81年新日本プロレス「第4回MSGシリーズ」開幕戦、5月8日、神奈川県川崎市体育館(テレビ生中継、観衆4,000人超満員発表)大会。
当時はインターネット、配信などがない時代でしたが、前日の開幕前夜祭レセプションで発表されたアブドーラ・ザ・ブッチャーの新日本プロレス電撃参戦のニュースは朝刊の「デイリースポーツ」、夕刊で昼頃から駅売店に並ぶ「東京スポーツ」の報道で知らされ、当日券の売上がグーンと伸びました。
この日は「ワールドプロレスリング」の番組の冒頭から振り返りたいと思います。
まずは4月23日、蔵前国技館でダイナマイト・キッドを破ってセンセーショナルなデビューを飾ったタイガーマスクが登場、セミ前でブラック・キャットとシングルマッチ30分1本勝負で対戦、鮮やかな空中殺法を見せた後、6分51秒、アバラ折り(変型コブラツイスト)でギブアップ勝ちを奪いました。
その後「第4回MSGシリーズ」の入場セレモニーが行われ、立会人のビンス・マクマホン・シニアが開会宣言。通訳はケン田島。
そして「吹けよ風、呼べよ嵐」のテーマ曲に乗ってブッチャーが登場、白のジャケット、黒のシャツにズボン姿、テレビ朝日の放送席に猪木が座りました。ビンス・シニアとケン田島はその場に残りました。
71年4〜5月、日本プロレスの「第13回ワールド・リーグ戦」以来10年ぶりにリング上で猪木と再会したブッチャーは「IWGPのチャンピオンベルトを取るためにやってきた、必ず猪木を叩きのめしてベストを取る」とアピールし、持っていたカリビアン・ヘビー級王座(トリニダードトバゴ王座という説もあり)のベルトを返上しました。
猪木は放送席からリングに上がり、「私は今までブッチャーというレスラーを認めていませんでした。でもこうして闘いの場に出てきた勇気と行動力には敬意を表します!ただ彼が今までと同じようなファイトをしている限り、私には絶対勝つことは出来ない!」とマイクアピール。
「よく来たブッチャー」とやってしまったら馬場プロレスを肯定することになってしまいます。猪木は特有の言回しでブッチャーを一旦は落とし込んで、新しいブッチャーで生まれ変わって勝負して来いという言わば「認知戦」を仕掛けていきました。
実際に猪木はこの時のブッチャーのアピールが長過ぎてメインイベントの生中継に支障をきたし兼ねないとかなりイライラしていたみたいですが…。
続いてセミファイナル、公式戦30分1本勝負、藤波辰巳とマイク・マスターズの一戦は6分47秒、藤波が逆さ押さえ込みでフォール勝ちで5点発進。マスターズは0点。
メインイベントは猪木&長州力組とスタン・ハンセン&ボビー・ダンカン組の対戦。この試合は実際には60分3本勝負でしたが、「ワールドプロレスリング」の実況中継では60分1本勝負とアナウンスされています。
おそらく、残りの放送時間で3本全部は入らないからちょうど1本目が終わったあたりで中継終了するだろうと原稿が差し換えられた可能性が高いと思われます。
ハンセン&ダンカン組は共にカウボーイ・スタイルのコスチュームで登場。1本目は8分31秒、猪木とハンセンが両者リングアウトで1−1。放送時間はここで終了。決勝の2本目は僅か54秒、ハンセンがウェスタン・ラリアートから長州を体固めで破り、2−1でハンセン&ダンカン組が勝利を飾りました。
坂口征二はハルク・ホーガンとシングルマッチで対戦し6分2秒、両者リングアウトの引き分け。木戸修はクリス・アダムスを9分28秒、回転エビ固めで破り、サージェント・スローターは藤原喜明を5分21秒、コブラクラッチでギブアップさせています。
第2戦は5月9日、静岡県焼津市スケートセンター(観衆3,000人満員発表)メインイベントは公式戦30分1本勝負、猪木がスローターを9分35秒、体固めで破り5点、スローターは0点。ホーガンはダンカンを8分40秒、片エビ固めで破り5点、ダンカンは0点。長州はアダムスを7分7秒、逆エビ固めでギブアップさせて5点、アダムスは0点。
この日、この年3人目のデビューとなるヤングライオン、高田伸彦(当時19歳、神奈川県横浜市出身)がデビュー、保永昇男と対戦し10分32秒、逆片エビ固めでギブアップ負けしています。
第3戦、5月10日、後楽園ホール(観衆3,500人超満員発表)大会、日曜日のノーテレビ昼興行、私はこの興行は生観戦しています。
メインイベントは猪木&藤波組がスローター&マスターズ組と対戦。1本目は10分24秒、日本組の反則勝ち、2本目は3分38秒、藤波がマスターズを回転エビ固めで破り、反則含みながら猪木&藤波組が2−0のストレート勝ちを飾っています。
セミファイナルはこの日の目玉カード、ハンセンvsホーガンの公式戦、ホーガンがジャンピング・ニーアタックを見せればハンセンもドロップキックで反撃、最後は場外でハンセンが振り向きざまのウェスタン・ラリアートを見舞い、9分35秒にリングアウト勝ちで4点、ホーガンは5点。
坂口はアダムスを6分45秒、体固めで降して5点発進
、アダムスは0点、長州はダンカンと6分53秒、両者リングアウトの引き分けとなり7点、ダンカンは2点となっています。
※観戦チケットをアップ致しました。
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