さらに翌日。雅輝はシーラの家の前にいた。
今日は・・・・シーラともう一度話をするために来ていた。夕べは一度現実へと戻ってとある用事を済ませ、またこの場所にやってきた。
マスク・ド・シックスに焚きつけられたような感じだが、アレは一応自分の背中をおしてくれたと感謝している。盗撮男に感謝する日が来るとは思ってもいなかったが、そんな事はどうでもいい。
玄関のドアをノック・・・・しようとして止める。もし・・・・もう1度話をして、それでも拒絶されたらと思うと・・・・怖い。しかし、もう決心はした。
(彼女が使命を背負っていようが関係ない!!僕は・・・・この想いを・・・・!!)
物語シンデレラが破綻しようが彼女をもう1度とりもどせるなら。もう1度抱きしめることが出来るのなら・・・・
もう怖いなどといっていられない・・・・!!雅輝はドアをノックした。・・・・しかし・・・・数分待っても誰も出ては来なかった。もう1度ノックをしてみる。すると「はいは〜い。いまでるのじゃ〜」という少々アニメ声っぽい声が聞こえたかと思うと、ドアが開く。
ドアを開けたのは・・・・黒い三角帽子に黒いローブ・・・・そして手には木の杖。橙色のおさげの少女がニコニコ顔で見上げていた。年の頃は・・・・小学生か・・・・中学生か・・・・とにかく幼い少女。ここ数日ではみなかった女の子だ。
雅輝「えっと・・・・君は・・・・?」
???「私かえ?私はリリア。こうみえても偉大なる大魔法使い!!・・・・・・・・の見習いなのじゃ」
雅輝「魔法使い・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・はっ・・・・!!」
雅輝はハッとして訪ねた。ここに魔法使いがいる。その意味を。答えは予想していたものがかえってきた。シーラは既に変身を終え、カボチャの馬車で舞踏会会場へと向かった後だった。リリアはその間の留守番をしているという。
全くの第三者が家の留守番をするとはこれ如何に。・・・・いや、いまはそんな事はどうでもいい。
リリア「おぬしは何用で来たのじゃ?今、家の者は誰もおらぬぞ?」
雅輝「シーラ・・・・シンデレラに用があって」
リリア「あのおなごは華々しい舞踏会でいい男でも出会うじゃろう。まぁそんな事より、用とはなんじゃ?」
雅輝「シンデレラがそのいい男と出会う前に阻止したいんだ」
リリア「阻止?それはまたなにゆえに?・・・・ははぁ、おぬし、あのシンデレラに惚れておるのか?」
改めて他人に言われると照れるが、雅輝は頷いた。
リリア「ほほー、そーかそーか。ならば、あちきが協力してしんぜよー」
雅輝「協力?」
リリア「まずはあのおなごに会うためにはその身なりをどうにかせねばな」
リリアが雅輝を上から下まで見て言う。雅輝は現実世界で私服に着替えて来ていた。たしかに、舞踏会に乗り込むにはちょっと厳しいだろう。そんな雅輝に、リリアは魔法をかけた。
赤いマントに青い上下。腰には片手で持てそうな件が帯剣されている。ロールプレイングゲームの勇者みたいだなと思った雅輝だったが、この恰好なら、舞踏会に行っても大丈夫だろう。ただ、シンデレラ同様、夜中の0時までしか変身はもたないという。雅輝は腕時計をみた。・・・・午後8時。あと4時間しかない。リリアに礼を言うと、城へ向かって走り出した。
リリア「がんばるんじゃぞー!!・・・・あ・・・・。あやつにも何か乗り物をだしてやればよかったかのぉ・・・・?」
そう呟いて首をかしげるが、もう雅輝の姿はなかった--------------------
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