81年全日本プロレス「インター・チャンピオン・シリーズ」第4戦、4月27日愛知県体育館(テレビ収録、観衆4,300人発表)大会。
インターナショナル・ヘビー級王座決定トーナメント準決勝(トーナメントは全て時間無制限1本勝負)。まずはセミファイナル、ドリー・ファンク・ジュニアとアブドーラ・ザ・ブッチャーの一戦。
ブッチャーはドリーにエプロン越しのスリーパー・ホールド、そこへブロディがチェーンを持って乱入しドリーを攻撃、6分27秒、これをブッチャーへの加勢と見做したレフェリーのジョー樋口はブッチャーの反則負けを宣告、ドリーが決勝に駒を進めました。
メインイベントは馬場とブロディの対戦、4日前の4月23日大阪府立体育会館での「第9回チャンピオン・カーニバル」公式戦最終戦試合では馬場がフライング・ボディシザースドロップからの体固めでフォール勝ちしています。
ブロディは大阪で敗れた鬱憤を晴らすかのような大暴れ、馬場を場外戦に引き摺り込んで鉄柱に額を打ち付け、チェーンを巻き付けてそのままリングに上げ、ボディスラムからキングコング・ニードロップから体固め、僅か5分59秒の速攻勝利でブロディのフォール勝ち。馬場は72年の日本プロレス離脱時以来、約9年ぶりのインターナショナル王座返り咲きの夢は絶たれました。
第5戦は4月28日、岐阜市民センター(観衆2,800人発表)大会。前日の馬場戦で右足首を捻挫したブロディはこの日試合を欠場。
メインイベントは鶴田にジャック・ブリスコが挑戦したUNヘビー級選手権試合60分3本勝負。両者の同タイトルを賭けての対戦は76年8月28日、日大講堂での復活王座決定戦以来4年8か月ぶり。
1本目は鶴田がグラウンド・コブラツイストからエビ固め、2本目はブリスコが足4の字固め、決勝の3本目は足4の字に来たブリスコを鶴田が首固めでフォールして2−1で鶴田が初防衛に成功。
しかし、足4の字固めに来たところを首固めというのは前回の王座決定戦、また、79年5月10日、新日本プロレスの福岡スポーツセンターでの猪木とのNWFヘビー級選手権試合と同じフィニッシュであり、もう少し創意工夫が欲しかったところです。
後のテッド・デビアスも同じような負け方が多くワンパターンな気がします。
ブロディは4月29日、長野県諏訪湖スポーツセンター大会も欠場、シリーズ最終戦、4月30日、千葉県松戸市運動公園体育館(テレビ収録、観衆3,600人満員発表)大会も捻挫は回復せず、ドリーとの王座決定戦は棄権となっています。
立会人として来日していたNWA会長、ジム・クロケット・ジュニアの裁定により、ドリーが不戦勝により第10代王者に認定され、トーナメント参加のブロディを除く7選手による抽選によって初防衛戦の挑戦者が決められることになりました。
運命のいたずら、当たりくじを引いたのは実弟のテリーで、ここに史上初のファンクス兄弟対決が実現することになった訳です。試合は60分1本勝負で、テリーの回転エビ固めを切り返したドリーが54分、エビ固めでフォール勝ち。ドリーが初防衛を果たしています。
しかし私は仲の良さが前面に出てしまい、緊張感のない退屈な試合だと思いました。
セミファイナルは馬場&鶴田組がブッチャー&ブルックス組と対戦したタッグマッチ45分1本勝負、馬場がブルックスを体固め。戸口はセミ前でジ・アベンジャーを体固めで降しています。
新日本プロレスとの興行戦争はやはり「WWFビッグ・ファイト・シリーズ第1弾」(3月6日勝田市総合体育館〜3月26日清水市鈴与記念体育館)と「WWFビッグ・ファイト・シリーズ第2弾」(インターナショナル・チャンピオンシップ予選、4月3日後楽園ホール〜4月23日蔵前国技館)と「第9回チャンピオン・カーニバル」(3月27日後楽園ホール〜4月23日大阪府立体育会館)と「インター・チャンピオン・シリーズ」(4月24日横浜文化体育館〜4月30日松戸市運動公園体育館)の2シリーズ合算同士で比較してみるのが妥当かと思われます。
後楽園ホールは共に開幕戦で全日本プロレスが3月27日、ブッチャーvsブリスコ、馬場vsブルックス、戸口vsブロディの公式戦で3,400人超満員発表、新日本プロレスは1週遅れの4月3日に第2弾の開幕戦で猪木&藤波辰巳組vsケン・パテラ&リック・マグロー組、キラー・カーンvsタイガー・ジェット・シンで2,600人で超満員発表。共に超満員ですが、立見客の数で全日本プロレスの勝利と言っていいでしょう。
全日本プロレスは4月26日にも後楽園ホール大会を開催していますが、こちらも3,400人超満員発表、こちらは新日本プロレス次期「第4回MSGシリーズ」の第3戦、5月10日とも後で比較してみたいと思います。
愛知県体育館は先攻が新日本プロレスの第1弾、3月9日、ノーテレビ興行、猪木vsハルク・ホーガン、坂口征二vsドン・ムラコのWWF北米ヘビー級選手権試合で8,000人満員発表、後攻は全日本プロレスの4月27日、インターナショナル・ヘビー級王座決定トーナメント、馬場vsブロディ、ドリーvsブッチャーで4,300人と不入り。全日本プロレスの愛知県体育館はどんなカード組んでも客は入りません。ダブルスコア近い差をつけて、新日本プロレスのトッププロモーター、富野徹三氏が代表を務める共同企画主催興行の圧勝でした。
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