告白を行うにはまずクリスマスに誘わなければなるまい。
2人きりのクリスマス・・・・そんな単語が頭をよぎったが・・・・無理だ。間が持たないだろうし、そんな大人なデートもできない。そもそもそんなデートを誘う勇気もないのは自覚している。
無難にクリスマスパーティーを友達と開いてスキあらば・・・・くらいがいいのかもしれない。帰り道とか。
よしそうだ。そうしよう。蛍はとりあえずクリスマスパーティをどこでやるかを考える事にした。
無難に、ウチでやったほうがいいだろうか。
(・・・・いや、だめだ・・・・!!)
今でこそ女装して小学生の女の子しているが、部屋まで女の子の部屋にしている訳ではない。タンスやクローゼットには女の子用の服や下着こそあれ、他はいたって普通の小学生男子部屋だ。カーテンの色は青いし。いや女の子でも蒼いカーテンは使う。それはいいが、前の学校で使っていた男子用ランドセルが残っていた里クラブにはいっていた時に使ったサッカーボール(実はサッカークラブにいた)もあるし。前の学校の体操服だってある。クローゼットを覗かれなければ大丈夫レベルだが、普通のいままでのかよわい女の子の部屋にサッカーボールや男子用ランドセルはない。壁には女性アイドルのポスターだってある。べつに女の子だから女性アイドル好きになってはいけない事は全くないが・・・・
(男であるという事がバレる代物が多すぎる------)
今の蛍に、一時的に物置に置いておくという事は思いつかなかった。気が付いたのはさらに3日過ぎてからである。
さてクリスマス1週間前。この日も蛍は恋美と一緒に下校。話題はもうすぐクリスマスなのと、冬休みの話題。もちろん蛍は聞いちゃいない。どう誘うかタイミングを図っているところである。ちなみに友人達はまだ誘っていない。友人達には悪いが、目的は恋美への告白。要するに二の次。恋美にクリスマスを断られた時点で会は開かれない。なのでまだ誘ってはいない。
色んな用意を考えると・・・・今日誘うくらいでないと遅い。
なんとかタイミングを図ろうとしてみたものの・・・・分かれ道に差し掛かってしまった。
恋美「じゃあまたね。冬休み、ちょっとくらいは遊びに誘いなさいよね。ヒ、ヒマだったら付き合ってあげなくもないから」
・・・・来た・・・・!!
蛍「あ、あのさ・・・・ク、クリスマスって・・・・空いてる?」
恋美「・・・・はぁ?クリスマスぅ?・・・・・・・・そうねー・・・・月乃宮のパーティにいくかって思ってるけど」
月乃宮は毎年、世話になっている企業や取引先(客先)、用人、著名人や政治家などを招待して大がかりなパーティを行っている。もちろん、セリカの友人である恋美もさそわれてるだろうし、ケイオスとの戦いで戦果もあげている。呼ばれていて当然だろう。
セリカの友人にあたるといえばあたるし先の戦いで一緒に戦ってきたし色々な縁があるので蛍にも招待状は届いていた。
個人的に2人で・・・・と言いたいところだし、友達を読んでパーティともいいたいが、月乃宮のパーティのほうが良いに違いない。
誘ってもムリだろう。
しかし・・・・諦めはしない。パターンを変えればいいだけだ。
蛍「そのクリスマスパーティ、一緒にいかない?」
恋美「ハァ?アンタと?・・・・・・・・・・・・ま、まぁどうしてもというなら考えてあげなくもないけど」
と腰に手をやって偉そうにそう言う。まぁそんな事を言って機嫌を損ねても良い事などありはしないのでそこはスルーし-----
蛍「うん。どうしても恋美さんといきたい」
真顔でそう言った。女装してるのでいまいちキマらなかっただろうが、
恋美「っ!?・・・・そ、そう・・・・な、なら行ってあげるわ」
照れて横を向く恋美。そして走り去っていった。年上だけど可愛い人だなと思ってしまう。
さてともあれ・・・・当初の予定とは違うが、クリスマスの予定はとりつけた。
あとは・・・・勇気をだして言うだけだ。
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