プロレスリング・ノア06年3月5日日本武道館(観衆16,600人超満員発表)の観衆を動員。この日は試合順に追っていきたいと思います。
この日はノアの現世代と新世代による「4大シングルマッチ」が組まれました。
まずは小川良成と力皇猛の一戦。小川の老獪なテクニックに翻弄された力皇でしたが最後はパワーで圧倒。8分19秒、無双を決めて力皇が勝利しています。
続いては前GHCヘビー級王者、田上明と丸藤正道の激突。田上が前半戦は体格差を生かし、優位に試合を進めていきます。場外戦でノド輪落としで丸藤の後頭部を鉄柱に叩き付け、リング内では胴絞めスリーパーでスタミナを奪う作戦に出ました。
天才・丸藤は田上のノド輪落としを回転して逃れ反撃開始。クロスアーム式スープレックス、トラースキック、不知火と畳みかけました。田上も丸藤の丸め込み技を珍しい三角絞めに切り返すと滞空時間の長いダイナミック・ボム。これはカウント2で返す丸藤。田上はチョップを連打し脳天唐竹割り。丸藤は密着技の腕ひしぎ逆十字でギブアップを迫るがリーチの長い田上には決まらず。
丸藤は田上の放った雪崩式ノド輪落としを1回転して着地するとすかさずトラースキックを見舞い、よろける田上を首固めに丸め込んで13分23秒、ついに全日本四天王の一角であった田上からフォールを奪って見せました。この時の丸藤の首固めは「完璧首固め」と命名され、以後対ヘビー級との試合の切り札として使用されることとなります。
三沢光晴は森嶋猛とのシングル戦。森嶋は三沢に体重の乗ったラリアット、ハンマーパンチを見舞い三沢が慢性的に痛めている首に狙いを定めてガンガン攻めていきます。三沢エルボーで反撃。森嶋のパワーを真っ向から受け止めて見せます。
しかし、森嶋はラリアット、裏投げ、そしてバックドロップで三沢をマットに叩き付ける。三沢も渾身のエルボーを森嶋の顎めがけ打って行き、レフェリーの制止も振り切って森嶋をコーナーに追い詰めエルボーの連打。最後はリングに座りこんだ森嶋めがけランニング・エルボーを決め、18分35秒、片エビ固めで三沢の勝利。
三沢は試合後、「今日は初めから危なかった。強敵。当たりたくない相手に入ったかな。(GHCヘビー級のベルト)狙うだけの力は十分持っている。会社としてはうれしいけど、選手としてはつらいね。」とコメント。日々モンスター化していく森嶋に手応えを感じたようでした。
4大シングルマッチのラストは小橋建太とKENTAの一戦。開始早々、小橋のローリング袈裟斬りをかわしたKENTAは小橋の顔面めがけキックを容赦なく見舞い、ダウンした小橋を踏みつけ式のフォール。小橋も強烈な拷問コブラツイストを見せます。
KENTAはエプロンからの断崖式フランケンシュタイナーを決めて反撃すると小橋の腕に狙いを定め、ラリアット封じの腕殺し。小橋の腕にキック、さらにワキ固め。小橋も大根切り式チョップからハーフネルソンスープレックス。カウント2で返すKENTA。
小橋の後頭部へ背後からスワンダイブ式ドロップキック、ブサイクへの膝蹴りを連発。しかし小橋からはフォールは奪えない。小橋はカウンターの剛腕ラリアットを決めると、リストクラッチ式バーニング・ハンマー。さすがのKENTAもこれは返すことが出来ず、21分57秒、小橋がKENTAを体固めで降しています。現世代と新世代の対戦は2勝2敗の互角の成績に終わりました。
セミファイナルはGHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権試合、金丸義信&杉浦貴組にZERO-1MAXの「相方タッグ」日高郁人&藤田ミノル組が挑戦した一戦。
序盤は金丸&杉浦組の連携が上回り、杉浦が日高をキャメルクラッチに捕らえると金丸が顔面に低空ドロップキック。杉浦もジュニアではあるが体格差を生かし、日高、藤田の2人をスピアーでダウンさせ、藤田をアンクルホールドやリフト系の投げ技で追い込んでいきます。
