輝莉の部屋を出た律音は・・・・ひとまず野咲家の外へ。そして・・・・母親に電話する。
律音「そ。輝莉ちゃん家にお泊りするから、明日会場でね☆」
『それはいいけど・・・・輝莉ちゃんの様子はどう?元気そうだった?不運よね。決勝前日にケガなんて』
律音「うん、元気そうだったよ。ただ、どうしても痛み止めやって出る気は変わらないっぽいよ?」
『そう・・・・。ありがとう様子見しに行ってくれて』
今回の野咲家の訪問は半分は母親の頼みだった。帰国してすぐだというのに律音は快く様子見をしに行ったのである。半分はやはり律音も心配だったので。
電話口で母親の溜息。そして「やっぱりね・・・・」と呟く。
『律音もそうだったけど、輝莉ちゃんもアイドルになる事を夢見て頑張ってたし。ただ、あなたの場合、アイドル歌手という訳ではなくなっちゃったけど』
アイドル歌手ではなく、世界的歌い手になってしまったが。
律音「その事はもういいよ。まぁ皆とSTAR-MINEやるのも楽しかっただろうけどね。今ではこれでよかったと思ってるよ。でもさ・・・・どする?輝莉ちゃん」
『おそらく一晩経っても気持ちは変わらないだろうから・・・・せめてあなたが輝莉ちゃんを介助して連れてきてあげて』
律音「じゃあ、痛み止め打ちに病院いくのも一緒に?」
「頼める?」と聞く母親に2つ返事で了承する。というか、頼まれなくてもそのつもりだ。電話を切って家の中へ戻った。
玄関を開けると・・・・輝莉の両親が立っていて・・・・尋ねた。
娘は本当に出る気なのか。律音は黙って頷くと・・・・もう諦めるしかないような事を話し合っていた。
律音「大丈夫ですよきっと。痛みがなければやり遂げられるでしょうから。それに、これからずっと無茶をするのではなく、たった1ステージの辛抱ですから」
「だけど・・・・やっぱり・・・・止めるべきなんじゃ・・・・」
「もうやらせてやろう母さん。このまま諦めさせたらきっとあの子は後悔する。そして・・・・止めた我々も」
「あなた・・・・」
「神凪律音ちゃん、だったよね。あの子をよろしく頼む」
父親は律音に頭を下げた。年端もいかない女の子にいかにも堅そうなエリートマンっぽい男性が。律音は笑顔で頷くと、輝莉の部屋へと戻っていった。
(うっひゃ〜・・・・第一印象硬そうな人だったのに頭を下げる事もするんだ・・・・私なんかに。それだけ輝莉ちゃんを心配してるんだよね)
扉を開けると輝莉はスマホで誰かとツブヤイターをしていた。画面を覗き込むと乃愛と星名だった。やりとり内容は「いま、律音さんお泊りに来てる!!」から始まっていた。あとは羨ましいみたいなやりとりだけだったが・・・・きっと本当は・・・・別の会話をしたかったに違いない。おそらくは・・・・ケガの具合----------------
輝莉「ご、ごめんなさい律音さん!!なんかウチにいる事広めちゃって!!でも・・・・どうして日本に?」
今更な質問だが尤もな質問だ。実は日本で仕事ができたので帰国していた事を話すと「お仕事もして大変なんですね〜・・・・」と呟く輝莉。
とりあえずケガもそうだが寝不足もいけない。律音と輝莉は一緒に輝莉のベッドで眠りについた・・・・。
・・・・と、おもいきや。
輝莉(ひゃ〜・・・・今、フリステスの歌姫様が同じベッドで・・・・!!ね、ねむれないよぉ・・・・!!)
と少々眠れない時間を過ごしたが、やがて眠ってしまっていた。
そして決勝戦の朝を迎える--------------------
---------------------------------------FINALへ-----------------------------------
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