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2018年07月25日13:17

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フリステスへ(4)/SS

月乃宮スーパーアリーナに着いた輝莉はその大きさにポカーンとする。いや初めて見たわけではないが・・・・やはりおおきい。プロ野球のドームくらいあるかそれ以上か。


輝莉「ここで・・・・歌ったんだよね・・・・」


たった1曲だけだったが、輝莉、乃愛、星名はステージに立った。あの時の事は今は朧げにしか覚えていない。なにか夢心地のようで現実味がないような。そんな感覚で。

しかし夢ではない。輝莉達はこの巨大ドームで決勝を戦い、優勝したのだ。


そういえば・・・・と思う。もし決勝で負けていたらどうなっていたのだろうか?と。

負けているので芸能界デビューはしていないだろう。とすると、中学校の部活で細々とやっていただろうか。それともどっちみちフリステスに行く事になったのだろうか。



辺りを見回す。ドームには人はまばら。特になにか催し物をしている様子もない。なければPROJECT-STAR-LIGHT-2ND優勝者と気づく人もいない。ちょっと前まではフリステス行きの件でマスコミが取材に来ていたから顔をみれば気づくと思っていたがそんな事もなく。まぁちょっとおセンチに浸りたかったのでこれでいいといえばいいのだが。


おセンチに浸る。浸りながらも感傷に浸るわけにもいかない。もうすぐフリステスに行くのだから。前を向いていかなければならない。


輝莉「ありがとうスーパーアリーナ。それと私達に投票してくれた人達。私、頑張ってきます」














「あ!!野咲輝莉ちゃんだ〜☆」


名前を呼ばれて振り向くと・・・・女の子がいた。小学生低学年くらいか。目をキラキラさせて輝莉を見上げている。そしてその横にはその女の子の母親らしき女性もいる。女の子にサインを求められて・・・・サインなどしたことがないので名前を崩して書いたようなものをスケッチブックにしてあげると嬉しそうにお礼を言ってくれた。



「野咲輝莉さん。私達、あなた達のグループに投票したんですよ。フリステス、頑張ってくださいね。新聞や雑誌だととても過酷な練習や競争があるとか・・・・」


輝莉「はい。ありがとうございます。大変ですけど、律音先輩もいますから」

「律音ちゃんってあのえちょわ〜るにょ?」


女の子は噛み噛みながらそう聞いたので頷く。


「わ〜いすご〜いすご〜い。私もね、ちゅうがくせ〜になったらおーでそんうけるんだぁ〜☆」


この子が中学生になるまでこのPROJECT-STAR-LIGHTがあるかは疑問だが、応援の言葉をかけてあげる。


「野咲さん。どうしてここへ?」

輝莉「なんだかこのドームに足が向いちゃいまして。ここで歌っていたのが夢のようで。でも本当に歌ってたんだなって」


「なるほど・・・・」


輝莉「あと3日でフリステスに行くんです。その前に決勝の会場だったここを見ておこうかなって」


「そう。がんばってね」


輝莉「はい!!」


母娘は手を振って去っていった。なんとなく自分達に投票してくれた人がいるというだけでカになってくる気がしていた。


自分は1人ではない。今まで支えてくれた燿や両親、先輩方、そして・・・・応援してくれた人達----------------


輝莉「おーし、がんばるぞ〜!!・・・・ああ・・・・帰って練習しなきゃ・・・・」



練習?何の??


もちろん・・・・エトワール試験の練習だ・・・・。


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