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2026年02月07日09:50

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週プロ流智美あの日あの時予想2025年総括(32)

8月第2週は御盆休み編成の為休刊。

第403戦、8月20日発売号●【予想】「黒い呪術師」ブッチャー初来日第1戦で強烈なインパクトを残す!ジャイアント馬場&アントニオ猪木組vsアブドーラ・ザ・ブッチャー&カール・ハイジンガー(70年8月21日日本プロレス後楽園ホール)【正解】 国民的セレブにのし上がった魔王が支払った悲痛な代償、PWF認定USヘビー級選手権試合、覆面世界一決定戦十番勝負第8戦、ザ・デストロイヤーvsブラック・デビル(75年8月19日全日本プロレス札幌中島スポーツセンター)

【参考】 2014年8月20日発売号シリーズ名に「アイドル」!三沢デビューとの関連は?「スーパー・アイドル・シリーズ」開幕戦(81年全日本プロレス後楽園ホール)

【予想解説】近年は体調不良が伝えられている「黒い呪術師」アブドーラ・ザ・ブッチャー(本名 ローレンス・ロバート・シェリーヴ)は2026年1月11日に満85歳の誕生日を迎えました。

ブッチャーは長年日本のファンに親しまれ愛されて来たヒールレスラーですが、2019年2月19日両国国技館でのジャイアント馬場没後20周年追悼興行「王者の魂」で久しぶりに来日し、引退セレモニーを行っています。体調面を勘案し、おそらくこれが最後の来日になるでしょう。

ブッチャーの初来日は70年8月の日本プロレス「サマー・ビッグ・シリーズ」、先の「NWAチャンピオン・シリーズ」でNWA世界ヘビー級王者ドリー・ファンク・ジュニア、実弟のテリー・ファンクを招聘したのでこのシリーズは若干メンバーが弱め。

エース格はブッチャーではなくロサンゼルス地区から初来日した「殺人ロボット」カール・ハイジンガー。ただし、ハイジンガーは来日前の6月27日、オリンピック・オーデトリアムでアメリカ遠征中の大木金太郎のアジア・ヘビー級王座に挑戦して2ー1で完敗を喫しているところから実力には最初から疑問符がついていました。

他は力道山時代からのベテラン、ミスター・アトミック、プリンス・ピューリン、ミステリー・ザ・オレゴン(マイク・ロメロ、リッキー・ロメロの実弟、ヤングブラッド兄弟の叔父にあたる)、ジャッキー・ファーゴ、ゲーリー・モンティと馬場、猪木と互角に渡り合える外国人レスラーはいません。

開幕戦のメインイベント、ブッチャーはハイジンガーと組んで馬場&猪木組のBI砲と激突。1本目は12分17秒に日本組の反則勝ち。2本目は何と28秒でブッチャーがジャンピング・エルボードロップで馬場から体固めでフォールを奪ってしまいました。

3本目は2分21秒、馬場がハイジンガーを16文キックから片エビ固めに決めて2ー1で馬場&猪木組が勝利。エース格で来日したハイジンガーは動きが悪く、ブッチャーに完全に食われてしまいました。

日本プロレスのフロントはブッチャーは「仕事が出来る」と判断。9月5日東京スタジアム(南千住)で馬場とノンタイトル30分1本勝負で対戦、5分7秒、両者リングアウトとなりました。スタジアムの観客席で暴れまくるブッチャーの評価は上がり、シリーズ最終戦の9月17日台東体育館で馬場のインターナショナル王座に挑戦するチャンスを掴みました。

こちらは反則含みで2ー1で馬場が勝利していますが、以後、ブッチャーは71、72年の第13、14回ワールド・リーグ戦に参戦。71年はザ・デストロイヤーと共に外国人側首位となり、日本側同点首位の馬場、猪木と優勝決定戦を争うことに。(5月19日大阪府立体育会館)

抽選で決まった第1試合の猪木vsデストロイヤーが両者リングアウトとなった為、第2試合の馬場vsブッチャーが優勝決定戦になりました。こちらは7分21秒、馬場が32文ロケット砲からの体固めで馬場が勝ち2年連続5度目の優勝となりました。

