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2026年04月26日11:18

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【特別編】マイティ井上さん追悼(261)

87年全日本プロレス「創立満15周年記念ジャイアント・シリーズ」最終戦、10月31日後楽園ホール(テレビ収録、観衆2,000人超満員発表)大会。

メインイベントはアニマル&ホークのザ・ロード・ウォリアーズがジャンボ鶴田&輪島大士組と対戦、6月9日、日本武道館大会でのインターナショナル・タッグ選手権試合と同一カードによる再戦です。

輪島は連破戦のダメージから腰を痛めており、ウォリアーズは輪島の痛めている腰に狙いを定めて集中攻撃。場外に落とすと、場外でホークが本部席にあったゴングを持ち出して腰をメッタ打ち。輪島はダウンし起き上がれず、レフェリーのカウントは進み、6分36秒、試合権利のあるアニマルが輪島にリングアウト勝ち。

鶴田&輪島組は10月16日、大阪府立体育会館での龍原砲とのPWF世界タッグ選手権試合と同じリングアウトにより輪島が負けており、輪島の限界を感じさせました。

セミファイナルは全日本プロレス本隊対天龍同盟、全日本プロレス所属として初の聖地・後楽園のリングに立った谷津嘉章がハル薗田とタッグを組んで天龍源一郎&阿修羅・原組の龍原砲と対戦、13分1秒、原がヒットマン・ラリアットからの片エビ固めで薗田を降しています。  

世界ジュニア・ヘビー級選手権試合、王者、渕正信に仲野信市が挑戦。仲野は最初のデビューから7年7か月、再デビューから3年7か月かかって初のベルト挑戦です。

渕は仲野のパンチをかわしてショルダスルー気味にトップロープ越しに場外へ投げ捨てました。仲野はリング下から渕の足を引っ張って場外に落とし場外乱闘に。場外で仲野がジャーマン・スープレックスを決めたものの、両者場外マットに頭を打ち付けてダウン。リングへ戻れず18分35秒両者リングアウトの引き分け。渕が5度目のタイトル防衛を果たしています。

ザ・グレート・カブキ&ジョン・テンタ組はテリー・ゴディ&スパイク・ムーンドッグ組と対戦、9分19秒、テンタがフロント・スープレックスからの体固めでスパイクからフォール勝ち。

ジャイアント馬場&タイガーマスク&高木功組vsタイガー・ジェト・シン&ラッシャー木村&鶴見五郎組は14分57秒、R木村が高木をブルドッキング・ヘッドロックから片エビ固めに決め、シン&国際血盟軍トリオの勝利。シンはこのシリーズ、輪島とのシングルマッチも組まれず完全に脇役に追いやられてしまいました。        

タッグチームとして初めて後楽園ホールに登場したサムソン冬木&川田利明組はジョージ・ワインゲロフ&スポット・ムーンドッグ組と対戦、10分28秒、冬木が回転エビ固めでスポットからフォール勝ち。シリーズ最終戦でムーンドッグスをバラけて試合を組んだのは謎…。

ワインゲロフは短期間に2度の来日となりましたが、輪島相手のジョバー以外には印象が薄く、これが全日本には最後の来日でした。しかし、これより6年後の93年9月21日、東京ベイNKホールで行われたパンクラスの旗揚げ戦に突如来日。高橋義生と対戦し1分23秒、KO負けを喫しました。

国際プロレスファンが大喜びしたマイティ井上&寺西勇組が実現、ドクトル・ワグナー・ジュニア&アンヘル・ブランコ・ジュニア組と対戦、9分27秒、寺西がジャーマン・スープレックスホールドでブランコJRからフォール勝ち。

大熊元司と栗栖正伸のシングルマッチは7分8秒、首固めで大熊が勝ち、百田光雄と小川良成のシングルマッチは8分13秒、バックドロップからの片エビ固めで百田が勝ちました。

同時期に「闘魂シリーズ」を開催していた新日本プロレスとの興行戦争ですが、東京の大会場は全日本の10月6日、日本武道館が先行で鶴田vs天龍の鶴龍対決第二章を持ってきて火曜日開催で11,800人(満員)発表で新日本は最終戦の10月25日、日曜日夜の両国国技館が10,120人(超満員)発表。日本武道館(定員14,214人)と両国国技館(定員11,000人)のキャパを考慮すれば、僅差で新日本に軍配が上がったと言っていいでしょう。

