翌日。蛍は自室にて朝の着替え中。
昨日姉から電話があり、1週間後、三重の分家にいく話をうけた。それを考えつつ、女装を終えて部屋を出る。
どうしていつも苦労するのは姉なのだろう。長女で天照継承者だからだろうか。
なぜ、自分ではないのだろう。姉は博人と別れて身絵に旅立って平気な訳がない。可能なら役を代わってやりたい。
しかし、だ。恋美と別の学校に通いたい、はなれたくないという理由で元の小学校に戻らなかった自分に果たして代わりに赴いて務まるのかと聞かれたら自信がない。
姉はすごいと思う。元御三家のー柱の鈴なりだった頃から戦いに身を投じ、今世でもケイオスとの戦いをし、そしてまた天宮復興という戦いに身を投じようとしている。素直に尊敬するし、自慢の姉だ。
蛍「それに引き換え・・・・ボクはお姉ちゃんに自慢の妹とは思ってないだろうなぁ・・・・もっと男の子らしくならないと・・・・」
と呟きつつ、小学校に登校しようとドアを開けて家を出た。すると-----------------
「おそかったわね。オハヨ」
そう言って声をかけてきた女の子・・・・恋美がいた。いつからいたのかは分からないが、随分と寒そうにしている。とりあえずおはようと返し、どうしたのかと聞いてみると、顔を赤くしてそっぽむいた。
恋美「べ、べつにわざわざアンタを待ってたんじゃないんだからねっ!!た、ただその・・・・そ、そう、たまにはアンタと登校もいいかなって思っただけよ!!べ、べつにだ、だれでもよかったんだけど!!」
蛍「そ、そうですか」
折角好きな人が誘ってくれたのだ。断る理由もない。蛍は恋美と並んで道を歩く。
・・・・無言。気まずい雰囲気という訳ではない。振る話題がないでもないのだが、なんとなく、会話が続かない。せいぜい「今日も寒いわね」「そうですね」とかくらいだ。
(でも・・・・べつにいいか)
何も喋らなくても。一緒に居るだけで蛍は十分だった。
しかしそんな時間も学校についてしまえばそれで終わる。5年生の教室がある階へ向かう恋美を見送り、ただあと1年早く生まれたかったと思うばかりである。
とはいえ、だ。ただのきまぐれであれ朝の登校を一緒するために待っててくれたのだ。
蛍「・・・・期待しても・・・・いいのかな・・・・」
少しは自分にも可能性があるかもしれない。そう思いつつ、自分も教室へと向かった。
----------------------------------SCENE4へ-------------------------------
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