馬場が全日本プロレスを旗揚げしてからは72年12月の「ジャイアント・シリーズ第2弾」からレギュラーとなり、日本でトップヒールに登り詰めました。

【正解解説】日本のファンに広く愛され、2019年3月7日に88歳で死去した「白覆面の魔王」ザ・デストロイヤー、日本における功績はあまりに大きいですが、73年3月に全日本プロレスの助っ人として日本側から参戦していた時はやはり「覆面世界一決定戦十番勝負」が印象深いです。

ミル・マスカラス、ザ・トルネード(ディック・マードック)、ジ・アベンジャー(ムース・モロウスキー)、ザ・バラクーダ(マリオ・ミラノ)、カリプス・ハリケーン(サイクロン・ニグロ)、ミスター・レスリング(ティム・ウッズ)と6戦闘い、7戦目にPWF本部が送り込んで来たのが謎の黒覆面ブラック・デビル。

187cm、112kgという全日本プロレスからの公式リリースでしたが、実際に75年5月の「ブラック・パワー・シリーズ」に来日したのは小柄な褐色の肌の男。全日本プロレスからの宣材写真とはかけ離れていました。

デストロイヤーvsBデビルの覆面十番勝負第7戦は5月27日広島県立体育館で行われ、デストロイヤーが2ー1で勝ち、勝ったデストロイヤーは試合後にBデビルのマスクを剥がしました。正体はマヌエル・ソト。73年4月、新日本プロレスにサイクロン・ソトのリングネームで参戦していますが、これまでの選手と比べると小物。

馬場はBデビルを偽物であるとしてPWF本部に十番勝負第7戦を無効にし、本物のBデビルを呼ぶように要請しました。マスクマンに本物も偽物もあるかと言う話ですが…

無効となった第7戦は「サマー・アクション・シリーズ」に来日したザ・スピリットと行いましたが、スピリットは十番勝負最大の難敵でした。7月9日大阪府立体育会館では1ー1からの3本目、スピリットが凶器入り頭突きからデストロイヤーをフォール。その際レフェリーの死角を突いてサードロープに足を掛けた状態でカウント3が入りましたが、これは反則。

レフェリーのジョー樋口は判定を覆しスピリットのフォールを無効にしました。試合再開を命じられましたが怒ったスピリットが試合放棄。デストロイヤーはスコアの上では勝ちましたが内容的には完敗でした。

7月25日日大講堂で再戦が行われ、1ー1からの3本目、デストロイヤーのセコンドにいた鶴田がレフェリーの見てない所でリング下からスピリットの足を引っ張り、すかさずデストロイヤーが背後からスクールボーイ(エビ固め)で丸め込む際どい勝利。スピリットには完勝とはいきませんでしたがそれもそのはず、正体は実力者キラー・カール・コックスでした。

第7戦を3試合闘ったデストロイヤーに対し、次の「第二次サマー・アクション・シリーズ」に「本物」のBデビルが来日。開幕戦の8月16日世田谷区立総合体育館でデストロイヤーとBデビルが前哨戦で対戦。Bデビルは身長は2mはある巨人マスクマンです。

試合はセミ前に組まれ(30分1本勝負)、Bデビルはデストロイヤーを場外に落とし、場外でネックハンギング。デストロイヤーを吊り上げた状態でコーナーの鉄柱に後頭部を何回も叩きつけました。あっという間に場外カウントが数えられ、僅か40秒で両者リングアウトとなっています。

本番の第8戦は3日後の8月19日札幌中島スポーツセンターで行われ、1本目は9分46秒、デストロイヤーがフライング・ボディシザースドロップから体固め、2本目は5分46秒、Bデビルがセカンドロープからのジャンピング・エルボードロップを決めて体固め。

決勝の3本目は1分57秒、再びセカンドロープからのジャンピング・エルボードロップを狙ったBデビルを自爆させたデストロイヤーが体固めでフォール勝ち。Bデビルはキャリアの浅さを露呈。2ー1でデストロイヤーが勝利を収めています。

正体は不明のまま帰国したBデビルでしたが、翌76年8月27日後楽園ホールで開幕した新日本プロレスの「闘魂シリーズ」に素顔でブラックジャック・モースのリングネームで来日、翌77年4月の「ゴールデン・ファイト・シリーズ」にも再来日しています。

※対戦成績は403戦63勝340敗、勝率156。
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