84年「世界最強タッグ決定リーグ戦」は同リーグ戦史上、最も豪華メンバーが集結したと言えます。この年と87年の最強タッグのメンバーが豪華ですが、87年はチームも多すぎて、個人的には僅差で84年をあげたいと思います。
前83年、マイティ井上は阿修羅・原とアジア・タッグ王者チームとして出場しましたが今回はさすがに出る幕がありませんでした。
前年度優勝チームのスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディ組、鶴田&天龍源一郎組、テリー・ファンクが1年3か月あっさり復帰しドリー・ファンク・ジュニアとのザ・ファンクスで参加、元NWA&AWA世界王者タッグのハーリー・レイス&ニック・ボックウィンクル組。馬場&「ミステリアスパートナー」として開幕戦にサプライズで姿を現したラッシャー木村組、ダイナマイト・キッド&デイビーボーイ・スミス組、タイガー・ジェット・シン&マイク・ショー組、ワンマン・ギャング&鶴見五郎組の8チーム。
馬場のミステリアスパートナーに関しては当初、新日本プロレスと全日本プロレスを巡る引き抜き抗争の流れから馬場がアンドレ・ザ・ジャイアントを引き抜いて「大巨人コンビ」を結成して参加するのでは?という情報も錯綜しましたが、アンドレは予定通り新日本プロレスの「第5回MSGタッグ・リーグ戦」に来日し新日ファンはほっと胸を撫で下ろしました。
ギャング&鶴見組は当初ギャングのパートナーに予定されていたバズ・ソイヤーが来日キャンセルとなり、一度は「タイガーマスク要員」としてエル・エヒプシオと共に来日したピラタ・モルガンをギャングと組ませると発表されましたが余りに軽量の為チームワークがしっくりいかず鶴見に変更されました。
R木村は10月5日のUWF後楽園ホールで「プロレスへの方向性の違い」を理由に剛竜馬と共に退団、開幕戦の11月22日千葉県松戸市運動公園体育館(テレビ収録、観衆3,800人満員発表)大会の控室に「自宅のある代々木上原から電車で来た。」というR木村は「初めて自分の意思で(全日本プロレス参戦を)決めました。」と語りました。井上にとっては原は失踪していなくなりましたが国際プロレス時代のエースとまた同じリングで一緒になることになった訳です。
開幕戦でR木村は馬場とタッグを結成、ギャング&モルガン組と公式戦外のタッグマッチで対戦、8分37秒、R木村がモルガンをカウンターのクロスチョップからブルドッキング・ヘッドロックを決め片エビ固めでフォールし、初戦を飾っています。
開幕戦で井上は石川敬士とのタッグで新日本プロレスから移籍してきたキッド&スミス組と早くも対戦、8分19秒、キッドが石川をダイビング・ヘッドバットからの体固めで破りました。
第4戦の11月26日には新潟市体育館(観衆5,000人超満員発表)でR木村と国際プロレス時代以来3年4か月ぶりにタッグを結成、レイス&ニック組と対戦、11分38秒、レイスが井上をブレーンバスター(バーティカル・スープレックス)から体固めでフォールしています。
第6戦11月28日札幌中島体育センター(テレビ収録、観衆7,800人超満員発表)で井上は石川と組んでシン&新パートナーのショー組と対戦、8分10秒にシンのコブラクローの前に井上がフォール負けを喫しました。
第8戦の11月30日青森県弘前市民体育館では再びR木村とのタッグでハンセン&ブロディ組の超獣コンビとの対戦、3分40秒にブロディのキングコング・ニードロップからの体固めで井上がフォール負けしています。
第10戦、12月2日後楽園ホール(観衆3,500人超満員発表)で10月15日に同所で行われる予定だった井上に大仁田厚が挑戦するNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負が行われました。
試合前に「負けたら引退」を公言していた大仁田は背水の陣で試合に臨みました。井上は大仁田の弱点である左足を集中して攻撃。
大仁田は果敢にも場外の井上めがけトペ・スイシーダを放った他、コーナーポスト最上段からのダイビング・ヘッドバット、師匠馬場の得意技であるジャンピング・ネックブリーカードロップまで出しましたが王者井上の牙城は崩せず。
井上が仕掛けたエビ固めを大仁田が切り返して回転エビ固めで押さえ込みましたが、井上はさらにもう一回転して押さえ込み、14分56秒カウント3が入り井上が5度目の王座防衛に成功しています。
勝った井上は大仁田の肩にチャンピオンベルトを掛けて健闘を讃えました。試合後大仁田は「最後の力を振り絞ったけど、ダメでした…」と肩を落とし、涙を流しました。
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