夜。
窓を開けて隣のベランダに声をかける。隣の家の2階には将人がいて、窓を開ける。
将人「どうした?」
祷姫奈「うん。皆応援してくれて、さっきも宴会してくれて、それはうれしいんだけど・・・・」
将人「なんだ?今になって留学キャンセルか?大丈夫だって。1人じゃないんだろ?」
そう。中学生の輝莉と一緒にいく事にはなっているが・・・・
なんとなく、心細い。
そういえば・・・・と、祷姫奈は1人で留学していった人の事を聞いてみた。
将人「1人で行った?愛架さんの事か?」
祷姫奈「んーん。陽子さんの事」
そう言うと、将人は月を見上げた。当時を思い出すように------------------------
祷姫奈「おにーさんの転生前ってフリステスも狭い門だったんでしょ?」
将人「ああ。今みたいに門扉は全然広くなかった。世界中のひとにぎりの音楽の才能があるやつだけの・・・・戦場だったって聞いてる。そう、戦場。エトワール勲章を賭けた、ね。負ければその人にエトワール位はうつって勲章は剥奪される。陽子は3年間エトワール位を死守し続けた伝説の歌姫って事になってる」
祷姫奈「すごい人だったんだね」
将人「間違えた。院生含めれば5年だ」
祷姫奈「もっとすごいじゃん!!」
将人「でも送り出す時は泣いてて大変だったんだぜ。泣き虫で、俺や希望の後ろにいつもいる・・・・そう、引っ込み思案な女の子だった。でも、自分に魔族に操られた人を治すカをあると知ると、率先して助けにはいる芯のカももってた不思議な女の子だった」
祷姫奈「いのーりょく、ってやつだね。」
でも送り出すときは泣き虫全開だった、と将人は笑った。
今は少しだけ入りやすくなったフリステス音楽学院の門。当時はどれほど狭いものだったのだろうか・・・・。
将人「お前がいなくなっても安心しろ。あとの2人ともう1人入れる気らしい子含めて風祭のやるがプレゼンしてくれるだろ」
祷姫奈「リリアンナちゃんの事、お願いね」
苦笑しながら手を振って窓を閉める将人。自分も窓を閉める。
もうすぐ春休みも中盤に入る。そろそろフリステスに向かう日がやってくる。
日本にはたくさんのものを残して。
リリアンナと愛乃亜、ファンの皆、そして将人達活動のカバーをしてくれた人々。
それらを残して厳しい戦いに身を投じる。2人で。
エトワール位は獲れるだろうか?頑張り次第?それとも頑張っても手の届かない星かもしれない。
でも頑張ろう。そう思いつつ、眠った。
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