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2024年06月06日22:19

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ストロング小林さん追悼最終章(709)

初来日の「債権取立人」、「侵略坊主」ジ・エンフォーサー、正式なリングネームは「エンフォーサー・ルシアーノ」。その前歴には不明な部分も多いですが80年秋に突如ロサンゼルス地区に姿を現し、先の「MSGタッグ・リーグ戦」に参戦したオックス・ベーカーとのタッグで活躍、日本にも報道されてその存在が知られることになりました。

肌の張り具合や首筋などを見ても、かなりの超ベテランの変身と見られていましたが、「ゴング」誌がその前歴を暴きました。

前身は「少年時代から不良グループのリーダーとして喧嘩に明け暮れ、その腕っぷしの強さを活かして合法的に金を稼ぐべく58年にプロレス入りした」とされる未来日の"バスター" ギロチン・ゴードンの変身、本名チャールズ・ウィアー、1935年1月14日、ミシガン州デトロイト出身の当時45歳(来日中に46歳となる)。

64年にはヨーロッパで対戦相手を死亡させる事故を起こし、欧州マットを追放されたというエピソードがあります。60年代半ばからはヒールとしてカナダのモントリオールやアメリカ南部のNWAジョージア地区などメインテリトリーを転戦。

67年にニューヨークWWWFに登場。クレージー・ルーク・グラハム、バロン・シクルナらと共闘、ブルーノ・サンマルチノ、エドワード・カーペンティア、ヘイスタック・カルホーン、スパイロス・アリオンなどベビーフェイスのスター選手と対戦。

72年はオクラホマのNWAトライステート地区に転戦しダニー・ホッジ、ビル・ワット、ケン・マンテル、スタン・フレーザー(ザ・コンビクト、アンクル・エルマー)、イワン・プトスキー、グリズリー・スミスらと対戦。

同年10月からはイービル・アイ・ゴードンのリングネームでノースカロライナを中心としたNWAミッドアトランティック地区に出場も扱いはジョバー。ジョニー・ウィーバー、ルーク・ブラウン、ジム・デュラン、ネルソン・ロイヤル、ロニー・ガービンらとアンダーカードで対戦。

扱いに不満だったか翌73年にはジョージア地区でアーニー・ラッドやカウボーイ・ボブ・エリスとも対戦。以降74年〜79年にかけてリングの表舞台から姿を消しました。

80年、マフィア・ギミックのエンフォーサー・ルシアーノに変身してミッドアトランティック地区に復帰、スキンヘッドに黒いソフト帽を被り、右眼には黒いアイパッチという殺し屋スタイルとなり、ブラックジャック・マリガンと「カウボーイvsマフィア」の抗争を展開、「デトロイト・ストリート・ブロウル」というストリート・ファイト・デスマッチでミ対戦。

ミッドアトランティックではマスクド・スーパースター、レイ・スチーブンス、グレッグ・バレンタインらヒール勢と共闘し、ベビーフェイスのアンドレ・ザ・ジャイアント、リック・フレアーなどと対戦しています。

この変身については、マット界から姿を消していた際、彼は実際にマフィア組織のエンフォーサー(債権取立人)を仕事にしており、その時客とのトラブルから右眼を失明したと言われています。

同年下期から、新日本プロレスと親密関係にあるカリフォルニア州ロサンゼルスのNWAハリウッド・レスリングを主戦場に、ミル・マスカラス、ドス・カラス、アーマンド・ゲレロ、アル・マドリル、フランク・ヒルらと対戦、ベーカーとの大型タッグチームで10月3日、オリンピック・オーデトリアムでウォルター・ジョンソン(74年4月、新日本プロレスの「第1回ワールド・リーグ戦」に来日)&マドリル組を破り、同地区認定のNWA世界タッグ王座を獲得。

11月9日、カリフォルニア州サンバナディーノでバトルシップ・ジョンソン(80年4月、国際プロレスに一度だけ来日したダン・ジョンストン)&ウォルター・ジョンソン組に敗れ、王座転落。しかし5日後の11月14日、オリンピック・オーデトリアムでパートナーを代えて王座奪回。

このあたりは前80年11月「MSGタッグ・リーグ戦」に急拠、ベーカーが前倒しで呼ばれたことに対するマッチメイクかと思われます。エンフォーサー&リベラ組も来日前にツイン・デビルス1&2号にベルトを明け渡しています。

今回は坂口征二のWWF北米ヘビー級王座に照準を定めての来日となります。

「黒い猛牛」バッドニュース・アレンは先の「MSGタッグ・リーグ戦」以来2シリーズ連続参戦。前回はウィリエム・ルスカとのタッグでエントリーし長州力&星野勘太郎組、ジョニー・パワーズ&ベーカー組を破って2勝6敗の10点で7位、1人で2人分働いて割りを食った感がありますが今回はタッグ屋のサモアンズがおり、ケン・パテラや終盤戦特別参加のタイガー・ジェット・シンのパートナーとして本来の力量を発揮出来るかと期待出来ます。

初来日の新鋭トム・プリチャードは1959年8月18日、テキサス州パサディナ出身の当時21歳。カウボーイからプロレス転向、テキサスを主戦場にしていたホセ・ロザリオのコーチを受け、78年に19歳でプロデビュー。

デビューしてすぐにロサンゼルスのNWAハリウッド・レスリングにてベビーフェイスの期待の新人として売り出され、

80年3月31日にアポロ・ハリスコと組んでジャック・エバンス&レイ・エバンス組からNWAアメリカス・タッグ王座を奪取。以後パートナーをマドリルに代え初来日時までに3度王座を戴冠(通算4度戴冠)を果たします。

同年8月8日にはオリンピック・オーデトリアムで日本から遠征してきた藤波辰巳のWWFジュニア・ヘビー級王座の挑戦者に抜擢され、13分32秒、ジャーマン・スープレックスホールドに敗れましたが、テレビ朝日で中継され、日本のファンがその試合を観ることが出来ました。今回は藤波への再チャレンジを狙っての初来日となります。(この項続く)

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