10月の下旬。特に何事もなく平穏な生活を送っていた愛瑠。
しかしこの日にかかってきた電話によって・・・・その平穏は途切れる事となる。
携帯にかかってきた電話。その相手は・・・・この1年。全く連絡のない、生存不明だった愛瑠の世話役の巫女の名前の表示があった。愛瑠は即、電話にでた。
久しぶりの声。少々声に張りがないのが気になるが、元気にしているという。
愛瑠の世話役は今年で24になる女性。中卒で天宮入りし、高校に通いつつ巫女修行をしていた彼女は愛瑠の世話役になり、ずっと傍で見守ってくれていた。元気な人で、辛い修行だったとしても彼女がいたら頑張ってこられた。天宮霊術は鈴鳴と・・・・いや、御三家と霊力仕様系統が違うので習得するのに苦労したが、彼女のサポートがあってこそである。
さて。その彼女がこうして生きているのは大変喜ばしい限りではあるが、今はどうしているのだろうか。
彼女は三重県にいた。三重県にある天宮の分家筋の社にいるという。その分家筋は伊勢神宮と並ぶ三重の2大社と言われるほどのものである。今まで連絡をしなかったのは・・・・もう愛瑠はあの時殺されていると思っていたからだ。
それが・・・・先のケイオスとの最終戦がテレビ放映され愛瑠がテレビに映っているのを見たからだ。あれから随分経ったが、1年以上経ってしまっているのでかけづらかったという。
そんな事を気にしなくてもいいのに。
声を聞きたかった。
顔をみたかった。
だがもう叶わない願いだと思っていたのに・・・・こうしてまた声を聞く事が出来る----------
愛瑠「生きててよかったわ。よく無事で」
「私もです。あの時もう死んでしまわれたのかと・・・・あの・・・・それで・・・・蛍様は・・・・?」
愛瑠「蛍も無事よ。あの時の戦いにもいたの。でもケイオス達に1年前の襲撃で顔を見られてるから女装して別人を装ってたけど」
「そうなのですか。社もたくさんの人々も殺されてしまいましたが、お2人が無事ならまた再起をはかれるでしょう!!」
積もる話もあったが、とりあえず電話を切ろうとしたが、その世話役の女性は東京まで出てくるという。その話だけして電話を切る。
愛瑠「あの人が生きてたって知ったら蛍も喜ぶわね。明日教えてあげなきゃ」
翌日、その知らせを聞いた蛍は大層喜んでいたが・・・・多くの犠牲者のでたあの襲撃は大勢の巫女が殺された。彼女以外、一体あと何人生存者がいるだろうか。少なくとも、戦いの途中で再開したもう1人はいるが・・・・。
数日後の土曜日。愛瑠はこの女性に会うため、東京駅まで足をはこんだ。蛍にも会わせてやりたいが・・・・なぜわざわざ三重から出てきたのか。
そして会いに来ると言う電話の際に話があるとも言っていた。
1対1の話のほうがいい。そう判断したのだ。
実は生存者はこの2人しか確認できなかったとか、そういう悪い話くらいしか予想ができないし、両親が死ぬ瞬間をみたとかそういう話かもしれない。ならば蛍は連れて来なくて正解だろう。いやそれはないだろう。小学生に親の死んだ瞬間の話などする訳がない。
何の話か。愛瑠は東京駅に到着した---------------
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