後楽園ホールは逆に新日本が先行で10月5日、月曜日開幕戦で2,200人(超満員札止め)発表、全日本の10月31日、最終戦が2,000人(超満員)発表。こちらも僅差で新日本が上回りました。

新日本の闘魂シリーズ後楽園ホールは前日の10月4日、山口県下関市の巌流島での猪木vsマサ齋藤戦(2時間5分14秒、裸絞めによるM齋藤の戦意喪失により猪木のTKO勝ち)の翌日で、テレビ朝日「ワールドプロレスリング」の放送時間帯がこの日から半年ぶりに毎週月曜日午後8時からに戻っての初回特番で午後7時から120分枠の二元中継。

前半は巌流島で、後半が後楽園からの生中継でした。猪木は前日のダメージにより欠場、この日よりテレ朝で試合中継が全面解禁になった長州力の対戦相手を藤波辰巳と前田日明のどちらかをコイントスによる抽選で選ぶことになり、対戦相手は藤波に決定。

84年7月20日、札幌中島体育センターでのWWFインターナショナル・ヘビー級選手権試合以来3年3か月ぶりの「名勝負数え歌」となりましたが2度に亘る再試合の末、藤波が足を痛めてのノーコンテストという結末に。

その反面、提唱者だった猪木が一方的にM齋藤との巌流島決戦をぶち上げてテーマが曖昧になってしまったナウリーダー対ニューリーダーの世代抗争ですが、10月19日、富士市吉原体育館で復帰した猪木が若手の山田恵一をパートナーに抜擢し、藤波&長州組と対戦した試合で、格下の山田が出てきて怒り心頭の長州が僅か1分13秒で山田をリキラリアットから体固め。

山田は戦闘不能となり、猪木が「1対2でやってやる」とアピールした為、急遽猪木vs藤波&長州の1対2のハンディ戦となりましたが、猪木は防戦一方。藤波がジャーマン・スープレックスホールドで猪木をフォール。猪木は自力では返せずカウント3が入るかと思いきや、何と長州が藤波にキックを入れて妨害。長州は惜別のリキラリアットを藤波に見舞って「藤波!俺はフライングするぞ!」(現在の「飛ぶぞ!」に相通じる部分あり)とアピールし世代抗争の終結を宣言してしまいました。

この流れを受けて最終戦の10月25日、両国国技館では藤波vs長州が「60分3本勝負」で再戦を行うことに。両者のシングルマッチは猪木vsスティーブ・ウイリアムスのIWGPヘビー級選手権試合より後に組まれました。

試合は1−1からの3本目、場外戦で藤波にリキラリアットを見舞おうと突進して来た長州を、藤波が身を屈めてかわし、ショルダースルーのような形で長州は投げられて勢いでリング内へ。藤波はショルダースルーで長州を投げた際に腰を痛めて自分はリングに入れず、リングアウト負けとなりました。

ダブルメインイベントの第1試合で組まれた猪木とウイリアムスのIWGP王座戦は、左肩を痛めている猪木がカムフラージュの為に右肩にテーピングを施し試合に出場、ウイリアムスは猪木が右肩を痛めていると誤認し右肩を攻撃するも猪木にダメージはなく、11分47秒に場外のウイリアムスにコーナーポストからの延髄斬りを決めてリングアウト勝ち。3度目の防衛を果たしましたが、猪木は動きに精彩を欠き、誤魔化したような勝ち方でした。

糖尿病から来る体力の衰えを隠すことが出来なくなっていた猪木は試合に説得力がなく、3年ぶりに「寝かせていた」黄金カード、藤波vs長州も後楽園、両国ともスッキリしない終わり方だったと思います。

全日本プロレスの天龍同盟のプロレスの方がタフでハードな試合をしていましたが、観客動員にはまだ結びつかず、10月16日の府立は4,200人と厳しい入りで、地方でも長州離脱のダメージはジワジワ来て満員になる会場は少なかったです。



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