その日・・・・神界の王宮は大混乱だった。
突如侵入した4人組によって兵士は殺され、一目散に宝物殿へと向かっていた。
王宮の兵士。兵隊でも手練れ揃いの筈だが・・・・いとも簡単に殺されていく。
神界の姫ミランダは自ら剣をとり、宝物殿に向かう。近衛兵が止めるのも聞かずに。
兵士をいとも簡単に殺せるカと・・・・躊躇もなく殺していく残虐性。そして・・・・宝物殿。嫌な予感しかしなかった。
宝物殿に到着すると・・・・道すがら倒れていた兵士同様・・・・惨殺されていた。首と手足が通路に無残に転がっていた。要するに、バラバラ死体だ。その表情は・・・・この世の全てに絶望したような顔。
・・・・おそらく・・・・殺す前に手足をバラバラにしたに違いない。それから殺したのだ。なんと残酷な殺し方だろうか。ミランダは怒りに震えた。その手で・・・・宝物殿の扉を開けて、中へ突撃。
中には4人いた、もちろんケイオス達。4人は手分けして何かを探していた。ドアを開けたミランダを一瞥したが、さも興味なさそうにすぐに何かを探すのを続けた。
ミランダ「あなた達何をしているのですか!!こんな事をして、姫として許しません!!」
その言葉にやっと・・・・4人はミランダに向いた。
ケイオス「姫か」
ヘルモード「わざわざ殺されに来るなんて、物好きだね〜?だったらお望み通り、殺っちゃお〜かな〜?」
ヘルモードの手には剣が。その刃は赤く染まっている------------
ミランダ「あなたね!!よくも兵士たちを!!」
エーギル「兵士たちの敵討ちか?」
ソール「あれでも兵士?全然戦いがなってなかったけど」
ソールがいうのももっとも。ここずっと、神界はなんの問題もなく、平和だった。いくら手練れとはいえ、結局訓練を積んで優秀だっただけという者達なだけで・・・・実戦経験は皆無だった。いきなり襲撃してきた4人組に成す術もなかっただろう。
その辺りは否定できない。兵士たちの仇をとりたいが・・・・ミランダとて、特訓を積んだだけで実践などしていない。攻撃しようとすれば、間違いなく殺される・・・・。やむなく敵討ちは諦めるが、なぜこんなことをしたのかだけでも聞きださなければ。
ケイオス「なぜ?あんな蚊ほどの兵士を殺しに来たと思うか?」
ミランダ「・・・・ならどうしてですか。それと、宝物殿に何を------------」
ケイオス「探し物だ。・・・・ああ、これだ」
探し物を見つけたのか、ケイオスはそれを手に取る。それはトランプカードのようなカードが収まっている小さな箱だ。そこには・・・・太古の昔、人間の勇者ソロモンが封じたという魔物どもがそこにいる。
ミランダ「それはレメゲトン!!あなた達!!何をしようとしているの!!」
ヘルモード「人間界にいるっていう天照継承者のあぶりだしさ。こいつらを暴れさせたら関係者が出てくると思ってね〜」
エーギル「闇雲に破壊していっても面倒だからな」
アマテラス。その名前は知っている。日本を守護する女神の名前だ。天照継承者を見つけ出して何をしようというのか。兵士を惨殺し、レメゲトンを使って継承者をあぶりだす----------
ミランダ「まさか・・・・天照神を手にかけるつもり!?やめなさい!!そんな事をしたら日本が・・・・!!」
ヘルモード「終わり?それが目的さ。終わった島国の人間共の絶望した顔・・・・傑作だろうねぇ?フヒ・・・・フヒヒヒヒヒ・・・・・!!」
ミランダ「・・・・狂ってる・・・・そんな事をして一体なんの--------」
ケイオス「別に。面白そうだから。理由など、それだけでいいだろう」
だめだ。こいつらは根っからの極悪人集団だ。説得も不可能と悟ったが、攻撃しに突撃してもおそらく殺される。たとえ神姫だったとしても、こいつらは躊躇なく殺すだろう。
成す術もなくみているしかないのか・・・・悔しそうに睨むミランダを後目に、4人は笑っている。そして、大笑いしているヘルモードが「いいものみつけた♪」と、壁際にショーウインドウのような容器に入れられていた、本を・・・・容器を破壊して取り出した。
