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2015年11月27日10:06

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新たなる闘い(5)/SS

ゴールデンウイーク最終日。博人は都内にある超絶豪邸の前にいた。その建物は明治大正あたりの時代の豪邸や屋敷のような作りで、格式、歴史を感じさせる。

その屋敷の所有者は・・・・月乃宮。まだ21世紀の頃、当時の2大企業観月と高宮という財閥が互いの後継者同士の結婚を機に統合され、名は両方の名前をとって月乃宮という最強財閥に成り替わった。いまなおその月乃宮は世界有数のトップグループとして名をはせている。博人はそんな超財閥の屋敷の前に立っていた。


博人は学校の校門くらいはあろう大きな扉の前に付けられているインターホンで自分の名前と要件をいうと、’メイドさん’は遠隔操作で扉を開けてくれた。

メイドさん。秋葉原やその他の地域ではメイド喫茶なるものが流行っているようだが、そういう萌え的なものではなく、メイド業を生業にしている本職のメイドがここにはたくさんいる。何人いるのかは知らないが、とにかくたくさんのメイドが掃除をしたり洗濯をしたり雇い主の食事などをつくったり。部署によっては不審者、侵入者のパトロールや監視カメラでの監視業務を行うメイドもいるようだ。この代の月乃宮には2人の女の子のお嬢様がおり、2人とも超美少女。言い寄る男は数知れず。その為か、来客者でとくに若い男への対処はドライ。友人知人、クラスメイトと言って訪ねてくる者も少なからずいる。中には本当にクラスメイトの男子もいたが、お嬢様達に取次ぎをせずおい返していた。

しかし・・・・博人は特別扱いされている。理由は同じ’異能力者’だからだ。

博人達とは違い魔法使いという系統の能力者だが、交流は深く、その交流はかの魔族との闘いの時代から続く。なので博人は名前と要件を言うだけで門を開けてくれる。




博人は広い応接室へ通され、そこで月乃宮の2人のお嬢様と面会。「ハ〜イ!!こんにちわ〜!!」と元気に挨拶してきた金髪ツインテールの少女。彼女は月乃宮次期後継者の長女、月乃宮アンジュ。明るく社交的で、成績優秀、そして美少女。学校での人気も高く、それゆえか、屋敷にアンジュを訪ねてくる男はメイド達の中では’逆タマ狙いの不届き者’と全員括られ、門前払いをくらっている。その徹底ぶりは彼女がまだ小学生の頃、家庭訪問に訪れた教師でさえも門前払いを食らった程である。今年中学2年生の彼女はもう大人の魅力を備え始めている。容姿的にも。身体的にも。


そしてそのアンジュの横にはショートヘアの小柄な少女が控えめにお辞儀した。彼女はアンジュの妹でセリカという。姉と対照的に内向的。知らない男の人を前にするとどうしても言葉がでず、いつも姉の後ろに隠れる。そんな幼少時だったが、今では少々は男の人とも会話できるようにはなっているようではある。愛瑠と同じ小学5年生。


2人共魔法使い。ただ、妹のセリカのほうはなぜか魔力以外に理力という神聖的魔法の適性もあり、3年程、バチカンで修行してきた経歴をもつ。なので姉は魔女、妹が神官的役割になっていた。着ている服装は今は私服(ただし、世界有数財閥のお嬢様レベルの服装)だが、戦闘時には姉が蒼い魔法使いの服とマントで、妹は白いあちこちに十字が詩集されたロールプレイングゲームでいう神官、賢者のような恰好をしている。姉の方針??で、2人ともミニスカートに姉が黒タイツ、妹は白いハイニーソという恰好・・・・。


3人が応接室で椅子に座り、メイドがお嬢様2人には紅茶、博人にはコーヒーを給仕。お茶菓子であるケーキをそれぞれに配り、メイドは応接室を出て行った。

アンジュ「さて・・・・博人様が本日お出になったのは・・・・先日の進捗を聞きに、ですわね?」

博人「ああ」


アンジュは博人の事を様付けで呼ぶ。三種の神器の剣にして、かの魔族との闘いを終結させた英雄の生まれ変わりの博人をそう呼んでいた。

さて、その博人がアンジュに依頼したのは・・・・愛瑠の・・・・いや、天宮神宮襲撃についての調査だった。一体どこの何者で、なぜ襲撃したのかは愛瑠と蛍は知っていたが、名前までは知らない。神を名乗り、アマテラス殺害計画の実行。明らかにロクな奴らではない。仮に本当に神だったとして、どうしてそんな事をしたのか・・・・。

アンジュ「これまでの調査により、1年前、天宮神宮で修行されていた巫女さんで、あの時の生き残りの方を見つけ出し、話を聞く事が出来ました」

博人「お。さすが月乃宮」

アンジュ「襲撃してきた4人組。1人は大きな大剣をもち、もう1人は大きな斧。もう1人は片手剣。そして、襲撃者の中で唯一の女である者は槍と剣を使っていただとか」

セリカ「おそらく、この中で大剣を持った人が最後に愛瑠ちゃんと蛍ちゃんがみた人ではないかとおもわれましゅ」


アンジュ「こ〜ら。噛まないの。いくらお慕いしている殿方を前に緊張しているといっても、マジメな話なのだから」


セリカ「ふぇ!?お、お姉様!!それは・・・・博人様には内緒で・・・・」

アンジュ「まぁ男の人が苦手で、お父様以外にきちんと会話ができるのは博人様だけのようですからバレバレでしょうけど。ね?博人様?」


博人は苦笑。


アンジュ「しかし・・・・愛瑠さんといい・・・・恋美さんといい・・・・ウチのセリカといい・・・・博人様は何人小学生を囲うおつもりです?」


博人「あのな・・・・別に囲ってるつもりはねぇんだけど。っていうか1人は妹なんだが・・・・」

アンジュ「実は血のつながりのない兄妹展開?」

博人「赤い炎つかってんだけどウチの妹・・・・」


アンジュ「さて冗談はそのくらいにして。その4人組の名前はケイオス、エーギル、ヘルモード、ソールと名乗っていたそうですわ」


セリカ「ケイオスと呼ばれていた大剣使いさんが境内に戻った時、こう話していたとか。『アマテラスの後継者はロキの事を知っていた。ヤツを探す。連れ戻すぞ』と」


そう言えばと思う。愛瑠も大剣使いにロキの事を聞かれたような事を言っていた気がした。


アンジュ「どうします?ロキはアリア様達と一緒に封印していますが、敵に先に見つけられる前に開封し、目の届くところにいてもらったほうがよろしいかと?」


セリカ「でもお姉様。見つけられても封印の剣がなければ・・・・」


アンジュ「封印を解けない?相手が本物の神なら、封印の解き方くらい知っているかもしれません」

博人「でもよ、だったらロキは昔、なんでヤマタノオロチの封印を解かなかったんだ?わざわざ封印が綻びるのまで待ってよ?」


アンジュ「さぁ・・・・ロキは解放の方法を知らなかっただけとか?もしくは強大な神なら封印をカまかせに破壊する可能性も」


セリカ「ですと・・・・同じところに封印されていますアリア様も危険ですね・・・・」


博人「なら結局は封印を解いといた方がよさげか」

アンジュ「ですかしら。後日、勾玉と鏡の継承者様達や御三家の方々達もお呼びして、封印を解きに参りましょうか」


この日の夜、アンジュからそれぞれに電話連絡がなされ、一行はアリア達が封印されている東京山奥の洞窟へと向かった。



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