屋敷の門を顔パスで通った蛍は応接室へ。
だがしかし・・・・そこには誰もいなかった。近くをたまたま通ったメイドに尋ねると、アンジュの部屋だという。行ってみると、アンジュと愛瑠が雑誌をみて何か話し込んでいた。
愛瑠「あ、蛍。来てたのね」
蛍「うん。ちょっと相談があって。・・・・何見てるの?」
と2人の見ていた雑誌を覗き見ると・・・・ファッション誌だった。今年の流行色らしい黄色をあしらった夏の服がいくつも紹介されている。加えて日焼け対策や汗対策など、服以外の事まで載っているらしいので蛍は雑誌のページをめくって読んでいく。なんとなくこの雑誌に載っていないかと思って見てみたが、どうやらデートに関する情報はなさそうである。
アンジュ「やはり年頃の女の子としては流行りを取り入れた着こなしをしなくては。ところで今、相談といいました?」
相談する前に聞かれたので今日の顛末を話す。2人は「うーん・・・・」と唸った。
アンジュ「初デート・・・・これは失敗できませんわね」
愛瑠「ハードル高そうね。恋美ちゃんはお兄ちゃんと遊園地は何度も行ってるし」
何度も行ったのか兄妹で。いや別に家族で遊園地なぞ普通であるが・・・・恋美は家族の兄と遊ぶのではなく、大好きな男の人という感じでデートしていたに違いない。
暫く考えたのち、アンジュは言い放った。
アンジュ「当たって砕けろ、ですわ!!」
砕けてどうする。
愛瑠「いざ当日になったらすごく緊張すると思うの。だからあたしとお兄ちゃんとのダブルデートという形にする?」
それでは恋美は兄にベッタリでダメな気がする。そこに愛瑠も気づいてその案は引き下げる。
蛍「そもそもボクはどんな恰好がいいのかな。男の子の恰好でいいの?」
アンジュ「デートなのだから当然でしょう?」
愛瑠「そうね。ケイオス達はお兄ちゃんたちが痛めつけてくれたみたいだからしばらく動きは無いだろうし」
とりあえず男の恰好でいいらしい。しかし・・・・ずっと女の子用の服しか着ていないのでなんとも逆に違和感がしないでもない。
蛍「うーん・・・・ずっと女の子の服しか買ってないから着る物が・・・・。・・・・今度は男用の服を買いに行かないと・・・・だね」
と言ってから小学生のお小遣いではもう買えないのに気づく。しかしデート用の服はアンジュが用意してくれるという。その申し出はありがたいが・・・・どんな服を用意されるか。たまに悪ノリする性格のアンジュ。ちょっと不安だがおこづかいもないし、頼むしかない。
翌日用意された服をみて蛍は不安に。白のチノパン、上着は流行りの黄色。靴は黒の革靴。そこまでは普通だが、これをつけていけと言われて渡されたのが・・・・うん十万するのか怖くて聞けないスイス製の腕時計。そして十字架のネックレス。十字架の交わったところに白い宝石っぽい何かが埋め込まれている。何かの宝石なにかガラス製か・・・・。アンジュがそんな露店で買ったような代物を渡してくるはずがない。きっと本物の宝石だろう・・・・。腕時計同様、なくしたり壊したりするのが怖い・・・・・・・・。
さて服装の準備はできたが、あとはどうデートを進めていくかのプランを考えなくては。これは女の子のアンジュと愛瑠ではおそらく違う気がする。同じくエスコートする側の博人に聞くのがいいだろうか。蛍は今度は博人の家・・・・に行くと恋美もいるので外に呼び出した-----------
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