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2025年07月07日07:17

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【特別編】前田日明のYouTubeにおける問題提起について(85)

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プロレスリング・ノア4月ツアーは4月2日後楽園ホール(観衆2,100人超満員発表)大会で開幕。今ツアーでは最終戦の4月23日日本武道館大会で秋山のGHCヘビー級王座への挑戦者を決めるトーナメントが行われていますが、このトーナメントにエントリーしたのはノアのトップどころではなく、中堅どころの「中年」選手ばかり。

王者・秋山いわくG(頑張れ)H(春の)C(中年)トーナメントということでした。参加したのは佐野巧真(41)、泉田純至(40)、井上(35)、なぜか新人の谷口周平(29)、菊地毅(41)、志賀賢太郎(31)、齋藤彰俊(年齢非公表)、川畑輝鎮(40)(カッコ内年齢は全て当時のもの)の8選手。

秋山にしてみればベテランの活性化を図ったものと思われます。谷口は前05年にデビューした新人5人の中で一人だけヘビー級の体格だったのと、落ち着いた風貌からエントリーされたものでしょう。

後楽園大会ではトーナメント1回戦(トーナメントは時間無制限1本勝負)2試合が行われ井上が谷口をアルゼンチン・バックブリーカーでギブアップさせ勝利。佐野は泉田をノーザンライトボムからの片エビ固めで撃破し、佐野、井上が準決勝に進出。

4月5日横浜市金沢産業振興センター(観衆1,600人超満員発表)でのトーナメント1回戦は彰俊が同じダークエージェントの川畑をスイクルデスからの片エビ固めで破り、志賀は菊地を横入り式の回転エビ固めに丸め込んで彰俊、志賀が準決勝へ。

4月7日愛知Zepp Nagoya(観衆1,200人超満員発表)では準決勝2試合が行われ、本命の一人、彰俊が志賀をランニング式のスイクルデスからの片エビ固めで仕留め、決勝へ。佐野vs井上はIWGPジュニア・ヘビー級王座を初め数多くのタイトルを獲得しキャリアでも7年先輩にあたる佐野が有利かと思われましたが、井上が首固めに佐野を丸め込んで勝利、決勝へ駒を進めています。

4月9日後楽園ホール、三沢以下ノア勢は「キングス・ロード」の興行に参戦しています。「キングス・ロード」はそのものズバリ、「王道」で馬場の全日本プロレスを体現する言葉であり、猪木の「闘魂」と相対するフレーズとしてプロレスファンには広く認知されていた言葉でした。

また、「キングス・ロード」は武藤敬司体制になる前の全日本プロレスのオフィシャルファンクラブの名前でもありました。「キングス・ロード」は00年の全日本プロレス分裂騒動の後に入団した宮本和志が、05年7月26日の全日本代々木大会を最後に全日本プロレスを退団後立ち上げたプロモーションでこの年の1月15日に後楽園ホールで旗揚げ興行が行われています。

旗揚げ戦で挨拶した宮本は「3年後の武道館を目指します。」と語っていましたが、現実は厳しく、武道館はおろか、後楽園ホールでの開催も苦しい状況でした。

「キングス・ロード」にはスタッフとして、元新日本プロレスの経理部長で02年2月、武藤と共に新日本プロレスを退社して全日本プロレスに移籍したものの、武藤に切られてしまった青木謙治、FMWの営業部長として故・荒井昌一社長と共にフロントの責任者だった高橋英樹が参加していました。

高橋氏はFMWを倒産前の00年に退社。ノアが事務所を構えているディファ有明のオープニング・スタッフとして働いていました。ディファ有明がノアの常打ち会場となり、ノアファンの「聖地」となっていく過程において、高橋氏はノアに尽力。仲田龍取締役と意見交換をしながらディファ有明を後楽園ホールに次ぐプロレス・格闘技専用イベントホールに作り上げていました。

高橋氏はFMWに入社する前は全日本プロレスに営業マンとして在籍しており、三沢や仲田とは旧知の間柄でした。三沢は高橋氏との関係から「キングス・ロード」参戦に協力したものです。