だが、ZERO1組も脅威の粘りを見せる、藤田が杉浦にエース大谷晋二郎ばりの顔面ウォッシュ。さらに金丸には「サヨナラ!」と叫んでからのツームストン・パイルドライバー。
終盤、王者組が勝負をかけ杉浦がオリンピック予選スラムを藤田に決めると金丸が日高に垂直落下式ブレーンバスター。勝負ありかと思われましたがこれは日高がカウント2で返す。
藤田が金丸を肩車し、日高が飛び付き式のDDT、日高は金丸にハイキック4連発からショーン・キャプチャー(飛び付き式膝十字固め)を決め絞り上げます。
金丸はギブアップしませんでしたがガッチリとリング中央で決まり、逃れられず。杉浦は藤田にカットを阻まれ、レフェリーの山本義浩はここで試合をストップ。26分51秒、レフェリーストップにより日高&藤田組の勝利。第3代王者チームとなりました。
金丸は「ギブアップしてねぇ!」、杉浦も「止めんの早いだろ!」と山本レフェリーに詰め寄りましたが後の祭り。同王座初めての他団体流出となりました。
メインイベントは秋山準に鈴木みのるが挑戦したGHCヘビー級選手権試合(時間無制限1本勝負)。鈴木は白のトランクスに白のシューズで登場。秋山と同じカラーです。王者・秋山は3日前の3月2日小田原アリーナでの試合で右肋骨を痛め、脇腹にガッチリとテーピングをしており、痛々しい様子。
前半は静かなグラウンドの攻防。試合が動いたのは5分過ぎ。鈴木がロープに絡めてのスリーパー。これに落ちかけた秋山だが、すぐに蘇生してジャンピング・ニー。鈴木は秋山の痛めている脇腹に蹴り、秋山のアバラ骨を容赦なく狙っていきます。
鈴木は卍固めを3度にわたって決めてみせ、そのうち1回はコーナー上での卍。グラウンドに移行しても外さない。完全に秋山の脇腹を集中攻撃。秋山もエクスプロイダーで振り切る。ここから二人はビンタ合戦。秋山と鈴木はリング中央で足を止めて真正面からビンタの打ち合い。
20発、40発、80発…。時には膝をつき、時にはダウンするが二人共一向にやめない。100発、150発、そして200発。試合前に鈴木が提唱した時間無制限1本勝負、完全決着にこだわる二人は意地だけで張り合いました。
そして、二人合わせて合計213発目のビンタを秋山が放った直後、秋山はリストクラッチ式エクスプロイダーを炸裂。これが超急角度で決まりました。28分15秒、カウント3が入り、秋山はタイトル初防衛に成功。
試合終了後両者は長々とダウン。秋山は壮絶な喧嘩マッチを制しベルトを死守しました。
3月26日、永源遙の生まれ故郷である石川県中能登町・石川スポーツセンターろくせい(観衆2,600人超満員発表)大会で永源の引退試合が行われています。
永源が故郷である中能登町で試合をするのは旧鹿西町の時、新日本プロレス時代の75年3月16日鹿西町励志館での大会以来31年ぶりのこと。この時永源はまだ29歳。メインイベントで坂口征二とタッグを組み、マイティ・ズール&スティーブ・ベイダー組と対戦し2-1で勝利を収めています。
最終戦、永源はGHCヘビー級王者、秋山とのタッグで田上&井上雅央組と激突。秋山は永源と同じピンクのトランクスで登場。大先輩の引退に花を添えています。
試合は永源が場外の井上にエプロンからのモンゴリアン・チョップ、秋山が押さえた井上めがけてのトペ未遂、ツバ攻撃は対戦相手の田上、井上はもちろん、パートナーの秋山への誤爆、セコンドの橋までにも放つ大サービス。
最後は13分57秒、井上の首固めに永源が丸め込まれ、敗戦に終わっていますが、引退セレモニーには永源の奥さんと21歳(当時)の長男も姿を現し、ノア所属選手に胴上げされ、笑顔でリングを降りています。三沢社長は「会社では顔を見れるんで、リングを降りても元気でいて下さい。」とコメントしています。
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