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2023年06月16日22:11

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ストロング小林さん追悼(415)

78年11月17日、新日本プロレス「プレ日本選手権」開幕戦の後楽園ホールでストロング小林は長州力と予選リーグ公式戦で14分43秒、体固めで痛恨のフォール負けを喫しました。

しかし、この時の負け方は「フィニッシュのバックドロップ狙いを長州が担がれながらコーナーマットを蹴って、両者共倒れとなりダウン、先に起き上がった長州が上になりS小林をフォール」というもの。

この試合は「ワールドプロレスリング」の生中継放送開始前に行われており映像が残っていないので正確な検証は出来ませんが、おそらく、前77年7月28日、福岡九電記念体育館での長州vsマサ齋藤のシングルマッチ(12分35秒、長州が体固めでフォール勝ち)の焼き直しだと思われます。

さらに、順を追って書いていきますが翌79年7月6日、四日市市体育館での坂口征二&長州組にS小林&木村健吾組が挑戦した北米タッグ選手権試合の3本目、2分54秒に長州がS小林から決勝フォールを奪った時と同じフィニッシュだったでしょう。

古くは日本プロレス時代の66年2月28日、東京体育館でのルー・テーズが馬場のインターナショナル王座に挑戦した3本目の馬場の決勝フォール。この試合の直近では74年12月5日、全日本プロレス日大講堂で馬場vsジャック・ブリスコのNWA世界ヘビー級、PWFヘビー級ダブル・タイトルマッチの3本目も同様のフィニッシュで、格のバランスが難しい者同士の試合で敗者のプライドを守る意味ではよく使われた古典的なシーンだったと言えます。

なので、この一戦のみで即、S小林と長州の序列が入れ代わったとは言い難いものの、この試合を契機に短期間でS小林はナンバー4からナンバー5に落とされていきました。

この日の試合前、S小林が記者会見を行いシリーズ開催中である国際プロレスの「日本リーグ争覇戦」の11月25日、蔵前国技館大会に出場表明をしています。

11月19日付(18日発行)の「東京スポーツ」より引用。

『新日本プロレス「プレ日本選手権」開幕の17日、東京・後楽園ホールの控室でストロング小林が急拠、記者会見を行い国際プロレス主催「日本リーグ争覇戦」蔵前大会(25日)に新日プロの選手として参加したいとの申し入れを国際プロレス社長の吉原功氏に行うと発表した。

「今日(こんにち)、私があるのは吉原社長のおかげと常日頃から感謝している。一時は誤解もあったが、今は何のわだかまりもありません。吉原社長のプロレス生活25周年の記念行事に少しでも恩返しをしたいので出場の申し入れを行う。西ドイツにいる猪木さんにも了解を得ているので、是非実現させたい。」(S小林)

プレ日本選手権参加中の小林本人のスケジュールもあり、一試合のみの出場だがもし小林が日本リーグ争覇戦に参加すれば"統一日本選手権"へ大きな前進といえる。なお、S小林に新日プロの若手のホープ、小林邦昭が同行する。

吉原社長の話「エッ!小林君が…。小林君がそういう気持ちなら、私の方に拒む理由はない。喜んで歓迎する。あれからどれくらい成長しているかそれも見たいし、ぜひうちのリングで試合をしてもらいたい。今は全く私と彼との間には何のわだかまりもない。対戦相手はこれから検討していく。小林君の申し出を受け入れ、バックアップしてくれた新日本プロに対し感謝している。」』

S小林は、国際のエースとしてIWA世界ヘビー級王座に君臨しておりましたが、74年2月、国際プロレス離脱を表明。

馬場と猪木に挑戦状を叩き付け、猪木がこれを受けて立ち3月19日、蔵前国技館で日本人大物対決が行われ、猪木が「首で支えるジャーマン」でS小林をフォールしていますが、実際は、マッチメーカーであるグレート草津との確執、国際プロレスの金銭面での処遇、マッチメークに対し不満を示していたS小林に対し、新日本プロレスが引き抜きの手を伸ばしたもので、S小林と国際プロレスとの間にあった契約書をめぐってトラブルが発生。

この大会の主催者である東京スポーツ新聞社の井上博社長の英断で移籍金1,000万円を国際プロレスに支払い、この一戦を実現させた経緯があり、S小林と国際との関係は最悪となりました。

それから4年9か月、S小林の国際へのゲスト参戦は大きな話題を呼び、新日本プロレスと国際プロレスとの提携がいよいよ動き出しました。

この一件は、元国際プロレスのエースだったS小林を使っての全日本プロレスと国際プロレスの蜜月関係を悪化させ、一気に国際プロレスを取り込み、使い潰そうとする新日本プロレスの作戦だったと言えます。その為のこのタイミングでの「プレ日本選手権」開催であり、「狼軍団」のマサ齋藤を除く4人はいずれも国際プロレスとは深い因縁を持つフリーレスラーばかりというのも単なる偶然ではないと思われます。

後楽園ホール大会その他の公式戦は新日本プロレス登場第2戦となる剛竜馬が永源遙と対戦、11分13秒、ネックブリーカードロップから体固めでフォール勝ち5点獲得。永源は0点。

予選リーグ戦シードとなったヒロ・マツダは木戸修とシングルマッチ45分1本勝負で対戦、7分38秒、サイド・スープレックスからの体固めで快勝しています。
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