三沢は丸藤とのタッグで越中詩郎&リッキー・マルビン組と対戦。丸藤がマルビンを不知火でフォールしています。

菊地は当時DDTのリングで活躍していたモリ・ベルナルド(守部宣孝)をスクールボーイで破り、志賀はフリーの相島勇人を逆さ押さえ込みでフォールしています。三沢達の参戦の甲斐なく「キングス・ロード」はこの大会を持って活動を休止しています。

4月16日、博多スターレーン(観衆2,600人超満員発表)ではGHCヘビー級選手権挑戦者決定トーナメントの決勝戦が彰俊と井上のダークエージェント同士の対決で行われ、井上が場外乱闘で彰俊にエルボーを叩き込み、井上はカウント13でリング内へ。彰俊がリング内へ上がろうとするところをエプロン越しのラリアット。彰俊は再度リング下へ転落。

ここでカウント20が数えられ18分32秒、井上がリングアウト勝ち。彰俊有利の予想を裏切って春の中年トーナメントを制した井上雅央が、デビュー丸15年でレスラー人生初の武道館メインイベント出場とGHCヘビー級王座挑戦のチャンスをゲットしました。

ツアー最終戦は4月23日日本武道館大会。観客は14,200人(満員発表)ですが正直、これまで続いて来た武道館超満員記録はストップした感があります。理由はメインのカードの弱さです。

全日本プロレス系のノアのファンは皆暖かいです。三沢社長も暖かいです。ノアでなければ井上雅央が武道館のメインでタイトル挑戦ということはなかったでしょう。井上を後押しするファンも多いでしょうし、中年トーナメントもアイデアとしては悪くないです。

しかし、日本武道館のメイン、というのに初めから勝敗の行方が見えているカードを持って来ては超満員には出来ないだろうと思うのです。三沢の性格からして普段、目立たないところでコツコツと頑張っている選手にスポットを当ててあげたいというのは十分理解出来ます。

井上のGHCヘビー級挑戦自体は反対ではないですが、日本武道館以外の会場でやるべきだろうというのが私の個人的意見です。メインの秋山vs井上のGHC戦は私がマッチメーカーなら後楽園ホールで組みます。この日は試合順に振り返ってみたいと思います。

三沢は小川良成とのタッグで今ツアーより合体を果たした鈴木みのる&SUWAの「性悪タッグ」と対戦。ヒールモード全開の鈴木は三沢に強烈な張り手を見舞うと、場外で膝蹴り、チョーク攻撃。さらにリング内に戻ると、鈴木が三沢の身体押さえてSUWAが急所にエルボードロップ。

三沢は軽いフェイントの動きからエルボーを決め反撃。三沢と鈴木の攻防はお互いの読み合い、すかし合い。三沢がSUWAにタイガードライバーを狙うと、カットに入った鈴木は押し潰しにかかります。最後は三沢がエルボーの連打からエメラルド・フロウジョンでSUWAをフォールしました。


続いては小橋建太と丸藤正道の一戦。3月5日の武道館でかつての四天王の一角、田上を完璧首固めに丸め込み、対ヘビー級で勢いに乗る丸藤を鉄人・小橋が迎撃しました。試合は静かにロックアップからスタートしクリーンブレーク。タックル合戦の後、小橋は強烈な逆水平チョップ。

さらに小橋はチョップを狙うが丸藤は見事なダッギングで2発かわす。3発目のチョップはクリーンヒット。小橋はロープブレークの際、再びチョップ。丸藤の顔が苦痛に歪む。

手四つの力比べは小橋に軍配が…。しかし丸藤は徐々に体勢を低くしていき、倒立気味のヘッドシザース・ホイップ2連発。3発目は小橋がチョップで叩き落とし、大根切りチョップ。たまらず場外へエスケープする丸藤でしたが小橋はこれを追っかけて行き鉄柵攻撃。のけぞった丸藤に逆水平チョップ。丸藤の身体は場外フェンスの外へ。

