旅行から帰った翌日。今日も朝から練習をし、みっちりと特訓したあと、メンバー全員の最期のスピーチが収録された。1人づつ順番に撮り、あとで編集する。響介と鳴鈴が特別に学校まででてきて撮影協力してくれている。
1人の持ち時間は5分全部で35分の動画にするか1人1人で切るかは後で決めることにしている。
響介が撮影し、スピーチで言葉や内容にちょっと変えたほうがいいと思うところを鳴鈴が指摘し、再収録。35分動画だが、実際はリテイクも含め、1時間以上費やしている。
メンバーが収録している中、燿はその様子を壁に寄りかかって腕組みをして見つめている。
35分動画だが、特別に燿もプロデュース活動を終えるにあたりコメントする事になっている。
そこで今後どうするかを言わなければならない。もちろんユニット名を別のにして再始動する事は言うつもりだが・・・・自分の事も言わなければならない。
メンバーにはプロデュース活動はここまでと言ってあるのだが、実際のところ、ちょっとまだ迷っていた。この1年の事を振り返ると・・・・やはり未練だろうか。あの旅行でメンバーに告げた後、皆は思いとどまるように説得してみたが、曖昧に返事したまま今日まで来てしまった。
腕組みをして考える。ここまで収録を終えたのは5人。あと2人収録したら、最期に自分の番がくる。
というのに、まだ迷っている。本心で言えば、これからも一緒に進んでいきたい。
しかしプロがつくのに、自分は邪魔でしかないんじゃないだろうか。
などと考えていると、いつの間にかメンバーのスピーチは撮り終えていた。つまり、燿の番だ。
しかし・・・・未練を残したままでは、どう最期の言葉を述べるか--------------
響介「お〜い?風祭〜?」
鳴鈴「あなたの出番よ」
2人の言葉。しかしそれは悩み考え中の燿には届かない。
響介「お〜い、風祭〜?どうしたえ?」
鳴鈴「・・・・風祭君?」
しかし再度の声かけにも無反応。
響介「おい、チャラ祭」
燿「誰がチャラだ」
鳴鈴「あ、反応した」
響介「じゃあこれからお前はチャラ祭な」
燿「・・・・やめてくれ」
どうしたのかと鳴鈴が問う。その問いに答えづらそうにした燿。そして何を喋るかまだ考えてないと言う燿。なら明日のするかという事で解散とした。
メンバーが帰り、広報部の2人も撤収した後、1人部室に残る燿。
燿「・・・・ふぅ・・・・喋る事を考えてない・・・・か・・・・」
実際は言う事は決めてある。しかし自分の身の振り部分だけ、まだ決められないでいるだけで。
とりあえず帰ってから考えようと、1人部室を出た。
明日までに・・・・どうするか決められるだろうか------------------
-----------------------------------SCENE2へ----------------------------
ログインしてコメントを確認・投稿する