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2025年03月30日12:18

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【特別編】マイティ井上さん追悼(66)

85年全日本プロレス「ワールド・チャンピオン・カーニバル」第15戦、10月22日京都府立体育館(テレビ収録、観衆7,100人発表)大会。

マイティ井上は川田利明組とのタッグでジャパンプロレスの小林邦昭&永源遙組と対戦、8分3秒、小林が川田をフィッシャーマンズ・スープレックスホールド(網打ち式原爆固め)で降し、ジャパン軍に軍配が上がりました。

メインイベントでは20日の静岡大会に次いでNWA世界ヘビー級王者リック・フレアーとAWA世界ヘビー級王者リック・マーテルがタッグを結成。インターナショナル・タッグ王者チームである鶴田&天龍源一郎組と対戦しました。

天龍がマーテルにロープ際で延髄斬り。マーテルは勢いで場外へ転落、コーナーにいた鶴田がリング下に降りてきてマーテルの額を鉄柱へ一撃。リングに生還しようとするマーテルに天龍がエプロンからダイビング・ボディアタック、ロープを使わないプランチャのような感じで決まり、17分42秒、天龍がマーテルに殊勲のリングアウト勝ちを収め、鶴龍コンビが世界王者チームを撃破しています。

両リンではなく世界王者コンビから勝ち星をあげたことが大きくインター・タッグのベルトが賭けられていればベルトにハクがついたところでしたが、この85年の全日本プロレスはジャパンプロレス迎撃で「タイトルマッチを乱発していると思われたくない」と考えたか、例年に比べタイトルマッチの数は少なめでした。

セミファイナルは20日静岡大会の再戦、長州力&谷津嘉章組vsアニマル&ホークのザ・ロード・ウォリアーズの激突。静岡大会ではマネージャーのポール・エラリングの乱入により長州&谷津組が反則勝ちを拾っています。

長州がホークにサソリ固め、アニマルがラリアットでカットに入り長州はダウン。谷津も長州の救援に入りましたが息を吹き返したホークにフライング・ラリアットを食らいダウン、4選手入り乱れての場外戦となり収拾つかず、6分8秒にノーコンテストとなり、またしても決着つかず。

セミ前に組まれたのはドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク組のザ・ファンクスとテリー・ゴディ&アート・クルーズ組の対戦。10分6秒、ドリーがクルーズを逆さ押さえ込みでフォールし、ファンクスが手堅い勝利。

ミル・マスカラスはジャパンの保永昇男とのシングルマッチ。ジャパンでも技巧派として知られる保永はマスカラスに関節技(ジャベ)で挑んでいきましたがマスカラスが体格で圧倒。4分2秒、ローリング気味の低空ジャーマン・スープレックスホールドでマスカラスが保永を降しています。

マスカラスと保永の一戦は日テレジータス「プロレスクラシック」にアーカイブがあります。

タイガーマスク&渕正信組vsザ・グレート・カブキ&チャボ・ゲレロ組の一戦は9分29秒、カブキが正拳突きから渕を体固めで破りました。

馬場&大熊元司組とキラー・カーン&寺西勇組は6分18秒、馬場組の反則勝ち。石川敬士&ターザン後藤組とラッシャー木村&阿修羅・原組は7分43秒、R木村がブルドッキング・ヘッドロックからT後藤を体固め。

ビル・ロビンソンは第3試合に出場とアンダーカードに追いやられた感じです。栗栖正伸とのシングルマッチで4分2秒、ワンハンド・バックブリーカーからの片エビ固めで完勝。

第16戦、10月23日茨城県水戸市民体育館(観衆3,900人満員発表)大会。

井上はジャパンプロレスの栗栖正伸とシングルマッチで対戦、後に栗栖が「イス大王」としてブレイクすることを考えるとなかなか興味深いカード。9分23秒、井上が首固めに丸め込みテクニシャンの面目躍如。

メインイベントはNWA世界ヘビー級王者フレアーとAWA世界ヘビー級王者マーテルが3度目のタッグを結成してジャパンプロレスの長州&谷津組と対戦。

この日が最終日となるフレアーとマーテルは参戦5大会中、後楽園ホールとダブル世界戦を行った両国国技館以外は全てタッグを組んだことになります。試合はマーテルが長州にフライング・ボディアタック、しかし位置が悪く、長州はマーテルと同体で場外へ転落。

谷津も加わってマーテルと乱闘している間隙を縫って長州がリングに戻ろうとしましたが、リング上で待ち受けていたフレアーがエプロンの長州にドロップキック。この一撃で長州は再びリング下へ。レフェリーのカウントが数えられ、16分13秒、試合権利のあるマーテルと長州が両者リングアウト。ジャパン軍は鶴龍コンビのように勝たせてはもらえませんでした。