それは・・・・かつて人間文化リセットの儀式で使われそうになった物だった。
ミランダ「ゲンドゥル・・・・!!」
ケイオス「ゲンドゥル?・・・・そうか。これが人間文化崩壊に使おうとしていたヤツか」
どうしてそれを知っているのかわからないが・・・・マズイ・・・・。
エーギル「どうだ?ソイツもいただいていくか?」
ケイオス「そうだな。それと、こいつも持って行こう。面倒事にならんうちに」
そういうとケイオスは本と、一緒に保存されていた4つの指輪などの装飾品も無造作にとった。それはかつて人間文化崩壊阻止に貢献した少女たちが使っていた転生器だった。
ヘルモード「アマテラス殺しに人間文化崩壊・・・・フヒ!!遊びがまた増えたねぇ!!」
ソール「しかし、私達にそこまでの大がかりな儀式、出来るの?」
エーギル「まぁ、無理だろうな。まぁ王族ならできるんじゃねぇか?」
そう言ってエーギルは巨大な斧をミランダに向けた。脅して連れていくつもりか。ミランダは殺される恐怖におそわれながらも剣を構えた。
ケイオス「やめておけ。それに、俺達だけでも日本という国を潰すくらいの儀式程度はできるだろう。ただ、儀式をすればいいだけでもなさそうだが。ミランダ姫。どうしたらやれる?」
ミランダ「使い方なんて答える訳がないでしょう!?」
エーギル「止めるなよ。連れてけばやれるんだろ?」
ケイオス「一気にやったら楽しみがすぐ終わる。ジワジワとやったほうが楽しめるというものだ」
ヘルモード「そうこなくちゃ。フヒ」
ケイオス「さて・・・・行くか。姫。入口からどけ。俺達をこのまま通すか、それともそのまま抵抗して殺されるか。2つ1つ。選べ」
このまま通してしまえば人間界・・・・日本に大厄災が起きてしまう。しかし・・・・自分は神王の1人娘。むざむざ殺されたら王族を継ぐ者がいなくなる。それはそれで問題だ。
死ぬわけにはいかない。悔しそうに歯噛みしながら・・・・ミランダは入口から退いた。
ケイオス「賢明だ」
エーギル「そのまま観てるんだな」
ヘルモード「女神姫が何もできずに悔しそうに国1つ滅ぶところをみる・・・・ふふふ・・・・さぞかし良い顔してるだろうねぇ?フヒ」
ソール「追ってこようとは思わないことね。次はないわ」
それぞれそう言い残し、ケイオス達は宝物殿から去っていった。ミランダは殺されずにすんだ安堵と、彼らのやろうとしている悪事の大きさの恐怖で・・・・カなくヘタりこんだ。
ミランダ「大変な事になったわ・・・・。ど、どうしたら・・・・。・・・・・・・・あ・・・・・・・」
そういえばとミランダは思う。たしか彼らが潰そうとしている国の日本に三種の神器と御三家と呼ばれる神をも倒せるといわれた実力者集団がいるのを思い出した。ここ最近の出来事、巨大大蛇、ヤマタノオロチを再封印した者達がすくなからずいる筈。彼らならきっと----------
ミランダ「互角に・・・・いいえ、もしかしたら倒せるかも-----------」
しかしその者達でもあの4人組と戦うのは大変だろう。それに、レメゲトンの悪魔だっている。
何か・・・・何か、手助けになるものはないか・・・・・
ミランダは宝物殿の中を何かないかと彷徨い歩いた。そして・・・・それをみつけた。
それはかつて、人間達が魔族との闘いで使用していた武具。13種類あるその武器達は適合者を選ぶが、選ばれればかなりの戦力になってくれるに違いない。
ミランダがみつけたのは、神星器。近衛兵達を呼んでそれらを運びだすと、そのままミランダと近衛兵達は人間界へとむかった。
三種の神器と御三家。それらに神星器が伴えば---------
しかし、誰も適合しなかったらという不安はあったが、一縷の望みをかけて日本へ向かう-----
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