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2025年04月13日07:28

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【特別編】マイティ井上さん追悼(80)

86年全日本プロレス「エキサイティング・ウォーズ」後半戦となる第11戦は3月7日静岡県浜北市(現在の浜松市浜北区)体育館(観衆2,600人満員発表)大会。

マイティ井上はハル薗田とタッグを結成しジャパンプロレスの小林邦昭&保永昇男組と対戦、11分7秒に小林が薗田にリングアウト勝ち。 

メインイベントは馬場&天龍&大熊元司組とハーリー・レイス&テリー・ゴディ&ザ・グレート・カブキ組が対戦。共闘戦線を敷いていたゴディ&カブキにレイスが合体、カブキが外国人ではないので外国人最強トリオとは言い難いですがかなり強力なトリオ結成となりました。

3日後の3月10日に仙台・宮城県スポーツセンターで鶴田のインターナショナル・ヘビー級王座に挑戦するゴディが10分29秒、ラリアットからの体固めで大熊をフォールし、レイス&ゴディ&カブキ組の完勝に終わっています。

セミファイナルは全日本対ジャパン軍団抗争、鶴田&タイガーマスク&石川敬士組と長州力&アニマル浜口&寺西勇組が激突。3月13日、日本武道館で長州との初のシングルマッチが決定したタイガーマスクが暴走、長州を自軍コーナーに逆さ吊りにして攻撃を加え、静止に入ったレフェリーを突き飛ばして16分5秒、タイガーマスクが長州に珍しい反則負けを喫しています。

なお、この試合で鶴田の強烈なキチンシンクを喰らった寺西は肋骨にヒビが入り翌日から欠場。日本武道館で予定されていた馬場との7対7シングルマッチ全面対抗戦は中止され、馬場とシングルで闘える選手はジャパンの残り選手にはおらず、代替カードは組まれずで6対6のシングルマッチに変更されました。個人的には永源遙が出れば面白いとは思いましたが…。

セミ前に組まれたキラー・カーン&谷津嘉章組とタイガー・ジェット・シン&ワンマン・ギャング組の一戦は7分50秒に両チームリングアウトの引き分け。

サムソン冬木&渕正信組vsラッシャー木村&阿修羅・原組は13分7秒、R木村がブルドッキング・ヘッドロックから渕を体固めに降しています。シリーズ途中で剛竜馬、アポロ菅原、高杉正彦のメンバーを解雇され、日本武道館大会という大場所でもマッチメイクの主軸から完全に外されてしまった国際血盟軍は何としても存在感を残し、サバイバルしたいところです。

クラッシャー・ブラックウェルはグレート小鹿とシングルマッチで対戦、2分10秒、フライング・ボディプレスからの体固めで小鹿を圧殺しています。同じ極道コンビでも大熊は強豪外国人、ジャパン勢を相手にはメイン、セミでいい仕事をしていたのに対し、小鹿は冷遇されていました。

第13戦、3月10日仙台・宮城県スポーツセンター(テレビ収録、観衆3,100人発表)大会。全日本&ジャパン連合軍としては85年11月1日、ジャパンプロレス主催「ニューウェーブ・イン・ジャパン」以来4か月ぶりの仙台大会。この時は3,900人発表で満員マークはつきませんでしたが、今回はそれを下回ってしまいました。

井上は冬木と組んでジャパンプロレスの小林邦&仲野信市組と対戦、7分20秒、冬木が仲野をスピンキックからの体固めでフォール勝ち。

メインイベントでは今シリーズ唯一の日本人対外国人のタイトルマッチとなった鶴田のインターナショナル・ヘビー級王座にゴディが挑戦した一戦。鶴田自身も前85年9月19日後楽園ホールでのレイスとの防衛戦以来半年ぶり、6か月の防衛期限ギリギリのタイトル戦となりました。

試合は鶴田より先にルー・テーズの指導を受けていたゴディが「テーズプレス」と言われるフライング・ボディシザースドロップ(空中胴絞め落とし)を決めましたが鶴田は受ける位置をずらしてロープ際で受け、両者勢いで場外に転落。

鶴田はゴディの額を鉄柱に打ち付けてリングに上がり、ゴディが戻って来たところ、コーナーポスト最上段からのダイビング・ニーパット。これがゴディの顎に的確にヒットして14分34秒、片エビ固めで鶴田がゴディからカウント3を奪い、14度目の王座防衛に成功。両者のインターナショナル・ヘビー級王座を賭けたタイトル戦で初めてピンフォール決着がつきました。

