3月。それは出会いと別れの季節。
人によっては入学、卒業。そして就職、色々あるだろう。場合によっては引っ越しなどの出会いと別れもあったりするだろうか。
そしてここにも・・・・出会いと別れを経験する少女達が。STAR-MINEとして活動してきた彼女達も、もうすぐ別れを経験する。とはいえ、メンバーに卒業生はいない。
転校。草薙律音はもうすぐ遥か遠くの地イギリスにて、世界最高の音楽学校にて頂点を目指し、しのぎを削る争いに身を投じる。
それも3年も。それはつまり、中学時代ではもう、律音とは会う事は無い。
とはいうものの、完全に3年間会えない訳ではない。フリステス音楽学院にも夏休みと冬休みくらいはある。その連休に帰国する事は可能だ。残念ながらゴールデンウイークとシルバーウイークは日本独自の祝日であるため、それはない。
3月初頭。メンバーは月乃宮の飛行機にて沖縄旅行に向かっていた。PROJECT-STAR-LIGHT優勝祝いと・・・・律音との最後の時間を過ごすため。
燿は最初、メンバーに遠慮してか、「7人で行ってきなよ」と辞退の姿勢でいたが、メンバーの強い勧めもあり、同行する事に。彼がいたからこそ、ここまで来られた部分もある。
そしてもちろん、広報に手を尽くしてくれた六土響介と黄鳴鈴。あの2人にも世話になった。部員ではないが一応誘ってみたものの、遠慮の意思。今回は部員のみで旅行に向かっていた。
沖縄旅行。気候も暖かろうし、皆は海で海水浴する為に水着も用意してきてある。
律音「ねぇねぇ、沖縄の海ってよくキレイだっていうけど、どんななのかなぁ?」
流奈「楽しみだねぇ〜!!」
律音と流奈は沖縄の海について話していた。沖縄に着いたら真っ先に海に行こうとしているようで。
ののかと美久の2人は肌のケアについて話している。とはいえ、一方的にアドバイスしているのあののかで、美久は聞く側。
翼は・・・・椅子を傾けて眠っていた。どうやら柄にもなく、旅行が楽しみで眠れなかったのだとか。
奏鳴は1人、飛行機の窓から流れる雲を眺めていた。外の風景を携帯のカメラで撮影している様子。
アイリーンは今日の予定を検討していた。一応何時に何をするかという予定は立てているものの、時間がない。というのもこの沖縄旅行、日帰りなのだ。きちんと予定を立てておかないと、遅くなってしまう。
律音「ねぇねぇ燿君。一緒に海であそぼっ!!ボートとかあるのかなぁ?」
燿「謹んでお断りするよ・・・・!!」
流奈「え〜、何で〜?何かやることでもあるの?」
燿「え?いや、そういう訳じゃないけど」
律音や流奈にはわからないだろうか。女の子の輪の中に男1人という肩身が狭い心境というものが。とはいえ、律音にとっては皆と最後の時間なのだ。無下にもできない。最終的に燿は律音と流奈に根負けし、頷いてしまう訳で。
ののか「律音せんぱい〜?あんまり強引に誘っちゃダメよ」
律音「え〜?なんで〜?」
ののか「決まってるでしょ?風祭先輩は、アイリーン先輩と2人でねんごろしたいにきまってるでしょ?」
アイリーン「ねんごろ!?ねんごろって何!?」
美久「ねんごろ・・・・?」
ののか「美久はまだ知らなくていいのよそういうのは」
年下の子に言い聞かせるように言うののかだが、美久は同い年だ・・・・。
ののか「それよりぃ、のの、今回はビキニ用意してきたの〜☆。ど〜しよ〜沖縄の海でののの魅力にくらくらきちゃって男の人にナンパされちゃったら〜?きゃ〜!!」
アイリーン「・・・・魅力?その平坦な身体つきで?」
ののか「・・・・・・・・・・・・・・・・ぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ののかはアイリーンの胸を睨みつけ、悔しそうに歯噛みするが、大丈夫だののか。そういう体型の女の子しか愛せない男子もいるはずだ。
飛行機の中は大騒ぎ。しかしそこに加われない奏鳴。別に旅行がイヤなのではない。もちろん沖縄旅行は楽しみだが・・・・旅行が終わった後の事を思うと・・・・素直に楽しめなさそう。
憧れで目標で・・・・今まで道を指示してくれた存在はこの旅行を最後に・・・・このコミュニティからいなくなる。その先を考えると・・・・
奏鳴はそれを口にはしなかった。折角皆楽しそうなのに、水を差すことになる。
奏鳴「最後なんだし・・・・私も・・・・楽しまなきゃ」
本心とは裏腹な言葉を零し、また窓の外を眺める奏鳴だった。
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