リングに戻った両者はチョップ合戦。丸藤はバックステップしながらコーナーに登ると小橋のウィークポイントの膝を狙った低空ドロップキック。

そして小橋をコーナーに固定しておいてからドラゴンスクリュー、さらにローキックでダウンさせると足4の字を決めて見せます。さらに1月のKENTA戦でも見せた吊り天井の体勢からのニークラッシャー。再び足4の字へ。小橋はロープエスケープ。場外で丸藤は小橋の足を鉄柵に固定し、エプロンからのミサイルキック。丸藤のプロレス頭が冴えまくります。

リングに戻った小橋はチョップで反撃、丸藤もトラースキック、キックと応戦。小橋は丸藤のキックをキャッチして袈裟斬りチョップを見舞うと滞空時間の長いバックドロップ。

丸藤を花道に連れだした小橋はDDTを決めリングに戻して拷問コブラツイストで絞め上げる。そしてマシンガンチョップの嵐。さらに首を固定しての大根切りチョップを狙うが丸藤は小橋の腕をつかまえてこれを阻止。

丸藤はラリアット2発。だが効かない。トラースキックを決めてからもう一度ラリアット。今度は小橋ダウン。ドロップキックで小橋を場外に落としてからスライディングキック。そして丸藤はノータッチのトペ・コンヒーロ。

さらに小橋がリングに戻るところを対角戦からスワンダイブ式のミサイルキック、クロスアーム式スープレックスを決めるが小橋はカウント2で返す。丸藤はトラースキックから不知火。小橋もハーフネルソン・スープレックスでお返し。両者ダウン。先に起き上がったのは小橋。丸藤をパワーボムに担ぎ上げると丸藤の後頭部をコーナーマットめがけ叩きつける。

さらにハーフネルソンを狙うが丸藤は不知火へ。しかしこの不知火はフェイントで丸藤はそのままバク宙で一回転するとオースイスープレックスで丸め込むが小橋はカウント2で返す。丸藤はトラースキック3連発で小橋を場外に落とすと場外の小橋めがけスワンダイブ式ミサイルキック。

リング内に小橋を戻すと不知火。さらに雪崩式不知火狙い。しかしこれを読んでいた小橋はコーナー上で丸藤の後頭部へマシンガンチョップ。そして雪崩式ハーフネルソン・スープレックス。

丸藤はカウント2でクリア。小橋は剛腕ラリアットにいくが丸藤はこれをかわしてトラースキック、これは小橋がかわす。バックをとった小橋はドラゴン・スープレックスにいくが丸藤は一回転して着地しトラースキック。天才的な身のこなしはさすがです。

だが小橋は丸藤の一瞬の隙をついて剛腕ラリアットをついに決めカバーの体勢へ。丸藤はカウント2で必死に返す。ならばとばかり小橋は丸藤を高々と差し上げて垂直落下式ブレーンバスター(リアル・ブレーンバスター)へ。26分30秒、小橋が丸藤をフォールし熱戦を制しました。ヘビー級とジュニア・ヘビー級の枠を超越した名勝負でした。

セミファイナルはKENTAに「エルドラド」の石森太二が挑戦したGHCジュニア・ヘビー級選手権試合。ノアマット初参戦で武道館でタイトルマッチというチャンスに恵まれた石森は闘龍門メキシコの練習生としてプロレス界に入門。メキシコでデビューした後03年1月19日、東京ドームでの「W-1」で日本デビュー。

6人タッグマッチでコンドッティ修司(近藤修司)を高速ウラカン・ラナでフォールし鮮烈な印象を与えました。

その後新日本プロレス、全日本プロレス、みちのくプロレスに参戦。05年7月には闘龍門が運営し、当時「時代の寵児」だったホリエモンこと堀江貴文が代表を勤める「ライブドア」がスポンサードした「ドラゴンドア」のエースとなりました。しかし、06年、堀江氏が証券法違反で逮捕されると「ドラゴンドア」は団体として頓挫。

所属選手だった石森、近藤、"brother"YASSHI、大鷲透、菅原拓也、高木"ジェット"省吾らは「エルドラド」と団体名を変え、闘龍門の川畑憲昭(しゃちほこマシーン、当時健介オフィス勤務)を代表として再スタートを切っていました。

