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2024年12月18日07:19

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【特別編】マイティ井上さん追悼(20)

全日本プロレスに「中途入社」したマイティ井上、国際プロレスで一度は団体の頂点であるIWA世界ヘビー級王座を獲得したものの、王座転落後は2〜4番手までを推移。

マッチメーカーをやっていたグレート草津よりも上の時期もあれば下の時期もあり、2歳年上で2年後輩のアニマル浜口とは浜口がカナダ・カルガリー遠征より帰国した時期に浜口が井上に代わり草津と組んでIWA世界タッグ王座を保持、井上は無冠の時期もありました。

東京12チャンネルの「国際プロレスアワー」では浜口&井上と表記され、エースのラッシャー木村、草津、浜口に次いでテレビ的には4番手扱いでしたがシングルでの対戦は井上が2戦2勝でやはり、総合力では井上の方が上でしょう。

81年4月にヘビー級戦士として阿修羅・原が凱旋帰国した時には草津は右足アキレス腱断裂でそのままリングを離れ、浜口は肝炎で長期欠場中、団体崩壊の最後の8月9日北海道・羅臼町民グラウンドのリングには立っておらず、復帰したのは10月8日新日本プロレスの蔵前国技館での剛竜馬戦でした。

原はR木村に次ぐ2番手のポジションとなり団体崩壊までの3か月半、井上と組んでIWA世界タッグ王者となり保持していました。この時のポジションも「原&井上組」でした。

全日本プロレスに入団した時は原と井上は別ルートで、井上は若手・中堅だった米村天心(参加せず)、菅原伸義(アポロ)、冬木弘道を連れての入団、原は単独での入団でした。

馬場との入団交渉の場で井上は馬場から「今度、阿修羅がウチに来るけど、お前より上(のポジション)になってしまうけどいいか?」と確認しており井上からの「売込案件」だけにノーと言えば嫌いな猪木に頭を下げて新日本プロレスで使ってもらうか海外へ行くしか選択肢はなかった訳で、自分について全日本プロレス入団を希望している若手・中堅選手のことを考えれば全日本プロレスで原の下でもやむを得ない、と考えたのではないでしょうか?

原は全日本プロレス登場第1戦はセミファイナルで団体のNo.3である天龍とシングルマッチで16分53秒、両者リングアウトの引き分け。10月8日宇都宮・栃木県体育館ではノンタイトルながらNWA世界ヘビー級王者のリック・フレアーとシングルマッチで対戦しています。(12分45秒、足4の字固めでギブアップ負け)

さらに天龍とのタッグで「世界最強タッグ決定リーグ戦」にエントリーし馬場、鶴田、天龍に次ぐ4番手の扱いを受けています。

では、井上の全日本プロレスでのポジションは何番手でしょうか?それを検証する一つの指針になるのが、井上が全日本プロレスで唯一エントリーされた82年3月19日後楽園ホールで開幕の春の祭典「第10回チャンピオン・カーニバル」になります。

参加外国人はブルーザー・ブロディ、ビル・ロビンソン、テッド・デビアス、モンゴリアン・ストンパー、アレックス・スミルノフ、バック・ロブレイ、ビル・ハワード。

日本側は馬場、鶴田、天龍、原(身内の不幸がありリーグ戦は棄権)、井上、プリンス・トンガ、石川隆士、佐藤昭雄、グレート小鹿、大熊元司、ロッキー羽田。

外国人側はブロディ、デビアス以外は初エントリー、日本側は天龍、井上、トンガ、佐藤が初エントリーと新鮮な顔ぶれが集まりました。

3月19日開幕戦の後楽園ホールでは井上はロビンソンと対戦。ロビンソンとは国際プロレス時代以外にも77年12月の「世界オープン・タッグ選手権」でも対戦していましたが、10分40秒、ワンハンド・バックブリーカーから片エビ固めで敗れ黒星発進。

第2戦、3月20日栃木県黒磯市公会堂では国際プロレス時代に対抗戦でアジア・タッグ王座を争った先輩、大熊と対戦、78年の「日本リーグ争覇戦」では井上が逆さ押さえ込みで勝っていますが、10分33秒、首固めでフォール勝ちし1勝1敗の2点。

第3戦の3月21日後楽園ホールでは国際プロレス時代からの因縁の相手で同時期に全日本プロレスに移籍してきたスミルノフと対戦、9分49秒、体固めで敗れ1勝2敗の2点。

第4戦は3月22日群馬県渋川市総合公園体育館で先シリーズ、アジア・タッグ王座を巡って激闘を展開した石川に12分2秒、回転エビ固めでフォール勝ちし2勝2敗の4点。

第5戦、3月23日茨城県日立市池の川中央体育館ではブロディとシングル、タッグ含め初対決、僅か1分54秒、キングコング・ニードロップからの体固めでフォール負け。ブロディ相手のジョバー役となり2勝3敗で4点。

参加選手が17人と多く、優勝争いとは関係のない井上の公式戦は前半戦に多く組まれました。(この項続く)
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