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2026年08月03日07:35

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【配信連動企画】昭和プロレス年史外伝��1975年、逆襲!ジャイアント馬場(2)

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全日本プロレス75年「創立3周年記念ジャイアント・シリーズ」は9月26日後楽園ホールで開幕、アブドーラ・ザ・ブッチャー、オックス・ベーカー、プリンス・ピューリン、スタン・ハンセン、ボビー・ジャガーズ、ラリー・ズビスコの外国人選手が参加。後に新日本プロレスに参戦し猪木との対戦でトップレスラーにのし上がるハンセンが初来日しています。

ブッチャーは前74年「ジャイアント・シリーズ」以来1年ぶりの来日で、当時はブッチャーを1年間「寝かせて」おくことが可能だった全日本プロレスですが、以前に書いた通り馬場と60年代後半〜70年序盤の日本プロレス時代にインターナショナル王座を賭けて対戦した超大物外国人レスラーとの対戦が客を呼べなくなり、この来日を機にブッチャーの来日頻度が増加していきます。

そして9月29日午後3時から全日本プロレスは東京・銀座東急ホテルで記者会見を行い、馬場代表が「全日本プロレスオープン選手権大会」の開催についての声明文を読み上げ、日本の他団体にも参戦を呼び掛けました。

以下、当時の「東京スポーツ」から馬場の声明文を引用してみたいと思います。

「全日本プロレス・オープン選手権大会開催に際して」 
 
新しい希望に燃えて一致団結、我々が全日本プロレスを創設してからすでに満三年になりました。
 思い起こせば創設にあたっては我が国のプロレスの開祖である故力道山先生のご遺族から全面的協力をいただき先生ゆかりのチャンピオンベルトの寄贈を受けてPWFヘビー級選手権を設立、さらにその後世界最大のプロレス統轄組織NWAへの加盟、旧日本プロレス選手団との合流、世界最高峰NWA世界ヘビー級選手権の獲得など、発展の一途をたどりましたことは、ひとえに皆々様から寄せられました御支援、御指導、御鞭撻の賜物であると厚く感謝する次第です。
 
激動する世の中、プロレス事業もまた多事多難ではありますが、我々は、力道山先生の遺志を体しつつ日本プロレス界のリーダーとして自覚を固め、その責任の大きさを痛感して一層の努力を誓っております。

時あたかもNWA本部では、アメリカ合衆国建国200年を迎えるにあたり組織の権威発揚のため、各メンバー占有地域において記念事業を企画開催することが決定いたしました。

また本年12月15日は恩師力道山先生の十三回忌にあたるに鑑み、その正当なる後継者として私ジャイアント馬場は、本年こそ世界プロレス史を飾る最大の記念行事を開催するに、まさに有意義な年であると判断致しました。

この千載一遇の好機をとらえ、私のプロレス生涯における最初にして最大の行事「全日本プロレスオープン選手権大会」はNWA本部主催、管轄のもと、PWF並びに全日本プロレスが主管、実施するものとし、外へはNWA有力メンバーの協力を得て各地域を代表する強力レスラーの派遣を要請し、内には、オープン選手権大会の主旨を尊重しNWAの認可を得て、その傘下団体のみならず、広く門戸を開放し、各団体から代表主力参加選手の参加を求め広く対戦する機会を提供するものであります。

申すまでもなく、このオープン選手権大会は、選び抜かれた者が正々堂々と持てる技倆で覇を競う場であります。追って私は各方面関係者にご協力を願い、本大会開催準備委員会を発足させ、大会の年内実現に向かって邁進する覚悟であります。

ファン各位、関係各方面の御協力、御支援を重ねてお願いする次第であります。

昭和50年9月29日
全日本プロレスリング株式会社 ジャイアント馬場(原文ママ)

馬場のコメント「この企画は私の最初にして最後の大行事。皆さんの協力なしでは実現できない話だから、各界からのバックアップをお願いしているわけです。新日本プロレス、国際プロレスに対しては、この発表によって参加を呼び掛けたものと受け取ってください。」

質疑応答で「これはアントニオ猪木選手にも参加しろということで宜しいですか?」という質問がありましたが、馬場は「そういうことです。」と一言返しました。

アントニオ猪木、新日本プロレス社長のコメント
「プランニングとしては賛成だ。筋としては私が前から言っていた事で異論はない。しかしこの発表の限りでは具体的なものが何もないので、今のところ趣旨には賛同としか言いようがない。具体的な話があれば、参加するという方向で検討してもいい。」

吉原功、国際プロレス社長のコメント
「思い切ったプランニングで、趣旨は大変結構な事だと思う。ウチはこうしたプランには以前から進めてきた話だし、反対する理由は何一つない。ただ具体的なものがないのだから、ウチの選手が参加するかどうかは即答できない。」

10月3日全日本プロレスは六本木の事務所で記者会見を行いました。この日、オープン選手権開催準備委員を発表。あわせて準備委員会の事務局を全日本プロレス事務所に置く事も発表されました。

オープン選手権大会開催準備委員長谷川淳三(NWA委員)、八田一朗(日本アマレス協会会長)、高橋典義(東京スポーツ新聞社事業局長)、田鶴浜弘(プロレス評論家)、百田義浩(百田家ならびに全日本プロレス代表)オープン選手権開催準備事務局長米沢良蔵(全日本プロレス渉外部長)。

前の年まで猪木、新日本プロレス側におり「猪木vs大木金太郎、猪木vsストロング小林戦の勝者と馬場は対戦すべき」と馬場に出した日本プロレスOBに名を連ねていた芳の里日本日本プロレス社長(残務整理中)が馬場の側についたことが明らかになりました。

同日、ソウルで大木金太郎が挑戦表明を行い、馬場が応諾した馬場vs大木の試合を「創立3周年記念ジャイアント・シリーズ」最終戦である10月30日、蔵前国技館で行うと発表しました。試合はノンタイトルの時間無制限1本勝負でレフェリーはジョー樋口。

馬場は「過日、韓国旅行中に大木金太郎の挑戦を受けた。あまりにも突然であり場所がらもわきまえず礼を失したやり方には憤慨のほかはない。しかし現在大木選手は大韓プロレス協会の一員であり、私としては権五台大韓プロレス協会会長と相互協力の約束を結んだ矢先だったので、大木選手の挑戦は筋道が通っていると判断し挑戦を受ける事にした。お互い正々堂々と持てる力を十二分に発揮して、全国のファンの期待に応えたい。」と抱負を語っています。

一方、「闘魂シリーズ」を10月9日に終えた猪木の新日本プロレスは、10月13日港区南青山の新日本プロレス事務所にて猪木が記者会見を行い、年内最終戦となる12月11日、蔵前国技館で猪木に「人間風車」ビル・ロビンソンが挑戦するNWF世界ヘビー級選手権試合を行うと発表しました。大物外国人選手に恵まれなかった新日本プロレス旗揚げ後の猪木にとっては正統派テクニシャンの超大物との「夢の対決」でした。

この時猪木は全日本プロレスオープン選手権参加問題に言及、「直接の参加要請が無いことと全日本プロレスのシリーズに自分の会社のスケジュールを犠牲にしてまで出るつもりはない。」と発言しオープン選手権へは不参加を表明しました。

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