テリー・ファンクのリアルファイナルとなる83年全日本プロレス「スーパー・パワー・シリーズ」は8月19日埼玉県越谷市体育館で開幕。このシリーズの序盤は馬場がNWA総会出席とその後ハワイに滞在していた為、途中から出場となりました。
大仁田厚の負傷、長期欠場を受けてこのシリーズ、全日本プロレスのもう一人のジュニア戦士渕正伸(正信)が凱旋帰国。渕は6月12日(現地時間)ジョージア州サバンナ・シビックセンターでチャボ・ゲレロのNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に挑戦、9分51秒、両者リングアウトで引き分けていました。
渕は開幕戦でチャボとノンタイトルのシングルマッチ30分1本勝負で対戦、10分13秒、場外でバックドロップを決めてリングアウト勝ちしています。
マイティ井上は阿修羅・原とのタッグでキラー・トーア・カマタ&初来日のバズ・タイラー組と対戦、10分34秒に日本組の反則勝ちとなりました。
第3戦の8月21日埼玉県ニチイ狭山店駐車場特設リングでは渕と初タッグを結成、チャボ&初来日のブラッド・レイガンズ組と対戦し12分44秒、両チームリングアウトの引き分け。
第6戦、8月25日愛知県岡崎市体育館からドリー・ファンク・ジュニア&テリーのザ・ファンクス、ブルーザー・ブロディ、初来日のテリー・ゴディが特別参加。
井上は初来日のゴディの来日第1戦の対戦相手を務め、3分21秒、投げ捨て気味のパワーボムからの片エビ固めでフォール負けを喫しています。
井上は初来日、初参戦の選手と手合わせし実力を査定する「ポリスマン」的ポジションで新日本プロレスで言えば星野勘太郎的存在(木戸修は少し違うと思っています)だったのでしょう。
第7戦は8月26日後楽園ホール大会。井上は渕と組んで初来日の「ザ・レイジングブル」マニー・ヘルナンデス&リック・ハリス(ブラック・バート)組と対戦、10分19秒、渕がハリスを回転エビ固めでフォールしました。
第8戦の8月27日茨城県水戸市民体育館で井上は天龍源一郎と組んでテリー・ファンクの引退試合の相手を務めるスタン・ハンセン&ゴディ組と対戦、9分34秒、ハンセンが井上をウェスタンラリアットからの体固めで破り、ハンセン&ゴディ組が快勝しています。
8月31日蔵前国技館ではテリー・ファンク引退試合が行われ、ドリーとのファンクスでハンセン&ゴディ組と対戦、12分35秒、テリー・ファンクがコーナーポスト最上段からのダイビング・ローリングクラッチホールドで破り引退試合を白星で飾りました。
鶴田はブロディのインターナショナル・ヘビー級王座に挑み、21分13秒、ブロディの場外でのブレーンバスターを押し潰してリングインしリングアウト勝ちで王座獲得を成し遂げました。
渕はチャボのNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に挑戦。バックドロップで追い込んだものの、17分1秒、チャボの回転エビ固めに丸め込まれてフォール負け、ベルト奪取はなりませんでした。
こちらの大会は9月3日土曜日午後7時30分より日本テレビの特番「土曜トップスペシャル」で録画中継されました。
蔵前大会では井上は原と組んで初来日タッグのレイガンズ&Bタイラー組と対戦、12分56秒、井上がサマーソルト・ドロップでBタイラーから片エビ固めで勝利を奪っていますが、この試合はアジア・タッグ王座防衛戦でも良かったように思います。
シリーズ最終戦は9月8日千葉公園体育館で行われ、メインイベントで馬場はハンセンの挑戦を受けてPWFヘビー級王座防衛戦を行い、9分2秒、ショートレンジのウェスタンラリアットからの体固めで敗れ王座から転落しています。
井上は最終戦では三沢光晴と組んでウルトラセブン&冬木弘道組と対戦、11分1秒、井上がサマーソルト・ドロップからの片エビ固めで冬木を破っています。
秋の陣「ジャイアント・シリーズ」は9月30日後楽園ホールで開幕。2〜3月の「エキサイト・シリーズ」に凱旋帰国しブームを巻き起こしたザ・グレート・カブキが再登場。
井上は開幕戦では鶴田がインターナショナル・ヘビー級王座獲得に専念する為に返上したUNヘビー級王座決定トーナメントを勝ち抜いて(実際は架空のトーナメントだろう)決勝進出を決めたテッド・デビアスと対戦、9分17秒、足4の字固めでギブアップ負けを喫しています。
第4戦の10月3日、福島市体育館ではカブキと変身後初のタッグを結成、前身である高千穂明久とは国際プロレス時代の77年12月、越境タッグを結成して「世界オープン・タッグ選手権」に出場しています。
カブキ&井上組は鶴見五郎&フィリックス・ロペス組と対戦、12分16秒、カブキがアッパーカットからの体固めでロペスを撃破。
UNヘビー級王座決定トーナメントは第14戦の10月14日長崎県佐世保市体育文化会館でデビアスと初来日予定だったジェリー・ローラーとの間で王座決定戦が行われる予定でしたが、ローラーが負傷の為来日出来ず棄権、PWF本部の裁定によりデビアスが不戦勝で新王者になり、この日第1コンテンダーに予定されていた天龍源一郎が挑戦。
15分59秒、首固めでデビアスがフォール勝ちしタイトルを初防衛しました。
シリーズ最終戦は11月3日後楽園ホールで、井上は原と保持しているアジア・タッグ王座防衛戦で、佐藤昭雄の首の負傷の為に王座返上を余儀なくされた前王者チームの石川敬士&佐藤組の2度目の挑戦を受けています。
佐藤が原に足4の字固め。すかさず井上がカットに入り両者場外へ転落。場外の佐藤めがけ井上がダイビングチョップ、原へ石川がプランチャを放ち4者リングへ戻れず、19分10秒、試合権利のある原と佐藤が両者リングアウトとなり、引き分けで原&井上組が6度目のタイトル防衛を果たしています。
この日のメインイベントは馬場&鶴田組のインターナショナル・タッグ王座にハンセン&ワンマン・ギャング組が挑戦。11分42秒、ハンセンのウェスタンラリアットがギャングに誤爆して鶴田がすかさず上に乗りギャングから体固めでフォール勝ち。
馬場&鶴田組はこの年ハンセン&ロン・バス組、タイガー・ジェット・シン&上田馬之助組に短期間ではありますがベルトを明け渡し王座奪還しての初防衛でした。
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