セミファイナルは長州&谷津組がシン&ギャング組と対戦、荒れた展開となり、6分59秒にノーコンテストが宣告されました。

セミ前は天龍&石川組とKカーン&浜口組の対戦で11分30秒、両チームリングアウトの引き分け。

馬場が小鹿&大熊組の極道コンビとトリオを結成。馬場が大好きだったテレビ時代劇「水戸黄門」になぞらえ、御大・馬場が「助さん格さん」である極道を従えての試合、対戦相手はレイス&R木村&カブキ組で10分58秒、R木村が小鹿をラッシング・ラリアットから体固めに降しレイス&R木村&カブキ組の勝利。

タイガーマスク&薗田組と原&鶴見組は10分32秒、原がヒットマン・ラリアットから薗田を体固めに決めて国際血盟軍の勝利。いくらタイガーマスクと言えど、相手チームに原がいては簡単には勝たせてはもらえません。

ブラックウェルはジャパンプロレスの永源とシングルマッチで対戦し、2分11秒に180kgの巨体を利したフライング・ボディプレスからの体固めで圧殺しています。

第16戦、3月13日日本武道館(テレビ収録、観衆12,500人満員発表)大会。全日本プロレスとジャパンプロレスの団体の威信を賭けた6対6のシングルマッチによる全面対抗戦とあって、前85年12月12日、「世界最強タッグ決定リーグ戦」最終戦の10,600人を上回る発表で満員にしてみせました。

事実上、全日本プロレスと新日本プロレスの対抗戦のようなもので観客の大きな注目を集めたと思います。対抗戦らしいピリピリとした緊張感が満員の日本武道館に走りました。

注目の対抗戦6試合ですが、今回はメインイベントからではなく、対抗戦第1試合から振り返ってみることに致しましょう。

対抗戦第1試合は全日本、冬木とジャパン、栗栖正伸の一戦。前85年12月にメキシコ、プエルトリコ遠征から凱旋帰国した冬木ですが1月28日に東京体育館で予定されていたタイガーマスクとのシングルマッチを肋骨骨折によりキャンセルしているだけに、ここは先鋒として結果を出しておきたいところ。

栗栖は冬木をロープに飛ばしてのショルダースルー狙い、そこを見ていた冬木は上体を屈めている栗栖の首筋にエルボーバット、バックに廻りジャーマン・スープレックスホールド。8分20秒、カウント3が入り冬木がフォール勝ち。全日本が1勝をあげました。ジャパンは1敗。

対抗戦第2試合は全日本、石川とジャパン、小林邦の対戦。84年12月12日横浜文化体育館で長州力率いるジャパンプロレス勢が全日本プロレスに初参戦した時、小鹿&大熊組の極道コンビとタッグを組み、長州&谷津&浜口組を迎撃。

以来、対ジャパンの切り込み隊長として天龍と共に果敢に立ち向かい高評価を受けている石川とジャパンのジュニアの重鎮ながら、全日本プロレス参戦後はNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座をタイガーマスクに奪われ、新日本プロレスの虎ハンター時代程の活躍が出来ていない小林邦。初代タイガーマスクほどの思い入れはやはり2代目にはないのでしょう。

小林邦がバックに廻ってジャーマン狙い、ロープを両腕で掴んで堪える石川、バックを取り返しましたが小林邦が場外に逃げて脱出した為、両者もつれて場外へ転落。先にリングに戻った小林邦はエプロンに上がってきた石川にロープ越しのブレーンバスター狙い、腰を落として堪えた石川がエプロンから逆にブレーンバスターでお返し。

小林邦の身体はリング内から引っこ抜かれて場外へ、石川も自分の身体を支え切れず両者同体で場外転落。10分2秒、両者リングアウトの引き分けとなりました。全日本は1勝1分、ジャパンは1敗1分。

対抗戦第3試合、全日本、井上vsジャパン、Kカーンの対戦。井上は175cm、105kg、Kカーンは195cm、体重140kg。身長で20cm、体重で35kg差。

速攻勝負とばかり先制攻撃を仕掛けたのは井上、得意のフライング・ショルダータックル、さらにもう一発いこうとしたところ、Kカーンがクロスチョップで迎撃してはたき落として、コーナーポスト最終戦からの「アルバトロス殺法」ダイビング・ダブルニードロップ。4分35秒、片エビ固めでKカーンがベテラン井上を破りジャパンが初勝利。1勝1敗1分の五分となりました(この項続く)
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