試合は序盤、スピーディなルチャムーブでKENTAを翻弄した石森でしたが、KENTAはこれに付き合わず、石森の顔面へ容赦なく蹴りを叩きこんでいきます。場外戦を先に仕掛けたのはKENTAでした。石森を鉄柱へ叩き付けようとしたところ鉄柱を支点にクルッと一回転しKENTAにキックを見舞っています。

リング内でのエルボー合戦は163cm、70kgの石森は分が悪く、打ち負ける。石森は場外のKENTAに対し、ノータッチのケブラーダを決めました。KENTAも冷静に試合を進め、石森のスワンダイブをキックで蹴り落とします。

さらにKENTAは石森を花道でのブレーンバスター。石森の決め技と言えばスーパースター・エルボー(ロープに飛んでバク宙を決めてから放つエルボードロップ)ですが、どちらかと言うと見せ技に近いこの技をKENTAは2発とも受けませんでした。

2発目のスーパースター・エルボーを阻止したKENTAはすかさずラリアット。さらにキックを狙うKENTAでしたが、これはレフェリーに誤爆。石森はロープに飛んで619を決める。終盤石森は雪崩式のブロックバスターから一回転してそのまま身体を密着させるパワースラム気味の大技でKENTAを追い込みます。

KENTAはとどめとばかりgo2sleepを狙いにいきますが、石森は逆打ち(高速回転十字固め)で切り返し。しかしKENTAはブサイクへの膝蹴りを決めるとgo2sleePへ2度目のトライ。今度はガッチリと入って21分24秒、片エビ固めで石森をフォール。6度目のタイトル防衛に成功しています。

敗れた石森は、「ノアこそ自分が求めていたリング」と試合後の翌5月にはエルドラドを退団。三沢社長にノアへの継続参戦を直訴。フリーとしてノアのリングに参戦しましたが08年1月に正式入団しております。

メインイベントは、挑戦者決定トーナメントを勝ち上がった井上が秋山に挑戦したGHCヘビー級選手権試合。井上、レスラー人生初の武道館でメインイベントでのタイトル挑戦。

入場して来た井上には、グレイシートレインのようにトーナメントを闘ってきた中年戦士7人(谷口1人は29歳)を従えて入場。

ゴング前に井上は秋山に奇襲のラリアットを見舞って行きました。続いてミリオンダラー・バスターの体勢からスープレックス。スープレックスで投げた後、井上は「よっしゃ、担ぐぞー!」といつものように叫ぶと早くもアルゼンチン・バックブリーカーの体勢へ。

しかし、これを読んでいた秋山はこれをふりほどくとフロント・ネックロック。続けてエクスプロイダー、そして強烈なジャンピング・二ー。

たまらず井上は場外へエスケープ。秋山は場外に落ちた井上をリング内に入れようとしたところゴロゴロと転がって反対側から場外へ逃亡。この動きを3回繰り返す。このマサオ・ムーブに観客は大喜びです。

さらにリングに戻ると井上はロープを使って秋山の顔面を擦り付け、「汗臭い」リストバンドを使って擦り上げる。場外戦では秋山の顔面をエプロンのマットに擦り付け、セコい反則技で秋山を撹乱。しかし秋山はエプロンからのカーフブランディングを決めて反撃、リングに戻った井上のショルダーブロックをジャンピング・二ーで迎撃すると攻勢に。強烈な膝を連発していきます。そして雪崩式エクスプロイダーへ。

井上は秋山を花道に誘い、リングアウト勝ちを狙って花道で足4の字固め。カウントが数え上げられる中、井上は自ら技を解いてリング内へ一直線。秋山もカウント18で懸命にリング内に。井上の作戦は失敗に終わりました。

井上はアルゼンチン・バックブリーカーをリング中央でガッチリ決めて見せますが秋山はギブアップせず。続けて井上は雪崩式スクールボーイ。これはカウント2。最後秋山は膝蹴り10連発からリストクラッチ式エクスプロイダー。23分14秒、体固めで井上をフォールし、2度目の防衛を果たしています。

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