セミファイナルはアニマル&ホークのロード・ウォリアーズと天龍&大熊組の対戦。参戦以来、強敵との対戦ばかりで不透明決着が続いているウォリアーズはこの日2分43秒、ホークがフライング・ラリアットから大熊を体固めに決めてようやく来日初白星。

セミ前に組まれたのは鶴田&石川組とマスカラス&チャボ・ゲレロ組の一戦。格下選手との試合が多いマスカラスと鶴田がこのシリーズ対戦するのは、10月8日の徳島大会に続いて僅かに2回目。鶴田が本領発揮し8分43秒、軽量のチャボをバックドロップからの体固めで豪快に切って落としました。

ドリー&テリーのファンクスvsKカーン&寺西勇組は9分47秒、ドリーが寺西の回転エビ固めを切り返してのエビ固めで老獪な勝ちっぷりを見せています。

馬場&タイガーマスク&ハル薗田組はR木村&原&鶴見組の国際血盟軍と対戦、8分4秒、R木村がブルドッキング・ヘッドロックからの体固めで薗田を降し原の加入で戦力増強となった国際血盟軍の砦を守るべく大いに気を吐きました。

カブキはジャパンの新倉史裕とのシングルマッチが組まれ、新倉を問題とせずに5分49秒に正拳突きからの体固めで快勝。両者はこの5年後にSWSで同じリングにまた立つことになります。

ジャパンプロレスの小林邦昭&保永&仲野信市組とゴディ&ロビンソン&クルーズ組の6人タッグマッチは4分53秒にゴディが仲野をラリアットからの体固め。フレアー、マーテル、ウォリアーズ、ファンクスから優先してマッチメークを決めるのでしょうが、主要カードにあぶれれた感がアリアリで、もう少し創意工夫が欲しいと思います。

第17戦、10月24日千葉公園体育館(観衆2,900人満員発表)大会。フレアー、マーテルは前日23日の水戸大会を最後に帰国しています。

井上はジャパンの新倉とシングルマッチで対戦、7分4秒、井上がサマーソルト・ドロップからの片エビ固めでフォール勝ちしています。

メインイベントは長州&Kカーン組とアニマル&ホークのロード・ウォリアーズが激突。3月14日、愛知県体育館の同一カードでは、長州&Kカーン組がウォリアーズのAWA世界タッグ王座に挑戦、5分35秒に両チームリングアウトの引き分けに終わっていますが、ウォリアーズは来日前の9月29日(現地時間)ミネソタ州セントポール・シビックセンターでジム・ガービン&スティーブ・リーガル組に敗れて王座転落、無冠となっており、ノンタイトルでの対戦となりました。

長州がホークをリキラリアットからサソリ固めに捕らえると、マネージャーのエラリングが観客席のイスをアニマルに渡し、アニマルは長州をイスで一撃。レフェリーの面前だった為、4分32秒、ウォリアーズの反則負けが取られました。

セミファイナルではドリー&テリー&鶴田組の日米師弟トリオが結成され、国際血盟軍のR木村&原&鶴見組と対戦、14分23秒、ドリーがテキサス・クローバーホールドで鶴見をギブアップさせました。戦力増強の国際血盟軍ですが、流石に相手チームが強力過ぎました。

セミ前に組まれたのは馬場&天龍組vsゴディ&クルーズ組の一戦。10分34秒、天龍がクルーズを延髄斬りからの片エビ固めに決めて馬場&天龍組の完勝に終わっています。

マスカラスは渕とシングルマッチで対戦、7分29秒、ダイビング・ボディプレスからの片エビ固めでマスカラス貫録の勝利。

タイガーマスク&石川&T後藤組と谷津&小林邦&寺西組の6人タッグマッチは11分34秒、谷津がブルドッキング・ヘッドロックからT後藤を体固めに決めてジャパン軍の勝ち。

カブキはチャボとのタッグでジャパンの保永&仲野組と対戦、7分3秒、チャボがフロント・スープレックスから仲野を体固め。

この日が最終日となるロビンソンはロッキー羽田とシングルマッチで対戦し、5分3秒、ワンハンド・バックブリーカーからの片エビ固めで破り、有終の美を飾りました。帰国後、47歳となっていたロビンソンは人知れず引退しています。

この次の来日が92年5月8日UWFインターナショナルの横浜アリーナでのニック・ボックウィンクルとのエキシビションマッチになりますから、全日本プロレスとはこれが最後でした。結局、長州との初対決やアニマル浜口(欠場中)、寺西との国際プロレス以来の対戦は実現せずに終わりました。
 
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