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2025年10月22日07:14

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【特別編】マイティ井上さん追悼(131)

86年「創立15周年記念ジャイアント・シリーズ」は10月3日千葉県君津市民体育館で開幕。72年10月21日町田市体育館で旗揚げ前夜祭を行なった全日本プロレスは、正確には翌87年が15周年にあたりますが、創立10周年記念も1年間前倒しで新日本プロレスとの引き抜き抗争が勃発した81年10月の「ジャイアント・シリーズ」で開催しており、芸能界と同じで15年「目」に入ったところから周年記念興行を開催しています。

シリーズ全戦参加がタイガー・ジェット・シン、ブラッド・レイガンズ、ポール・ダイヤモンド、ミスター・オリンピア、カール・フォン・スタイガー。

序盤戦特別参加がニキタ・コロフ&クラッシャー・クルスチェフ組のザ・ロシアンズ、中盤戦特別参加がインターナショナル・ヘビー級王者、PWF世界タッグ王者のスタン・ハンセン、後半戦特別参加がドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク組のザ・ファンクス、アニマル&ホークのザ・ロード・ウォリアーズ(マネージャー、ポール・エラリング)。

ジャパンプロレス勢、国際血盟軍、カルガリー・ハリケーンズが参戦して日本人選手だけで飽和状態となったものの、観客が2倍になる訳でもなく2年目の86年に入ってからは外国人選手の招聘を抑制、ビッグネームは呼び続けましたが期間を細かく区切っての短期間特別参加が増えました。

さらにこれまで全日本プロレスのリングで重要な役割を果たしていた2番手以下の中堅外国人レスラーの招聘人数が激減、昔からの全日本スタイルを愛するファンからは不満の声が上がりました。とは言え、前85年12月にジャイアント馬場、アントニオ猪木、坂口征二の3者会談による「レスラー引き抜き防止協定」が締結され、選手のリストが両団体にあり、簡単に新日本プロレスにはジャンプ出来ない仕組みになっていました。

一方で84年にWWFの実権を握ったビンス・マクマホンによるケーブルテレビを駆使した全米制圧侵攻はますます激化、対抗措置としてNWAのジム・クロケット、AWAのバーン・ガニアが手を組んで「プロレスリングUSA」プロジェクトを推進して迎撃しましたが、ハルク・ホーガンを擁するWWFのハルカマニア路線は子供人気も高く、84年にNWAジョージア、カナダ・カルガリーのスタンビート・レスリングを買収。「プロレスリングUSA」はクロケットとガニアの不仲もあり、1年ちょっとで消滅。

ビンスは85年に全米3大ネットワークの1つであるNBCからプロレス中継の大規模イベントである「サタデーナイト・メインイベント」の放送を開始、莫大な制作費を要する為、ジョージアのマーケットをクロケットプロに売却、ジョージアはNWAの元に戻りましたがNWA傘下のプロモーションのローカルテリトリーは徐々に廃れていき、ビンスに白旗を上げる格好となりNWAはクロケットプロのほぼ独占となっていました。


NWA世界ヘビー級王者のリック・フレアーはほぼクロケットの地盤であるノースカロライナを中心としたミッドアトランティック地区に定着していましたが、このシリーズに来日が予定されていたものの、(中盤戦特別参加)来日直前の試合で膝を負傷したとの理由で来日をキャンセル。

果たして本当に負傷だったのか?フレアーの86年10月の試合記録を検証してみました。

10月1日ノースカロライナ州ドルントン ○vsディック・マードック (タイトル戦)

10月2日アイオワ州ディモン ○vsダスティ・ローデス (タイトル戦)

10月3日カンザス州カンザスシティ ○vsロニー・ガービン (タイトル戦)

10月4日ノースカロライナ州シャーロッテ ○vsローデス (タイトル戦)

10月5日ノースカロライナ州アッシュビル (結果不明)vsマードック (タイトル戦)

10月6日サウスカロライナ州グリーンビル ○(反則勝ち)vsマードック (タイトル戦)

10月7日サウスカロライナ州スパーティンバーグ (結果不明)vsローデス (タイトル戦)

10月9日メリーランド州ボルチモア ○vsマードック(タイトル戦)

10月10日バージニア州ノーフォーク 対戦相手不明

10月11日ノースカロライナ州グリーンズボロ ○vsマードック(タイトル戦)

10月12日ミズーリ州セントルイス・ジ・アリーナ ○vsマードック(タイトル戦)

10月14日サウスカロライナ州コロンビア (結果不明)フレアー&ジム・ガービン組vsローデス&マグナムTA

10月24日ペンシルバニア州ピッツバーグ ●(反則)vsローデス(タイトル戦)

10月26日ノースカロライナ州アッシュビル ▲(ノーコンテスト)vsマードック(タイトル戦)

10月27日ジョージア州アトランタ ○vsマードック(タイトル戦)

10月28日TVテーピング サウスカロライナ州ロックヒル (ケージマッチ)○ローデス&リック・モートン&ロバート・ギブソン組vs●フレアー&オレイ・アンダーソン&アーン・アンダーソン

10月30日バージニア州ウェストバージニア・チャールストン ○vsローデス(タイトル戦)

この記録でいくと10月14日コロンビアの試合で負傷、24日のピッツバーグまで休んでいます。フレアーの来日予定は18〜22日までですから話の辻褄は合い、負傷かどうかは定かではないですがクロケットプロのスケジュールの都合で来日キャンセルという話ではないことがわかりました。

フレアーの来日キャンセルにより、10月20日愛知県岡崎市民体育館で予定されていたタイガーマスクとの「猛虎七番勝負」、21日両国国技館での長州力とのNWA世界ヘビー級、PWFヘビー級ダブル・タイトルマッチ(10月9日、岡山武道館でのニキタ・コロフとの防衛戦で長州が防衛に成功した場合)は中止となりました。
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