74年3月19日新日本プロレス蔵前国技館大会、ダブル・メインイベント第2試合、国際プロレスを離脱したストロング小林がアントニオ猪木のNWF世界ヘビー級王座に挑戦した世紀の大一番。
試合開始から15分、得意のベアハッグで猪木を揺さぶり、背骨を痛めつけていく小林、猪木は小林の両腕に腕を差し入れると腰投げで投げて脱出しました。そのまま上になって押さえ込む、小林は下から体勢を入れ換えて上になりカバーにいくももつれてロープブレイク。
小林はパンチの構え、猪木も拳を握って応戦し張り合い、レフェリーの清美川が割って入る。手四つから猪木は組みついてバックに回って小林を倒して足を絡めてのボディシザース、小林は懸命に立ち上がり猪木を「おんぶ」するような体勢、猪木は左足を小林の左足に差し込んで腕を取ってのグラウンド・コブラツイスト狙い。
しかし小林は上手く身体を反転させると逆に猪木をグラウンド・コブラツイスト。足を深く入れて両腕で猪木の首のあたりをガッチリとグリップ、グラウンド・コブラからのバナナスプレッド、このあたりは小林が66年に国際プロレス入りした時の師匠格、ヒロ・マツダの得意とする動きです。
グラウンド・コブラツイストの攻防では猪木と小林、髪型から顔の感じ、もみあげまで非常によく似ています。小林はボディシザース、サーフボード・ストレッチから今度は国際プロレス時代に何度も対戦したバーン・ガニアばりのクルスフィックスホールド、猪木の両肩が何度かマットに着きますが、猪木は都度カウント1で肩を上げていきます。
猪木は両足をロープに掛けてエスケープ。レフェリーの清美川が小林のクルスフィックスを外してブレイク、両者スタンドから小林が再度ベアハッグ、猪木はエルボーを放ち逃れていきます。猪木はリバース・フルネルソンからダブルアーム・スープレックス狙い、小林は腰を落として防御、猪木はネルソンを解かず、強引にスープレックスで投げましたが、これはただ後ろに倒れただけ…多彩な大技を持つ猪木ですが人間風車は上手くない。
小林は猪木のボディにキック、ガクッと腰を落とした猪木の背中にパンチ、今度は顔面狙い、しかし猪木はこれをスウェーバックして交わすと、物凄い右ストレート、小林のアゴにカウンターで入り、小林はダウン、清美川レフェリーがカウントを数えるが小林は立てない。
猪木はストンピングで追い打ち、カウント8でどうにか立ち上がった小林。自らの意識がしっかりしていることを確認しているようですが足元はふらついています。猪木はヘッドロックから首投げ、グラウンドに引き込もうとしましたが小林はヘッドロックをかけられながら猪木のボディを抱えて上体を起こしてエビ固め、猪木カウント2で返していきます。20分経過。
猪木は再びヘッドロックから首投げで投げて首4の字固め。ガッチリと決まりましたが清美川レフェリーはチョークを取りブレイクを命じました。怒りの猪木は一旦外してからもう一度首4の字固め。足をバタつかせて苦しむ小林、清美川は猪木の足が小林の喉に入っていないか見ています。リング下のサブレフェリーの豊登もチェックして「喉には入ってない」というポーズ。
猪木の首4の字固めはかなり長い間続きましたが、小林は足をロープにかけてようやくブレイク。立ち上がった小林は「猪木の首4の字はチョーク」とアピール、両者リング中央、組み合ってロープブレイク、小林は猪木の胸板へパンチ、猪木も応戦、小林のパンチは空を切る、やはりラフファイトになると猪木の方が一枚もニ枚も上手か?
猪木は小林の腕を取り、足をフックしての卍固め狙いもこれはポジションがロープ際、小林はしゃがんで堪え、ロープに逃げました。25分経過。リング中央で手四つからフィンガーロック、力比べになると小林が有利、猪木はこれを外してエルボー、小林もパンチで反撃、両者エキサイト。
今度は小林がヘッドロックから首投げ、猪木がこの状態からエビ固めに持ち込んで小林がカウント2で肩を上げるという先程とは逆の展開。小林は再びヘッドロック、猪木はロープに小林を飛ばして返って来たところをコブラツイスト狙い、しかし小林もこの動きは読んでいて切り返しを見せ、両者もつれて場外に転落しました。
場外で小林は猪木をヘッドロックに捉え、赤コーナーの鉄柱に猪木の額を叩きつけました。先にリングに戻る小林、猪木は額から流血、エプロンに上がってきた猪木の割れた額めがけて小林はナックルパンチの連発、猪木はエプロンでダウン、立ち上がった猪木に小林はロープ越しのブレーンバスターからフォールの体勢へ、カウント2で跳ね返す猪木。
小林はリング内でもう一度ナックルで猪木を殴りつけてからカナディアン・バックブリーカー、揺さぶりをかけて一気にギブアップを狙っていきます。猪木は担ぎ上げられながも強靭な腰のバネを利して一回転、リバース・スープレックスで逆に小林の身体をキャンバスに叩きつけました。
不用意にヘッドロックに来た小林にバックドロップ、猪木は小林の攻撃によるダメージからかフォールにいけず両者ダウン。立ち上がった小林のバックを取った猪木はジャーマン・スープレックスホールド。猪木のジャーマンは相手の身体より自分の頭の方が先にマットに着きますが、小林の125kgの全体重が首にかかってしまい、猪木の両足が一瞬、宙に浮いてしまうという衝撃のジャーマンでした。清美川レフェリーがカウント3を数え、29分30秒、猪木が原爆固めでフォール勝ち、NWF世界ヘビー級王座初防衛に成功しました。
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