81年全日本プロレス「第9回チャンピオン・カーニバル」振り返りの続きです。
4月13日、インターナショナル王座問題で去就が注目されていた大木金太郎が突如、韓国から来日。港区六本木の全日本プロレス事務所に現れ、インターナショナル王座のベルトを返上し、王座決定トーナメントには出場しない旨を宣言して帰国しました。
そのあたりの事情に関してはミック博士の「昭和プロレスマガジンVol.55」に拙文「大木金太郎3つの謎」に詳しく書いておりますのでお持ちの方はご一読頂けると幸甚です。
インターナショナル・ヘビー級王座決定トーナメントは1名減の9人での争いとなりました。
第19戦、4月17日秋田市立体育館(テレビ収録、観衆2,800人発表)大会。メインイベントの公式戦は75年8月8日、ミズーリ州セントルイス・キール・オーデトリアムでのNWA世界ヘビー級選手権試合以来(2−1でブリスコの勝利)約5年8か月ぶりのシングルマッチとなる馬場とジャック・ブリスコの公式戦。馬場がブリスコからNWA世界ヘビー級王座を獲得したランニング・ネックブリーカードロップからの体固めでブリスコからフォール勝ちを奪いました。
セミファイナルの鶴田とブルーザー・ブロディの対戦は両者リングアウトとなり共に無得点試合、アブドーラ・ザ・ブッチャーはキラー・ブルックスにリングアウト勝ちしています。
最終戦を前にして優勝の可能性が残されているのは12戦9勝1敗1時間切れ引き分け1両リン、失点5で19点の馬場、12戦8勝3時間切れ引き分け1両リン、失点5で同じく19点の鶴田。
12戦9勝3両リン、失点6で18点のブッチャー、同じく12戦9勝3両リン、失点6で18点のブロディの残り1試合となる4人。
ちなみにブリスコも18点ですが13戦8勝1敗2時間切れ引き分けで公式戦日程終了しており、脱落しています。4月21日新潟県燕市民体育館(観衆3,000人満員発表)で最後にウェイン・ファリスに時間切れ引き分けに持ち込まれたのが痛かったです。
最終戦4月23日大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆7,200人満員発表)大会。まずはセミファイナルで鶴田とブッチャーが対戦し10分2秒、両者リングアウトの無得点試合となりブッチャーは18点で脱落、鶴田は19点でメインイベントの結果待ち。
メインイベントの最終公式戦、馬場とブロディの一戦は勝った方が優勝、時間切れなら馬場が優勝、両者リングアウトの場合は馬場と鶴田で優勝決定戦を行うという状況でしたが、8分11秒、馬場がフライング・ボディシザースドロップ(空中胴絞め落とし)からの体固めでブロディから一本勝ちを収め21点と最多得点で3年ぶり6度目の優勝を果たしました。
翌4月24日横浜文化体育館(観衆3,200人発表)からが「インター・チャンピオン・シリーズ」となり、第1戦では馬場&鶴田組の保持するインターナショナル・タッグ王座にドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク組のザ・ファンクスが挑戦(60分3本勝負)。
1本目はテリーが馬場をローリング・クレイドル(揺り椅子固め)、2本目は馬場がテリーを片エビ固め、決勝の3本目は両チームリングアウト。10分間の延長戦を行いましたが時間切れとなり1−1の引き分けで馬場&鶴田組が7度目のタイトル防衛に成功しています。
第2戦、4月25日静岡県沼津市民体育館(観衆3,200人発表)大会からインターナショナル・ヘビー級王座決定トーナメント(全て時間無制限1本勝負)がスタート。1回戦ではテリーがチャンピオン・カーニバルリーグ戦7位、キラー・ブルックスを回転エビ固めで撃破。
第3戦、4月26日後楽園ホール(テレビ収録、観衆3,400人超満員発表)大会ではトーナメント2回戦4試合が一度に行われました。
メインイベントはリーグ戦1位馬場とテリーの対戦で、馬場がテリーのコブラツイストを切り返しテリーは反動で場外に転落、馬場もリング下へ。そこへブロディがチェーンを持って乱入しテリーを襲撃、馬場にはブッチャーが襲いかかり乱闘となりましたが、馬場が間一髪リングに生還し馬場のリングアウト勝ちで準決勝進出。
試合後、ブロディに襲われたテリーを介抱すべくドリーと共に国際プロレスの「ビッグ・チャレンジ・シリーズ」に来日していたスティーブ・オルソノスキーが私服姿でリングに上がりました。観客は「引き抜きかっ!?」と色めき立ちましたが、そのようなきな臭い話ではなかったです。
セミファイナルはリーグ戦2位の鶴田とリーグ戦3位のブッチャーの一戦。ちなみにブッチャー、ブロディ、ブリスコの3選手は同点3位の為、抽選で組み合わせが決めれられています。
場外乱闘の際、ブッチャーのセコンド、ブルックスが乱入、これを見ていたドリーが慌てて救援に入りましたがブッチャーがリングに先に上がりブッチャーのリングアウト勝ち。ブッチャーは準決勝進出。
セミ前は、大木金太郎の棄権で自動的に2回戦に繰り上がったドリーとリーグ戦6位、タイガー戸口の対戦、戸口の回転エビ固めを切り返したドリーがエビ固めでフォール勝ちを収め、ドリーが準決勝進出を決めました。
リーグ戦3位同士のブロディvsブリスコの一戦、場外乱闘となり先にリングに上がろうとしたブリスコの腰をブロディが椅子で思い切り打ちました。「バシーン!」という凄い音と共にブリスコは崩れ落ちて場外でダウン、それを尻目にブロディがリングに上がり、僅か3分50秒でブロディがリングアウト勝ちしています。ブロディが準決勝進出。
これで4月27日愛知県体育館での準決勝は馬場vsブロディ、ドリーvsブッチャーに決定しています。(この項続く)
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