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2026年07月29日07:19

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【配信連動企画】昭和プロレス年史外伝��これぞ日本選手権!第2回ワールド・リーグ戦(13)

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新日本プロレス75年「第2回ワールド・リーグ戦」第34戦、5月14日岡山武道館(観衆3,900人満員発表)大会。この日の公式戦は1試合のみ、大木とスーパー・デストロイヤーが対戦。大木は公式戦最終試合であるこの試合に勝たないと決勝進出の望みは水泡に帰してしまい、引き分け、負けは許されません。8分58秒、アバラ折り(コブラツイスト)でSデストロイヤーをギブアップさせて勝利。15戦12勝2敗1分の12.5点で公式戦全日程を終了、翌5月15日、大阪府立体育会館での公式戦最終日の結果待ち。

メインイベントはアントニオ猪木&マサ齋藤組vsキラー・カール・クラップ&マンマウンテン・マイク組のタッグマッチ60分3本勝負。1本目は13分14秒、M齋藤がMマイクを体固め、2本目は2分6秒、MマイクがM齋藤を体固め、決勝の3本目は2分52秒、回転エビ固めで猪木がMマイクを回転エビ固めに丸め込み、2−1で猪木&M齋藤組が快勝しています。

岡山大会終了時点での決勝進出の可能性が残されいるのは14戦11勝2敗1分、11.5点の猪木、14戦12勝1敗1分、12.5点の坂口征二、14戦11勝1敗2分、12点のストロング小林、15戦12勝2敗1分の12.5点の大木、14戦12勝1敗1分の12.5点のクラップの5選手に絞られています。

第35戦、5月15日大阪府立体育会館(観衆8,500人超満員発表)大会公式最終日。残念ながらこの日もノーテレビでした。

優勝決定戦への進出者を決める大事な公式戦が3試合組まれました。まず、14戦12勝1敗1分の12.5点のキラー・カール・クラップが星野勘太郎と対戦。星野としてはタッグパートナーである山本小鉄がクラップから大金星を挙げているだけに、反則勝ちでも何でもいいからとにかく勝って心酔する猪木の決勝進出の援護射撃をしたいところです。

しかしクラップも前年のファイナリストとしての意地を見せ、6分37秒、頭蓋骨絞め(ブレーンクロー)で星野を撃破。15戦13勝1敗1分の13.5点で公式戦終了となり、この時点で優勝決定戦進出が確定しました。残る椅子は1つ…。

次にセミファイナルで14戦11勝1敗2分、12点のS小林と14戦10勝4敗、10点のスーパー・デストロイヤーの公式戦が行われました。S小林が勝てば13点となり猪木、大木金太郎の決勝進出はなくなります。

今シリーズタッグマッチではSデストロイヤーから何回かフォール、ギブアップを奪っており、分のいいS小林。相手はパワーはありますがキャリアが浅いだけに有利と言えました。試合は力対力の攻防、サーフボード・ストレッチ、コブラツイスト、シュミット式バックブリーカーなど攻勢に出たS小林でしたが、Sデストロイヤーは苦し紛れにS小林を場外に投げ落としました。

場外でもS小林は椅子でSデストロイヤーの脳天を一撃するなど攻勢に出ましたが、リングに戻ろうとしたところをSデストロイヤーに足を引っ張られて戻れず、SデストロイヤーはS小林の身体をボディスラムの要領で横抱きに抱えてボディスラムの体勢から本部席の机の上に叩きつけました。

机の上に投げられてしたたかに腰を打ったS小林は立ち上がれず、レフェリーの場外カウントは進み、12分1秒、両者リングアウトの手痛い引き分け。S小林は15戦11勝1敗3分の12.5点でリーグ戦終了。メインイベントの猪木vs坂口征二戦の結果待ち。Sデストロイヤーは15戦10勝4敗1分の10.5点で5強の次点、マサ齋藤を抜いて単独6位が確定。初来日で弱体な外国人勢の中、よく頑張ったと思います。

さて、いよいよ長丁場のワールド・リーグ戦の最終公式戦、14戦11勝2敗1分、11.5点の猪木と14戦12勝1敗1分、12.5点の坂口の3度目の対戦。坂口は勝てば同点首位、引き分けでも単独2位で翌5月16日、日大講堂では坂口とクラップの優勝決定戦となり、猪木が勝てばクラップが単独首位となり、猪木、坂口、S小林、大木の4人が同点2位で並ぶことになります。

この試合はノーテレビで映像が残っていない為、「ゴング」75年7月号から試合レポートを加筆して抜粋。

後がない猪木の表情は以外と落ち着いていた。「やるだけやって駄目ならそれでいい。男として死物狂い、精魂を絞り尽くしてみる」と試合前に語っていたが、精神的な高まりは表情に出ていない。内側ヘ凄まじく闘魂を燃え上がらせているのだろう。

オレンジ色のガウンの背に黄金の隼が羽を広げ、「闘魂」の2文字が猪木をシンボライズしている。

坂口は濃青に鳳凰を飛ばせたガウンでタイツは赤。こっちの方が表情は硬い、目が血走っている。

午後8時41分、試合開始のゴングが鳴る。猪木が自らロープに飛んだ。タックルだ。坂口もタックルで応酬、激しいバックの取り合いから坂口は腰投げで猪木を叩きつける。豪快な柔道殺法だ。

怪力フィンガーロックから…巴投げ、首投げ、スリーパー・ホールドと坂口は攻め上げる。

15分過ぎまでは果敢にパワーファイトで押しまくる坂口のペース。猪木は15分過ぎから必死の反撃だ。リバース・インディアン・デスロックで坂口の足を殺し、凄まじい殴り合い。坂口は猪木を場外に放り投げ、上がって来たところをロープ越しのブレーンバスター。

しかし猪木は絶妙のプレーを見せる。空中で身体を反転させて坂口のブレーンバスターを押し潰して自分が上になってフォールの体勢へ。坂口はこれはカウント2で跳ね上げるも後頭部をしたたかマットに打ち付ける、猪木は一気に勝負に出た。

凄まじいタックル攻撃、3発目、坂口は必死のカウンターのニーパットで猪木をふっ飛ばすとペンデュラム・バックブリーカー、必殺のアトミック・ドロップ、猪木は危なかった。

カウント2で跳ね返したものの、坂口は圧倒的優勢。トドメの一発とばかり高々と抱え上げたアトミック・ドロップ。猪木はここでまた魔術を使った。坂口の頭の上で一回転、ポーンと後ろ飛んだ。慌てた坂口が振り向いた所へ痛烈なドロップキック一発。よろめく坂口をロープに押しつけるとあっという間に逆転のローリング・クラッチホールド(後方回転エビ固め)、23分48秒、高橋レフェリーはカウント3。まさに超満員の大観衆をも唸らせる猪木の妙技であった。

「坂口がアトミック・ドロップに来るのは読んでいた。こういう試合では相手の大技を研究しておくのは当たり前。だから得意技で勝負出来ない、それをアトミック・ドロップで勝負してきた坂口は甘い!」

猪木はこともなげに言ってのけたが、これは勝負師の真骨頂であり、蘊蓄(うんちく)のある言葉だった。猪木と坂口は共に15戦12勝2敗1分の12.5点。

リーグ戦は1位が13.5点のクラップ、2位に12.5点の猪木、坂口、S小林、大木の4人が並ぶという大混戦に。果たして5月16日、日大講堂での優勝決定戦はどうなるのか?

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